『 フェノミナン 』

Phenomenon (1996) USA 2hrs. 3mins.



ごく普通の男、ジョージ・マレー(ジョン・トラヴォルタ)が誕生日パーティーを終えて通りに出ると空に強く光る物を目撃し、気を失ってしまう。 意識が戻って店に取って返し、今自分が見た光のことを説明するが他に目撃者はいなかった。そのうち、彼は自分に不思議な力がそなわってしまったことに気づく。 読んだ本は直ちにモノになってしまい、大量の本から知識を吸収する彼は、突然図書館のお得意さんになってしまう。ひとつの外国語をマスターするのは3時間もあれば充分だった。 始めは賞賛してた周りの人々もだんだんエスカレートする彼の超能力に気味悪がり始める。皆の勧めで病院で検査して分かったのは、脳に腫瘍ができていて、その腫瘍がおおきくなるに従いその刺激で、脳の一部が刺激されて「超」能力を発揮していたのだ。 病状は手術出来ない段階にまですすんでいた。 残された人生は短かったが、CIAやその他の政府機関が彼を放っておかなかった。しかし、そういった政府の機関の束縛からなんとか逃れ、愛する人のもとへ向かう。そこで静かに静寂な心で人生を終えるのだった。

脳腫瘍と超能力というと、『デッドゾーン』が頭に浮かぶ。デッドゾーンでの主人公は自分の超能力により理解してしまったある事実を正し、世界を救う為に捨て身の行動に出るが、こちらの主人公は、ひたすら普通の人になる努力をする。 皆に囲まれて、自分が本で得た知識を皆にシェアして、和気あいあいと暮らしたかった。 超能力があるのにスーパーヒーローでは無く、ふつうの優しい人間のままという、今までに無いキャラクタをジョン・トラボルタが好演している感動作。

dir: John Turteltaub