ヴィクトリア時代のイギリス。気球パイロットのアメリアと科学者のジェームスが、大気層のの研究のために、ガス気球で最高高度記録更新をめざすという航空アドベンチャー。
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1862年、先駆的な気象学者James Glaisher(Eddie Redmayne)は、向こうみずな気球パイロットのAmelia Rennes(Felicity Jones)と協力して、天候に関する人間の知識を向上させる調査のため、歴史上の誰よりも高くまで飛ぶことを目指した。
人類初の8,000メーターを超え、さらに上昇して10,000メートル超に達したので、そろそろ降りなければ危険と判断、降下操作を始めたら、気球のガス抜き弁が凍りついてしまい開かなくなっていた。アメリアが気球に登り肘や足で蹴ってようやく弁を開ける。低酸素に零下20Cという過酷な条件のもとアメリアの勇敢な行動で気球の2人は無事生還を果たすし、ジェームスは貴重なデータを持ち帰ることができた。
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映画のほとんどの場面は気球での2人が上がって降りるまで。ただし、その背景に2人の出会いやそれぞれの人生の背景などがカットインされるリズムのある運び。
この時代に気象学者が大気層の研究のため気球で高度まで行ったのは事実だが、本作は、実話にヒントを得てキャラクターや状況などを変えたフィクション。英国伝統の冒険物語スタイルに仕上げてある。
そんな高度まで行くのに薄着の2人だが、台詞から、高度が上がると気温が下がり寒くなるということは当時は認識されていなかったのだと思われる(過去の最高記録は23千フィート=約7,000メーターで十分低温だとおもうけど)。
『博士と彼女のセオリー』のフェリシティ・ジョーンズとエディ・レッドメインが再共演。
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