『 ピースメーカー 』

The Peacemaker (1997) USA 2hrs. 5mins.



何者かに盗まれたロシアの核弾頭を取り返すべく大活躍する米国チームの追跡劇。

ケリー博士(ニコル・キッドマン)は米国核兵器密輸対策班のリーダー、補佐に任命された特殊情報局のデヴォー大佐(ジョージ・クルーニー)と調査を開始する。 東欧からオーストリア、そして米国へと舞台を移しながら次から次へと休む間もなく披露されるアクション・シーンは、アクション内容にバラエティーもあり、目がはなせない。 核弾頭強奪時の列車爆破のシーンは、ミミ・レダー監督の次回作であるディープ・インパクトのSFXよりはるかに臨場感があった。 一番面白かったのは、メルセデス・ベンツに乗る主役チーム対BMWに乗る犯人チームがくりひろげるウイーンでのカー・チェイス・シーン。欧州車の丈夫さに感心したのでした。

巷での評判はあまり良くなかった作品だが、原因というのは、犯人の動機が、映画のほかの部分と結びつかないという点だろう。 ボスニア戦争で家族を失った悲しみが米国への憎しみとなっているのだが、中途半端に政治を盛り込んだので、不死身のヒーロー活躍物語という他の部分と比してなんだか唐突だということでしょう。でも、そんな事は気にしないで楽しめるA級のB級映画でありました。(10/03/98)

スティーブン・スピルバーグ、ジェフリー・カッツェンバーグ、デビッド・ゲフィンにより作られた「ドリームワークス」の第一回目作品。

dir: Mimi Leder