s e p t e m b e r
1 9 9 9 D I A R Y |
sep 1 99 wednesday
9月になれば
早いもので今日から9月だ。 8月は31日ある月なのにも拘わらずあっという間に過ぎ去った様な気がする。 音の進む速さは暖かい方が速く寒くなると遅くなるが、時間経過にも温度差があるのに違いない事に気づいた。 以下はこの理論を証明する式だ。但し、S・・・Speed、T・・・Temparature、H・・・HeatS = TH2 音速と異なり、時間経過は温度が高ければ高いほど速くなることが判明した。 今年の夏は格別暑かったので、それだけ時間の経過も早かった道理だ。 秋になり涼しくなってきたので、これからは時の経過もゆっくりとするので、ようやくのんびり出来るのは嬉しい。
sep 2 99 thursday
消えゆく茅ヶ崎
湘南の海岸のひとつ、茅ヶ崎が名前を変えたと新聞に出ていた。 「茅ヶ崎海水浴場」改め「サザンビーチちがさき」とし、イベントを行うなどマーケティングにも力を入れたところシーズン中に訪れた海水浴客が前年比で4万人増の35万人を数えたとのこと。
地元の人々にとり訪れる客が増えることは大切であることは重々承知している。 しかし、日本の地名にわざわざカタカナ・ネームを付ける事にどんな意味があったのだろうか。
記事によると、イベントは今回はじめての試みとのこと。 別に名前をわけの分からないものにしないでも、歴史的名称である「茅ヶ崎」のままでも砂浜の清掃、施設の充実などをアピールすることにより海水浴客誘致効果は同じだったのではないだろうか。 「茅ヶ崎」は字面も良いし、なにより関東地方のひとには馴染み深い名称である。更に、日本人の言葉である日本語である。
地名の変更は茅ヶ崎に限ったことではない。都市部でも区画整理などにより歴史的な地名が消えてしまう事はある。 歴史的な名称が消えるのは残念だがせめて自国のアイデンティティーである言葉を自ら捨て去る様な事の愚かさにそろそろ気づいても良いのではないだろうか。
sep 3 99 friday
Sleep Camel
週末を前にした金曜日の昼くらいからは。会社での会話は週末をどうするか、というものが多い。 ましてや今回は月曜日が祝日の為に三連休だ。 泊りがけで競馬場巡りをするという人、ロブスターを食べにドライブという人、また、親戚が別の州からやってくるのでアテンドという人など色々だ。
わたしの場合は、月曜日から楽しみにしていた Sleep Camel。
これは、要は寝貯め。普段の睡眠不足を補う為に睡眠をむさぼるのだ。 寝貯めは出来ない、という人がいるが、これは正しくない。 寝貯めの引出しは片方向だけに開く、というべきである。即ち、何十時間寝たとしても、それを将来の日々の睡眠不足時に少しずつ小出しに充当してという事はできないが、 ずっと不足していた睡眠を大量長時間睡眠により一気に睡眠不足を解消するという事は大いに可能だからなのだ。
sep 4 99 saturday
入学までに出来る様にしておくこと
「入学までに『新書読める』レベルに」という見出しのコラムが今日の読売新聞に掲載されていた。 最近は小学校に入る迄にそこまでレベルを高めるのか、日本の子供達は苦労だなぁ、と思いつつ本文を読んで仰天した。 ここでいう「入学」とは、なんと大学入学のことなのだ。学校の教科書と参考書以外の本を殆ど読まないで入学してくる学生がおり学力も低くまた社会への関心が無いのを改善するために東京都八王子市のある大学で入学内定者を対象に通信教育をスタートしたとのこと。
送られた教材を読んで、小論文を書かせるが、その為の原稿用紙の使い方の指導も行い大学入学までに新書を読めるレベルに学力を引き上げるのが目的だそうだ。 という事は、原稿用紙の使い方も論文の書き方も知らずに本も読んだことのない者が大学に入学できるという教育システムが出来ているという訳だ。 大学入学までには一般的には12年間の教育を受けることとなっている筈だが、一体そこら辺はどうなっているのだろうか。 釈然とせず、なんとも不思議だ。大学入学前のオリエンテーション内容がこんな感じになるのも時間の問題の様だ。
