『 大いなる遺産 』

Great Expectations (1998) U.S.A. 1hr. 53min.



チャールズ・ディッケンスの原作を現代に舞台を移してファンタジー色の強い映像で映画化したもの。
画家フィニガン・ベルが少年時代から現代に至るまでの彼の運命と恋を彼の回想という形で綴る。

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“フィン”ことフィニガン・ベル(イーサン・ホーク)は絵の才能に恵まれた少年で孤児。 お姉さんとそのボーイフレンドに育てられる少年時代をフロリダでを過ごした。 フィンが10歳の時、地元の大富豪の邸宅に姪の遊び相手にと招かれた。 それが、フィンとエステラ(グィネス・パルトロー)の出逢いだった。 その時からフィンは彼女に恋をした。 ふたりは毎週の様に屋敷で楽しく遊ぶ子供時代を過ごした。

成人したフィンは仲間と同じ様に漁師になり、すっかり画からは離れた生活をしていた。 そこに、NYで画を描いて個展を開かないかという申し出があった。 唐突な人生の展開に戸惑いながらも結局ニューヨークに行くフィン。 そして、そこでエステラと再会する。 再会の喜びも束の間、彼女には婚約者が居た・・・

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ストーリーのキーポイントとなる部分を引き締める2人の存在も忘れられない。
ちょっと狂っている大富豪でエステラの叔母役はアン・バンクロフト。 そして、フィンを影から支える人物にロバート・デニーロ。

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愛憎がテーマにはなっているが、映像的に極めて美しく夢の様な作品。 幻想的な画作りが主人公の運命をシュールリアリスティックに表現しています。 画家フィンの描く画がなかなか良い感じ。また、画面の美しさは素晴らしい。 特に色使いはとても凝っていて、全編に漂う緑色は、眼と感性にやさしい。 (07/09/99)

dir: Alfonso Cuaron


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