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L'autre Visage -
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sep 29 01 sat 空と宇宙 |
秋の夕暮れ、一見しずかな都会の景色だが、実はそこは18日前までは別の世界があった。 破壊された現場から立ち上る煙は随分うすくなり今日は殆ど見えない。ここから見る限り、この景色はもともとこんな風だったのではないかとさえ思えるほど静かだ。 9月11日、事件を知った時に最初に思ったのは「引っ越してよかった」という事である。勤務先の会社がミッドタウンに移転する前は、北側タワー88階の北側の窓際がわたしのオフィスだったのだ。わが身の安全をまず安堵した。 しかし暫くして自分の利己的な考えにひどく打ちのめされた。わたしや会社の同僚はたしかに無事だったが、しかし他の何千という人の生命が何の前触れすらも無く永遠に閉ざされてしまったのだ。 それなのに己の安全をよろこぶという考えを持って良いのか。でも、災難が発生した場合とりあえず自分の身は無事で良かったと思うのは動物の本能の様だ。 だからこそ安全な場所に逃げるという行動をとるのだろう。本能なら理性が悩んでも解決はしない。 それなら残った者は、いつまでも悲劇に打ちひしがれていては進歩しない。日常生活を取り戻し平常の生活を持つ事が復活への第一ステップなのだ。 現場から立ち上る煙がだんだん減るけれど、事件の与えた衝撃は消えることは無い。 しかし、だからといって「キリスト教+資本主義」という最悪の組み合わせを盲信し報復攻撃ムードを盛り上げる米国政府には全く賛成できない。 国際政治の背景を考えれば、この辺りで戦争をしない訳にはいかなそうなのだが、願わくばブラフで終えて欲しいと思う。 一体誰が何のために行った破壊なのか、次は何時、何処なのか、そういった見えない恐怖は時間経過とともに和らぐが、8年前のトラウマは消えることはない。 ちょっとした燃えた匂い、煙、小さな物音に敏感になる。このトラウマは何とかコントロールが出来そうになってきた。三回目が起きたら抑制許容範囲を超える様な気がするのが怖い。 宇宙の起源および成長についてのテレビ番組をみた。150億年前に起きた或る星の大爆発による熱で水素とヘリウムしか無かった宇宙にその他の元素が出来た。 長い時間をかけて漂ってたどり着いた塵や星のカケラがようやく太陽系になって、その中でも地球はなかなか美しい星に出来上がった。その美しい星が星としての寿命を迎えるのはまだまだ何億年もかかるというのに間借り人たる霊長類のひとつの種が壊してしまうのかもしれない。 そんな心配をするには宇宙は広く雄大だ。 もらい物ショウ・オフ (未知との遭遇Rの未知さんのお誕生日企画の正解者としていただきました。) 9月11日のトラジェディー救援活動支援ファンド: American Red Cross (赤十字社)への寄付金は救援全般に用いられ、ファイヤー・ファイター(消防士)ファンドの方は、救助活動中に亡くなった消防士の家族にわたされます。 ♯ Today's BGM = MILES IN THE SKY by MILES DAVIS (with H. HANCOCK, W.SHORTER, R. CARTER, T. WILLIAMS & G. BENSON) |
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