「入学までに靴紐は自分で結べるようにしておいてください。」
sep 5 99 sunday
全ての家庭用品が揃う店
家庭用品を扱うような店はほとんどが郊外にある。今年の6月に今のアパートのリノベーションをした時もタオルバーを買うのに随分と探すのに苦労をしたものだった。 都会の真中に居を構えていると通勤や遊びには便利だか、こういった製品の調達に不便である。 しかし、うちから歩いて15分くらいのところにある Gracious Homeという店は店舗面積は広くは無いが品揃えはまあまあで、大物は家具から小物はネジひとつに至るまで家庭用品は大抵揃う事が分かった。 展示に嵩張るものは現物は倉庫にあり店頭でカタログをみて注文するとその場で倉庫から品をもってくるというのは都市型方式なのだろう。 郊外の量販店と比べ値段の割高感は否めないだろうが、近場にあり且つひとつの店で用が済むというのは都会に住む不精者にぴったりなのだ。
2〜3週間前にキャスター部分が崩壊したTVラックの買い替え、コーヒーメーカーの買い替え、そしてクローゼット・ラックの修理用パーツ購入。更にいつも別の場所で買っていたシャワーカーテンも見つけ、まだストックがあったけれど一枚購入。 全てが30分以内で終了。高能率に満足。
帰宅後、まず、電動工具をコンセントへ。充電しながら TVラックを組み立てる。今までの物よりひとまわり小型だがTVは充分に乗っかる。 旧ラックから、TVやVCR、ケーブル・ボックスを移転。 次にいよいよ待望のクローゼット棚修理。これは、クローゼット内のワイヤーラックを固定する留め具が一部、壁から外れてしまっていて不安定なので軽いものしか乗せられなかったものの修復だ。 問題の個所は二段設置してあるラックの上の方で位置が高いうえに手前には棚そのものが張り出しているから手がやっと届くといったところでの作業なので不安定な体勢を強いられかなり作業しにくかったが、なんとか固定終了。 引越した時から壊れていたクローゼットが3ドル程度の部品で使用可能になった。 作業の為にクローゼットから出したものを元に戻し、一件落着。例により寝食をわすれて没頭していた。気づいたら8時近くなっていたので、新しいコーヒーメーカーでコーヒーをいれ、自ら作ったサンドウイッチで夕食。 日曜大工は作業終了後の充実感が大きく気分良い。
sep 6 99 monday
Labor Day Weekend
9月の第一月曜日は Labor Dayという祝日のため今週末は三連休である。 本来、Labor Day は労働者の日であり労働条件の改善を訴えるという日本でいえばメイ・デーの様な趣旨を持っていたものだが、 しかし、最近では、夏最後の祭日としてバーベキューやピクニックなどのアウトドア行楽を楽しむ人々が多いという日になっている。
この休みのあとから新学期が始まるために、「Back to School」のシーズンでもある。 日本の学校制度とちがい、米国では新しいスクール年度は9月から始まるので新学年の始まりとなる。
三連休最後の今日こそは "Sleep Camel"を決めるつもりでいたが、朝イチで入ってきた友人からのメールに「寝てばっかりでは勿体無い」とあり、そういえばそうかな、と天気も良くなってきたので外出する事にした。 先日、家庭用品のWEB検索をしていて迷い込んだ Macy*sのサイトで、興味のある小物があったのでその見物がてら足をのばしてみる。 百貨店という場所は世の中でもっとも嫌いな場所のひとつなので極力足を踏み入れ無い様にしている。 前回 Macy*sに行ったのは5年以上前だと思う。地図サイトで場所を確かめてみたら、意外にもうちから近そうで徒歩圏内。 自宅から15分で到着。