マンハッタンの南端にあるバッテリーパークをハドソン川に沿って北上すると続いてあるのがバッテリーシティー・パーク。川べりが遊歩道(スケートOK)と芝生で整備されており大西洋からの潮風に吹かれながら新聞を読んだり、食事したり、日光浴したりする人々が寛ぎ、のんびりしていて気持ち良い時間が流れる。自由の女神やエリスアイランドを臨むポイントとしてはバッテリーパークより眺望が開けているが、こちらのパークは観光地ではないのでツーリスト及びツーリスト目当ての売店で混むことも無くて快適空間。
こんな空間が手近なところにあって平和な気分に浸れるというのは幸福なことではあるが、何となく世界的には不公平なんだろうなあと、ギルティー感覚に若干さいなまされてしまう。
2001年9月11日、世界が変わってしまったあの日から2年が経った。
一年目のアニバーサリーの時はまだショックから完全には立ち直っていなかったように思うが、二年経つと、出来事は「現在」から「過去」に移ったように感じる。つまり、痛みは生々しさが減少し、過去の記憶として刻まれる。でも忘れることは決してない。
6ヶ月アニバーサリーの時の「Tribute in Light」が期間限定で復活。グランド・ゼロに設置されたサーチライトが空間に光のツインタワーを照射している。
朝から雨の土曜日は映画館に行くのが最適という訳で『Once Upon a Time in Mexico』観賞。アントニオ・バンデラス主演の三部作の三作目となるが、お目当てはCIAエージェント役のジョニー・デップ。予想どおりこの役がなかなかよかった。全体の映画も及第点。わたし的にはカリブの海賊よりこちらのほうが面白かった。
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映画館ではちょっと変わった体験をした。それはダフ屋もどきとの遭遇。場所は
Lincoln Center Cinema。キップを買う為の列に並んでいたら、前にいる男性が「Once Upon a Time in Mexico の 2:45の回のチケットが二枚余っているのだけれど・・・」と話しかけてきた。聞くと買ったけれど行きたくなくなったので、と言う(彼女にふられた?)。あと数分で上映開始なので現在価値は額面より低い気もするが、こちらとしても列に並ばないで済むので(結構大きいシネコンなので上映本数も多くて雨の土曜日の午後ともなると行列が長かった)額面($10/ticket)どおりで商談成立。インチキだとしても損失リスクは20ドルだし。
正しいキップだったのか精巧にできた偽物なのか分らないけれど、ちゃんと入場できたので問題無し。
黒い巻き毛に包まれたこの犬、白い手袋と白いソックスをはいているみたい。
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今日は、Autumnal Equinox。これからはどんどん日が短くなる。今日のサンセット、少しセンティメンタルな気分になったのはこんな事情だったのかもしれない。