『 あの頃ペニー・レインと 』

Almost Famous (2000) USA 2hr. 2min.



1973年、米サンディエゴの15歳の少年ウィリアムの目を通してみた当時の音楽シーン。一種のバック・ステージ物。

ウィリアム(パトリック・フュジット)の育った家庭では母親のポリシーによりロックは不良の音楽だとして聴く事を禁じられていた。 でも、姉の持っていたレコードを聴き彼は一気にロック音楽の虜になっていく。 そんな彼が学校新聞に載せた記事がきっかけとなり、Rolling Stone誌に記事を書く為に新進ロックバンド「スティルウォーター」のツアーに同行する事となった。 取材を始めたウィリアムはペニー・レイン(ケイト・ハドソン)と名乗るグルーピーの一人に惹かれる。

現実感の無い人間関係を構築しているバンドのメンバーとグルーピー達、しかし、そんな彼らとの交流、音楽誌編集者たちとのやりとりを通しウィリアムは現実社会を見、世の中との関わり方について学んでいく・・・

グルーピーのペニー・レイン役のケイト・ハドソンはゴールディー・ホーンの娘で母親より演技が上手い。自然な存在感が魅力的。

ミュジッシャンはみんな薄汚い引きずるようなジーンズに長髪+ヒゲ。今でもたまに見かけるスタイルで古めかしい感じしか受けないが当時は格好良かったのだろうなあと思った。 舞台となっている70年代は、ロック・ミュージックがメジャーになリ始めた時でありそういった時代背景が活き活きとした運びで描かれ良く出来てはいる。 キャメロン・クロウ監督の実経験をベースにした話との事で彼の「ロック音楽へのラブレター」なのだそうだが、ノスタルジーに浸りきっているかというとそうでもなく懐かしさというより歴史モノのような印象をうけた。 こんな時代を経て今があるのだと。

今年のオスカーではオリジナル脚本賞(キャメロン・クロウ)を受賞した作品。

dir: Cameron Crowe
(05MAY01)