店内はそんなに混んでおらず、やはり今日はアウトドアの日なのだと納得。 [ Back to School Sale]とやらで全店 30% off。更に、NY市の TAX FREE WEEK とのことで8.25%の sales taxがかからないので、通常価格より 38.25%安い事となる。 目的物はすぐに見つかった。想像していた通りのものだったので購入。荷物が軽かったので帰りも徒歩。運動の為、早足で歩いたので、家に着く頃は汗ぐっしょり。 たくさん exerciseした気分になる。実は湿度が高いだけだったのかもしれないが。
夜、TVで US OPEN 観戦。今、ニューヨークで開催中のテニス・トーナメントのライブだ。 DAVENPORTが強い。過去2回の Grand Slam チャンピオンだから強いのは当たり前だが、フォームが美しく見ていてほれぼれする。 打つ時に奇声を発しないことも良い。
sep 7 99 tuesday
歓送迎会
突発的に何回か大雨が降るというワイルドな天気となった休み明け、業後に会社の歓送迎会があった。 最近人の動きがあまりなかったのでこういった集まりは久しぶりなのだ。 陣容は、歓迎される人一名、送られる人一名、その他12名。 日本人ばかりだったので日本語で日本ネタで盛り上がった。 最後に、元応援団のKさんのエールで締め。
それにしても、今日の集いに参加して本当によかったと思った。 何故って、今日のメインの肴(さかな)はどういうわけだか、不参加だった人だったからだ。 誤解を招かないように明らかにしておきたいが、居ない人を中傷するような内容ではない。 オフィスに何人かいるユニーク且つ愛すべき人々の笑える可愛い点について、参加者が自分の得た経験を含めたエピソードがメインだ。 ユニークな人材には事欠かないオフィスである事を再確認できた。
sep 11 99 saturday
家庭で作るフリーズドライ
キッチンは家庭の中で電化の先陣をきっている。古くは冷蔵庫、電子レンジに始まり、タイマー付きコーヒー・ミル+コーヒー・メーカーとか、家庭用パン焼き器とか、保温装置付き魔法瓶とか、家庭の台所には様々な電気製品が入り込んでいるのだ。 そろそろ登場しても良いのではなかろうか、と思うのが、家庭用フリーズドライ製造機だ。
残った味噌汁、スープ、温野菜などを瞬時に低温乾燥させ、今迄、保存のできなかったものの保存性を高めるのだ。 また、こうして、フリーズドライにしたものを真空パックすれば、郵送も簡単に出来、色々な料理を送ってもらえて実に便利だと思うのだ。 熱湯をかけるだけで直ちに出来立てが復活するのだから、家庭用フリーズドライ製造機が普及すれば、瞬間熱湯製造マシーンも家庭常備になるだろう。 待ち遠しいテクノロジーの進歩がまたひとつ増えた。
sep 13 99 monday
一物全体〜皮派の勝利
わたしは実は皮が大好きなのだ。日本人を始め東洋系の人々には皮を嫌う人が多く、なにかというと剥いてしまう人を良く見る。 だから、わたしなどは「えー、皮ごとなの?!」と驚かれることがままある。
皮派のわたしが林檎を食べると小さな種が数粒残るだけである。従い、皮・芯派といったほうがより正確なのかもしれない。 桃、無花果などの産毛の生えた皮を持つ果実は味のみでなく舌触りも心地よい。 ブドウの皮を剥いて食べる人が居るのは驚きだ。ブドウこそ皮の裏側にブドウの旨さの全てが凝縮されているのだから。
昔からの食養生の教えに“一物全体”というものがあり、即ち、食物をまるごと摂取することにより健康になるという意味だそうだ。 最近話題になっている赤ワインだが、抗酸化作用があるといわれているポリフェノールはブドウの皮の部分に多く含まれているとのこと。 根菜の葉っぱ、キャベツの芯などにも栄養成分が豊富な可能性があるらしいが、どちらもわたしが好んで食べる部分だ。
不精なベジタリアンであり、どちらかというと偏食傾向のあるわたしがこれといった病気もしないでいる原因は、実は、この「皮・芯派」である事らしい。
