『 ショコラ 』

Chocolat  (2000) U.S.A. 2hr. 1min.



50年代後半のフランス、小さな田舎町が舞台の美しいコメディー・タッチのファンタジー。

シングルマザーのヴィエン(Juliette Binoche)が六歳になる娘アヌーク(Victoire Thivisol)とともにその町にやってきたのは北風の強い日だった。 ヴィエンがチョコレート・ショップ「Maya」を開いたのは教会の向かいだった。

トラディショナルなモラルが何より大切と信じる市長は、ヴィアンがシングルマザーであり、更に教会にも行かないと知ったとたんに彼女に好感を持てなくなってしまう。 そういった市長が全てを仕切っていた小さな町の住民は、彼女が来るまでは死んだように静かなだけの生活を送っていた。

彼女のチョコレートはたちまち町の人々を虜にしていく。 美味しいだけではなくて、マヤの不思議なレシピーが幸福をもたらすのだった。 それまで、保守的で禁欲的なことを善しとしていた人々が徐々に人生を楽しむ様になっていく・・・

トラディションと自由な考え方と愛情といったテーマが、極めて美しい映像で繰り広げられるお伽話。

このファンタジーを完璧なものにしている主な出演者は:
ヴィエンにジュリエット・ビノシェ(イングリッシュ・ペイシェント)、その娘のアヌークにヴィクトワール・ティヴィソル(ポネット)、 ヴィエンと恋におちるジプシーのルークにジョニー・デップ、ヴィエンのチョコレート・ショップのランド・レディーにジュディー・デンチ(Elizabeth)、その娘にキャリー=アン・モス(MATRIX)ほか。

スゥエーデン出身のハルストロム監督(My Life as a Dog, What's Eating Gilbert Grape 他)の The Cider House Rules に続く作品。 観ている間は映像の美しさと話のリズムやしゃれた台詞が心地よく、観終わった後は幸福な余韻が残る。チョコレートの魔法にかかりそうな気分。

dir: Lasse Hallstrom
(13JAN2001)

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