『 キャスト・アウェイ 』CAST AWAY (2000) USA 2hr. 30min. |
FedEx の社員が専用機の墜落で離れ小島に遭難する。トム・ハンクス主演の現代版ロビンソンクルーソー物語。
◇ チャックは FedEx (Federal Express: 宅配便会社)の社員。明るく元気でよくしゃべる、どのオフィスにもたいてい一人は居るという典型的な米人中間管理職タイプの彼は、世界各地の拠点を飛び回り指導に忙しく、セル・フォーンとビーパーが手放せない分刻みの生活を送っていた。 クリスマスの日も南半球に出張なので飛行場行きの車中でガール・フレンドのケリー(ヘレン・ハント)とプレゼント交換を慌しく済ませて機中の人となった。専用のジャンボジェットがタヒチの近くを飛んでいる時に嵐に遭遇、パイロットの努力も空しく飛行機は海に墜落。遭難したチャックが辿り着いたのは南海の孤島(サバイバル物のお約束)。あるのは波の音と風の音と椰子とさんご礁だけの島。現代人のチャックにはサバイバルのノウハウも無く最初は火を起こすのにも一苦労。しかし試行錯誤の末に火を起こせるようになり、木の葉で靴をつくったり椰子の実で水筒をつくったりとサバイバルのテクニックを習得していく。チャックの孤独を癒したのは飛行機の積荷で彼と一緒に島に流れ着いたバスケットボール。 ウィルソンと名づけたボールを友に4年を過ごした後、奇跡的に救助されるのだが、戻った社会では孤島にいた時以上の孤独を感じる・・・ ◇ 映画はロシアのシーンから始まる。ロシアにもFedExがあるのだなあと思いながらも何故ロシアが、と思っていると馴染みのあるちょっと鼻にかかった早口が聞こえてくる。トム・ハンクスがロシア支社で業務指導をしていたのだ。赤の広場がステキ。しかしなかなか漂流しない。 事件がおきるまで25分。この飛行機が嵐に遭遇して墜落、水中から脱出する一連のシーンの迫力がすごい。タイタニックやパーフェクト・ストームなんて目じゃない。臨場感満点の場面展開にまさに手に汗握ってまばたきすらもわすれてしまう。 南海の島、見渡す限りの海、のシーンも素晴らしく雄大で映像的に劇場で観たかったとつくずく思った。ハッピーエンドの方が好きなので終わり方はちょっと不満だったが、それ以外はとっても面白く、2時間半という長さを全く感じなかった。 ◇ この作品でトム・ハンクスはオスカーで主演男優賞にノミネート。遭難前と遭難後は体重を20キロ落としたとの熱演だが時々ちょっと演技臭が強すぎる感は否めない。好みの問題もあろうがわたしにとってはトム・ハンクスはコメディーをやっているときの方が好き。終盤に登場する歯科医の男性はどこかで見たことあると思ったら人気テレビ・シリーズ「Sex & City」の Mr. Big 役の俳優だった。 主な出演者 Tom Hanks … Chuck Noland Helen Hunt … Kelly Frears (チャックのスィート・ハート) Nick Searcy … Stan (チャックの同僚) Chris Noth …Jerry Lovett(デンティスト) dir: Robert Zemeckis (05AUG01)
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