金色の日没というのは一年のうちで今だけしか見られない季節限定のアトラクションのような気がする。
夏は夕日になる時間が夜だし、沈んでいく太陽の速度すらゆっくりのように見えるし、それに金色というよりは真っ赤なサンセットが多かったように思う。
冬の夕暮れも美しいが何しろ時間が早くて夕日を愛でるという余裕がない。それに比べて秋の夕暮れはちょうど夕暮れという言葉が合う時間帯。そしてほんの一瞬だけ地平線が金色に染まる。
こういった景観を見ると、週の始まりの日であと4日も営業日が残っているという憂鬱さも一瞬にして消滅してしまう。
今日の日没は18:34。写真は18:23撮影、日没時間の11分前。
今日のWSJの一面の What's News でふたつの見出しが目をひいた。
UAL(ユナイテッド航空)が30億ドルの融資をJP Morgan Chase 及び Citi Groupから受けることが決まり、破産債務を返済することから来年2月にはC-11(Chapter 11:連邦破産法第11条に基づく会社更生手続き)から脱却するというもの。
UALは最終的にはリクイデーションとなると思っていたのでこれは意外だった。融資は6年、約8.25%というが、UALは銀行にどんなビジネス・プランを出したのだろうか。
航空業界の将来は決して明るい訳ではないのだから。
もうひとつは
Delphi の経営危機。Delphiは6年前にGMから独立した自動車部品会社で今でも49%のビジネスは対GMが占めるが、GMの営業不振で受注減となっていた。
本日 UAW(米国最大の労働組合のひとつ:United Automobile, Aerospace and Agricultural Implement Workers of America)に賃金と福利厚生の大幅カットの譲歩を求めた。
この提案が受け入れられなければDelphiの経営は破綻し、C-11の申請しか道が残されなくなる。
実際には当社のC-11は時間の問題といわれており、米国自動車関連企業では史上最大の経営破綻となる。
Stock Price
Delphiのニュースの背景にはGM、フォードといった米自動車会社不振があり、好調に売り上げを伸ばしているTOYOTAと明暗をわけた形になっている。
これは日本の自動車メーカーに対する摩擦として波及影響が出るかもしれない。
ニューヨーク・サブウエイは象徴ともいえるトークンを廃止してメトロカード一本になり2年半が経つ(after midnight on April 13, 2003)。
NY市民に50年以上にわたり馴染んでいたトークンが廃止された理由はその回収コストの高さにあるという。
わたしとしては、トークンの方が好ましい。
電子的媒体はエラーが発生して瞬時に記録が消滅することがあるからだ。
メトロカード、期日は10月31日で、あとライドが2回分残っているのを数日前に確認したばかりだが、今日、実際に地下鉄に乗るためにターンスタイルのスワイプに通したところ「期日がエキスパイアです」とのメッセージ。
急いでいたので、新たに別のカードを買ったし、残量は2回分($4.00)だけだったのでクレームする労力のほうが面倒で結局そのカードのエラーは放置してしまった。
物理的存在であるトークンならそういう事はありえない。
だから、この手のカードにはたくさんの金額を入れないようにしている。リスクをゼロにはできないがミニマルにはできる。