sep 16 99 thursday
ハリケーン 「フロイド」
米国の気象観測史上最大のハリケーン「フロイド」がやってきた。 中心部の瞬間最大風速60メートル以上、暴風雨圏は日本列島の本州がすっぽり入ってしまうサイズという強力大型だ。
フロリダ地方では、合計2百万人の人々が安全な地帯に避難したそうだ。 NASAでも、全ての職員が退避。スペースシャトルの格納庫のあるビルディングは風速55メートルまでは耐えられる様に作られているそうだが、今回のハリケーンは建物建築当時の想定値を越える風力を持つのでスペースシャトルに被害が出る可能性もあるとの事。 また、ディズニー・ワールドもクローズしたが、これは開園以来28年の歴史ではじめてとの事。
洪水注意報(Flood Warning)と台風注意報(Tropical Storm Waning)が出されたニューヨーク、今日は、全ての学校が休み。 朝から間欠的に強い雨。 ハリケーンは午後にNY地方をヒットした後北東に抜けたが、その後も激しい風雨が続き、豪雨によりあちこちで水が溢れて交通が麻痺。
天気情報を得ようとする人が殺到してネットのお天気サイトのアクセスも洪水状態でつながらない。 デパートや会社も早閉め。わたしの行っている会社も早閉めとなり、昼頃から郊外からの通勤者を中心に帰宅。 わたしも、15:00には離社。夕方前に帰宅できてなんだか嬉しかった。 家で Pink Floydを聴きながら、窓の外の暴風雨をぼんやりとながめて過ごしました。
sep 19 99 sunday
台風一過
金曜日は台風一過でからりと晴れ、湿度も気温もぐっと下がり本来の9月らしさを取り戻した。
週末も快適な気候が続き、夏が完璧に去っていったことを実感し嬉しさに満たされてくる。 いつもはインドア派のわたしなのに、この時期は活動的になって外出。 夏の終りはいつでも心が抑揚して、じっとしていられない気分なのだ。 まだ陽射しは強くひなたを歩いていると汗ばむ。しかし、日陰に入るとひんやりした風が顔を撫で幸福を実感。 思わず微笑んでしまう。今日の気温は、最高 摂氏20度 / 最低 摂氏17度。
日も短くなり暗くなるのがめっきり早くなった。もうすぐ秋分の日だ。
気候の良さに浮かれていると、いつも以上に週末の終りが早い。 そういえば、金曜日の夜の「持ち帰り品」はまだ鞄に入ったままだ。 このまま月曜日、会社にもって行くことになるという良くあるパターンとなった。
sep 21 99 tuesday
完徹
久しぶりに完徹。 金監庁への報告書のデッドラインとのバトルを繰り広げたのだった。
作業は夜を徹してPCの前でかちゃかちゃ・・・とクリック、それと悪態少々の繰り返しであったが、意識は朦朧とし、気が遠くなるような感覚が時々押し寄せてくるなか、PCの操作は結構まともに継続できるのがすごい。 やはり、一日の大半の時間はPCの前で過ごしているので第二の習性となっているのだろう。
完徹明けの今日は、提出物の体裁を整え、然るべき記念スタンプを押した後トランスミッションを済ませて昼頃には帰宅というシナリオを想定していたのだが、なにかと雑務に追われ、結局離社は 18:00。 寝ないでいる時間が長ければ長いほど脳の機能は低下するという反比例の法則があるので、思考能力は限りなくゼロに近くなるが、空腹感は、わたしの場合、不眠時間と完全に正比例するのでいつもの倍くらいの夕食を摂取。
それにしても、同じ徹夜でも遊びでの徹夜と違って仕事の場合、やはり消耗度合いは大分異なるものだ。という訳で今夜は21:00にベッドへ。
sep 24 99 friday
台風18号のおばあちゃん
津波の様に押し寄せて来た報告書の類は昨日送信したもので取敢えずひとだんらく。 昨日は早寝したので、今朝はひさしぶりの早起きで、7時からの日本語ニュースをみた。
