『 パルプ・フィクション 』
Pulp Fiction (1994) USA、 2hrs. 54mins.
ボスのオンナ(ユマ・サーマン)のお守りを言い付かったチンピラ(ジョン・トラボルタ)と相棒(サミュエル・L・ジャクソン)、そのボスから頼まれて八百長試合を承諾したのに、ボスを裏切り逃走中のボクサー(ブルース・ウィリス)、“掃除屋”のハーヴェイ・カイテル、の3つの話が同時進行する。 一見ばらばらなように見える話だが、人間関係は全て繋がっており、最後に全貌が解き明かされると、その緻密なパズルにびっくりさせられる。
タランティーノ監督2作目だが、彼独特の時間トリックが多用されていて、スピード感にあふれる運びは「パルプ・フィクション(三文小説)」どころではなくA1だ。 ボクサーの回想シーンに登場するクリストファー・ウォーケンも良い味を出している。レストランのダンスコンテストでのジョン・トラボルタの「ツイスト」のシーンは、来るぞ、来るぞ、と思っていると、意外に控えめに始まったものの、やはりとても印象的。
盗作疑惑などもある監督だが、この映画は、過去にあったあらゆる映画の良い所どりをしたという意味では当たりだ。
dir: Quentin Tarantino