『 レインディア・ゲームス 』

Reindeer Games (2000) U.S.A. 1hr. 45min.



仮出所が認められて出てきた元詐欺師のルディーが巻き込まれた犯罪。

6年の刑務所生活の後、ルディー(ベン・アフレック)とニック(ジェームズ・フレイン)はようやく認められた仮出所の日を指折り数えていた。 ニックには文通でのみの関係で会ったことはないという恋人アシュリー(シャリーズ・セロン)が迎えに来ることになっていて楽しみにしていた。 ルディーは家族との再会を心待ちにしていた。 ところが刑務所内で起きた喧嘩騒動に巻き込まれたニックはナイフで刺されて死んでしまったのだ。

いよいよ仮出所の日、ルディーは迎えに来たアシュリーに「自分がニックである」と言ってしまう。 刑務所で毎日のようにニックからアシュリーの話を聞かされていたルディーはきっとうまくごまかせると思ったのだ。 アシュリーとの甘い一夜が明けて、彼らの部屋にやってきたのはアシュリーの兄ガブリエル(ゲーリー・シーニーズ)。 この兄が中々凶暴で、ニックがかつてカジノで働いていた事からその知識を頼りにカジノに押し入り強盗をしようという計画を話すのだった。 ガブリエルの話を断ればルディーの命は無い。かといって、自分がじつはニックではないと白状しても、それでは用無しということで消されてしまう。 絶体絶命、究極の選択の末、やむなく、働いたことも無いカジノの間取りなどにつきでたらめを喋るルディーだった。

強盗決行日はクリスマス。サンタクロースの扮装で押し入れば防犯カメラに映っても顔が分からないで済む。 カジノに入った5人のサンタクロースは、しかし、出鱈目なナビゲーションで押し入ったのだからすぐに警報が鳴ることになってしまうがそこは強行に計画を実行してしまう。 ガブリエルの狂気が炸裂する・・・

どちらに転んでも逃げ道が無いという境遇に追い込まれたルディーは、あきれるほど次から次へとひどい目にあう。 暴力系映画を好む人には楽しめるかもしれないが、わたしは途中で飽きてしまった。どんでんがえしも用意されているがそれまでの退屈さに映画を見つづけるエネルギーが減少してしまっているのでストーリーのひねりというよりは、これでようやく終わりになるのだろうな、という安堵感の方が強かった。

ハリソン・フォード主演のアクション映画的路線を狙った作品のようだが、それにはベン・アフレックは完全にミスキャスト。 スイートな個性が出てしまい、どんな目にあっても屈しないヒーローというよりは、とつぜん降ってわいた災難に逃げ場も無く流される気弱な元詐欺師にしか見えない。

前作 RONIN は楽しめたのだけど、こちらはイマイチでした。

dir: John Frankenheimer
(10/14/00)

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