日本は瞬間最大風速66メートルという強風を伴った台風18号による被害が大変な様子。 台風の報道というと、やはり、どこのチャンネルのニュースでもアナウンサーは現地からの実況を伝える事になる。 大雨で髪が顔にまとわりつき、強風に立ち向かう為に体が斜めになりながらも現地の様子を伝えるのはプロとはいえご苦労なことだといつも思っていたが、今日のアナウンサーは関心しなかった。 まず、服がなってない。普通のスーツの上に、透明ビニール・カッパを羽織っているだけ。おまけに靴はハイヒール。そして、「きゃぁ」という声を2回発しただけだ。 これでは、報道になっていない。
別の場所からの報道では、被災地の状況の映像に「ここには 73歳のおばあちゃんが住んでいるのですが行方がわかっていませんっ」と説明の声。 原稿無しでのアドリブでついついの発言だろうが、見ず知らずの人に「おばあちゃん」は失礼だ。わたしの祖母は他所で「おばあちゃん」などと呼ばれた場合は決して返事はしなかった。 面と向かって言われた場合は「私はあなたのおばあさんではありません」とはっきりと言っていたものだ。 地域によっては自分の祖母以外にも「おばあちゃん」という呼称を用いることで親近感を増すこともあるのかもしれないが、それを不快とする人も多い。 公共の電波に乗せる言語としては不適切であろう。どちらもフジ・サンケイTVのニュース 30分ほどの間。
今日の天気、晴れ。気温:最高 24度、最低13度。明日の予報、晴れ。気温:最高 26度、最低16度。 暖かくなってきているようなので、昨晩あまりの寒さに夜中に目が覚めたたので、今晩は出そうとおもっていたダウン・コンフォーターは出動見合わせとしました。
sep 25 99 saturday
収納について
モノは増える。放っておくと自然増殖を繰り返すらしくて累乗的加速度がついてモノは家の中で繁殖する。
わたしは、ミニマリストであり、モノを減らすことに日夜努力を惜しまない。 それでも気づくと家の中には不快な雑然さが誕生してしまう。 その退治は、相手が扱い慣れていないアイテムの場合ことさら手を焼く。
最近、最大の難物は服だった。 服に興味のないわたしは会社のスーツ以外には夏なら長短ジーンズとタンクトップが少々あるだけだった。 ところが、会社の服装規定が最近の風潮であるカジュアル・ディを採用し、夏の間は毎日カジュアル・ディとなってしまった。 カジュアル・コードでジーンズもタンクトップも除外されているので、ある程度の服を買わざるをえなくなった。 洗濯は週末にするので、最低でも5枚の洗い替えが必要なのだ。 そういう訳で、欲しくも無い服を何枚か購入したところ、たちどころに収納場所に苦慮した。 従来、多くの服を所有していなかったので服の収納場所が無いのだ。
取敢えず、引越し用の小型の箱(所謂バンカーズボックス)に詰めて、ベッドルームの隅に重ねたが目障り極まりない。 何人かの知人に服の収納方法を聞いたところ、クローゼットが3つあるので片端から下げるという人、服をしまう為の棚があるのでそこに収納という人などが参考になった。
早速クローゼット内用の棚を購入。そこにカジュアル服を畳んで格納、さっぱりと納まった。 しかし、棚収納方式の欠点はすぐに露見した。 すなわち、きちんと畳んで重ねた服は、常に一番上のものをとっている限りはよいが、下の方のを取り出す時は、その上に重ねてあるものがめちゃくちゃになってしまうのだ。 下の物を取り出す都度、上に重ねてあるものをたたみ直すのは非効率この上ない。
おしゃれ好きの友人にその点を聞いてみると、下のものを取るにはコツがあって、さっと取り出すと、上に重ねてあるものはそのままで下のものだけ取れるのだそうだ。 目からウロコ、だるま落しの原理の応用だったのだ。棚使用歴一ヶ月、熟練はこれからだ。
sep 26 99 sunday
蚊の異常発生
今朝、アパートのバスルームで蚊を発見した。これはちょっとした驚きなのだ。 何故なら、このビルディングには延べ4年ほど住んでいるが、蚊をみたのは始めてだからだ。
