Woman on Top (2000) USA 1hr 32min.
海の女神の魔法で料理の天才になった主人公の恋愛物語。ペネロペ・クルスのハリウッド主演デビューのファンタジー作品。
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イサベラは生まれつきひどく乗り物酔いするたちだった。生まれた病院から自宅への車に乗り物酔い、乳母車にのっては乗り物酔い、という始末だった。両親は、医学や呪い(まじない)など様々な手段を講じて娘の乗り物酔いを何とかしようとしたがどれも効き目はなかった。
ところが、海の女神イマンジャに出会った時に彼女の運命は変わった。イマンジャは乗り物酔いには効果は無かったが、彼女の料理の才能が開花したのだった。そのうち彼女の乗り物酔いは自分自身が操縦する分には問題が無いことも分かった。
天才的料理の腕を持つイサベラは大人になり、これから社会へ羽ばたこうとした矢先にトニーニョと出会い二人は結婚をする。ブラジルの港町バイーアの海辺のレストランはイサベラの料理が評判で大繁盛、ふたりは幸せだった。
しかし、いつも操縦されるばかりのトニーニョはつい浮気心が出てしまい不貞をはたらく。それを知ってしまったイサベラはバイーアを後にして幼なじみのモニカを尋ねてアメリカへ向かった。
サン・フランシスコに着いたイサベラはテレビの料理ショウに出演することになり一躍スターになった。
妻の心を取り戻そうとトニーニョもアメリカに向かう。イサベラがテレビに出演している事を知ったトニーニョは仲間と料理番組に乱入する・・・
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舞台はブラジルとサンフランシスコ、音楽はサンバとボサノバ。明るい画面にブラジルの音楽が心地よい。
映画の導入部は完璧なリズムの展開で画面に引き込まれる。
ところが、主人公がサンフランシスコに到着するあたりからリズムはくずれ、二流のラブコメディーになってしまっている。
最後まで退屈する事は無いが、前半の素晴らしさとの落差を感じる。ボサノバが全編に流れ、まるでミュージカルの様。ブラジル音楽が好きな人なら無条件に楽しめる作品だろう。
主な出演者:
Penelope Cruz … Isabella Oliveira
Murilo Benecio … Toninho Oliveira
Harold Perrineau Jr. … Monica
dir: Fina Torres