成功した作家のベロニカ・ヘンリーは、恐ろしい現実に閉じ込められていることに気づき、手遅れになる前に謎を明らかにしなければならなかった。人種問題と暴力をテーマにしたパラドックス・スリラー。
---
時は現代。成功した文筆家であり社会学者でもあるヴェロニカ・ヘンリーは、米国ジョージタウンで夫と幼い娘との3人で何の不自由もない幸せな生活を送っていた。ある日、ニューオーリンズでの講演会に招かれ大喝采をあびたスピーチを終て友人たちとのディナーを楽しんだが、そのあと、彼女の人生は突然パラドックスに満ちた崩壊をしてしてしまう。
彼女は過去の怨念に囚われてしまったのか・・・?
一方、南北戦争の直前の米国南部ルイジアナのプランテーションではアフリカン・アメリカンの奴隷たちが過酷な労働を強いられていた。脱走を試みた奴隷は他への見せしめのためにひどく痛めつけられたり、また、脱走を繰り返した者は焼却炉で焼かれてしまったりもした。奴隷たちから唯一の希望として見られていたイーデンは自分のおかれた境遇を諦めずプランテーションからの脱走を決意し、過去、現在、未来に立ち向かう。
イーデンはプランテーションから脱出できるのか・・・
---
結末に用意されているどんでん返し、というかたねあかし。この映画の一番の特徴は、種明かしがあっても、それてスッキリというものではなく、実は真の怖さがじわじわと伝わるというところ。
激しい暴力のシーンがあるので観ていて楽しく気持の良い映画というわけにはいかないが、しかし、よくねられたストーリーは映画鑑賞後の満足感をえた。人種問題と暴力をテーマにしたパラドックス・スリラー。見応えあり。
---
主演のジャネール・モネイは、2016年の傑作『Hidden Figures』(日本公開タイトル『ドリーム』)でNASAの有人宇宙飛行を救った極めて優秀な3人のアフリカン・アメリカン数学者のひとりを演じた。
---
Tag Line:
"The past is never dead. It’s not even the past."
(ウィリアム・フォークナー(William Faulkner))
---