今年の夏は記録的な暑さと異常な降雨量の少なさにあちこちで土地が干からびた。 干物の様な夏のおかげで、農作物は収穫が激減しているとのことだし、また、街の公園では紅葉などみるべくもない。 何故なら木々の葉は紅葉にならずに、枯れてしまうのだ。
そして、蚊の異常発生。ニューヨーク市は通常は殆ど蚊が居ないのだが、今年は異常気候の為に蚊が発生したとのこと。 この蚊は脳炎の病原体を運ぶ種類とのことで、クゥイーンズ地区を始めマンハッタンにも空中から農薬が散布された。 蚊に刺されるのも嫌だが、農薬ブレンドの空気を呼吸するのも嫌だなあ。
sep 30 99 thursday
NO NUKES
茨城県、東海村にあるウラン処理工場で臨界事故が発生した。
係員などが被曝し、また、半径10キロの住民にも避難警告がだされたとのこと。 原因は100%人為的なもので不注意という言葉以前のずさんな管理体制による。 責任者の記者会見での態度も無知・無責任さが露見しており危険な物質を扱っているという自覚の完全なる欠如が認識された。
わたしは科学が発展して生活が近代化して行く事は素晴らしいものだと思うし、また、そういった生活を好む傾向が強い。 原子力についても、燃料の再利用も可能な極めて優れたエネルギー源であると思う。 しかし、原子力発電については絶対的な反対意見を持つ。 正確にいうのならば、人類が原子力を手にする事に反対するものだ。 原子力は優れたエネルギー源である一方、大変に毒性の強い物質でもあり、こういった危険なものを扱うには知的・理性的な態度が必須である。 その点、人類は他の動物と比べて私利私欲は大いに発達したが、知性や理性のレベルは劣ってくるという進化過程を経て来ている。 従って原子力を扱うのに適正が有るとは思えない。
さらに悪いことには人類は学習能力がかなり低い。人類以外の動物は自分の身が危険に曝される事件に遭遇した場合、次回からは同様な事件を回避をする努力をする事が一般的に知られている。 原子力発電が人類の手に余るという事については、スリーマイル島、チェルノブイリと既に充分な例があるにも拘わらず何かを学んだという形跡は見られない事からも人類の学習能力程度は明白だ。 過去の悲劇を通して原子力発電の安全性を危惧するどころか、世界の原子炉の数は増えるばかりだ。
人類側の言い分としては、多分、こんな点があるのだろう。 原子力発電を中止するのが難しい理由は、まず、原子炉を閉じるにはお金がかかるということ。原子炉は、スイッチを消して終りという訳にはいかない。 封鎖するには核の後始末が必要となるからだ。 そして、もうひとつの問題は、代替エネルギーの確保が困難なこと。日本では全エネルギー生産の約3割が原子力発電によりまかなわれている。 他のソースとしては天然ガス、油、石炭、そして水力といった順番だが、どれも限りがある。 徐々に価格が下がって来た太陽熱発電のほかに、日本の場合は、火山国という条件を生かして地熱発電も期待が持てそうだが開発には金が必要だ。
1980年の国民投票で原子力発電所の全廃を2010年までに行うことを決定したスゥエーデンですら、最近になり、予定となっていたの原発の閉鎖を延期したとの事だ。 スゥエーデンの場合、水力発電で全電力の約半分は確保できるという(日本と比べたら)恵まれた環境にありながらも、30年計画とした2010年全廃ターゲットは達成できそうにない。 原子炉閉鎖に必要となる費用については政府が予算を組んだにも拘わらず、延び延びになっている理由は、代替エネルギー源、ということもあるが、やはり、利権がらみといったところもある様だ。
世論は操られ、時勢の方向は捻じ曲げられてしまうのだろうか。 Doomsday Clock の針はまた少し進める必要が生じそうだ。
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