『 シックス・デイ 』

6th Day, The (2000) USA 2hr. 03min.


ジェットヘリ・パイロットのアダム(アーノルド・シュワルツェネッガー)が家に帰るとそこには自分そっくりの男が誕生日パーティーで蝋燭を吹き消していた・・・
クローン技術が発達した近未来が舞台のSF仕立てアクション。

2010年の地球、ヘリコプターの大事故で危機一髪助かったパイロットのアダムは、自分のクローンが作られていることを知る。 科学の発達で人間の内臓などパーツのクローンやペットなどの動物のクローンは一般的になったがクローン人間をつくるのは法律(「6d法」即ち、創世記で神が天地や植物や海クリエーションした神が6日目に作ったのが人間という事にちなんだ名前)で禁じられていた。 しかし現実にはこっそりとクローン人間を作り出している研究所(その名も Replacement Technology Institute)があった。 その時点で死亡しては都合の悪い人をクローンとして複製するというのが主たる“業務”でああり、ヘリコプター事故でアダムが死んだものと錯誤、クローンを作ってしまったのだった。 アダムが生きていると分かった研究所はアダムを抹消しようとする。一方アダムは自分の家族や人生を取り返そうとするが・・・

クローン人間は技術的には作れるが、それは遺伝子学的に同一の人間であっても性格など固有のもの、さらに生まれた後の経験による知識や怪我の痕などは当然複製されない。 しかし、この映画の中ではオリジナル人間の「シンコード」を取り出してコピーされた側にインストールすることで この「シンコード」は眼底の光反射から脳内の記憶をすべてあっという間にダウンロード出来るもの。 人間の記憶のコードのシンセサイザーというわけだ。映画の中でもシュワちゃんは眼の検査と騙されてシンコードを取り出されている。 ダウンロードタイムはほんの1〜2秒で脳の何テラバイトかも分からない記憶が全て転送される。 記憶力の悪いヒトのクローンはそっくり出来上がらないかもしれないなあと思ったり。

映画はクローンの是非を論ずるようなものではなくあくまでも娯楽アクション作。 SFチックなテクノロジーも楽しめる。ロバート・デュバルが科学者の役で出演。
Shoot to Kill (1988) 、Turner and Hooch (1989)や Tomorrow Never Dies (1997)等を撮ったSpottiswoode監督作品。

dir: Roger Spottiswoode
(29APR01)