2002.05.03 fri
ミグ21
インド北部でインド軍の
ミグ21が墜落、銀行ビルに激突して近くの家屋も炎上、少なくとも8人が死亡、20人が負傷したとのニュース(Yomiuri On-Line)。エンジントラブルが原因の事故とみられている。インド軍は、緊張状態にあるパキスタンとの国境周辺でミグ21の警戒飛行を日常的に行っているとの事だが、この一週間で三機目の墜落事故だという。最近の6年間の同国軍のミグ21の墜落事故は100件以上あり、乗員計50人が死亡しているとのこと。
6年間で100件も墜落する飛行機って信用がおけないと思うけれど・・・ 旅客機などとちがい軍用機とはそういうものなのだろうか(F15やF16がしょっちゅう墜落事故を起こしているという話はあまり聞かない)。インドに生まれたら絶対空軍には入らないようにしようと思った。
それはさておき、ランチは印度料理店で平和においしいひとときを。
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Today's BGM = SECRET LIFE OF PLANTS by STEVIE WONDER
2002.05.04 sat
亀の池は宇宙みたいだった
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「タートル池」に行くのに最適の良い天気。ほんとうは太陽光線は好きではないのだけれど屋外で緑や水を撮影する場合は晴れが良い。
Turtle Pond は、セントラルパークのほぼ中央に位置する。
72丁目の入り口から公園に入りのんびり歩く。途中で
鴨の一家を見つけたり、ジョガー、バイカー、スケーター達が気持ちよさそうだなあと思ったりしているうちに目的地に到着。
池はかなり広くて、大きいのや小さい亀が沢山居るはずなのだが、池の縁を歩いてみても居るのは鷺(さぎ)と鴨が一羽ずつのみ。
桟橋の方に向かったら、
水泳中の亀をようやく発見。
水中をふわーりと漂う亀は、まるで宇宙遊泳しているみたいだった。
眺めていると自分も宇宙的な雄大な存在になって幸せな気分で帰途についたのだった。
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Today's BGM = SECRET LIFE OF PLANTS by STEVIE WONDER
2002.05.10 fri
LOST & FOUND
「ブレスレットをなくしたので見つけた人は連絡して!」
というe-mail が届いた。発信元はHR(Human Resources:人事)、宛先は全社員。
少ししたら、紛失したという当人が登場、いかにその品が大切であるかという事、ぜひ見つけたいのだという事、昨晩はショックで寝られなかった事などを各人のブースを巡って説明していた。
しばらくして「腕輪は見つかりました」というメールが届き、そして「これ!」と嬉しそうに見せる本人がやってきたのだった。
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見つかって何よりではあったものの、微妙な違和感を感じた朝となった。
自分の不注意で紛失した私物に関して業務時間に大騒ぎをするというのはわたしの感覚とは異なるもの。
それに HRが個人的な遺失物を探すお手伝いをするという事も意外に思えたのだった。
でも、いちばん距離を感じたのは、品物に執着する心の個人差という点。品物に拘束された生き方はわたしのライフスタイルとは異なる。わたしは可能ならば何一つ所有しない(no posession)生き方をしたいところだが、現実には文明社会で生活していく上で必要に迫られて保有している品々はある。しかし、もし無くなったからといって有形物は代替がきくから夜も寝られなくなるという感覚は持っていない。
その人にとって大切な対象が「品物」であると言うのは、その品を無くさないように注意せねばならないというエネルギーを伴うことになりご苦労なことだと思うわけである。
もちろん、幸福の追求に関するアプローチは人によって違うのだから、マテリアルに意義を置くメソドロジーを批判するつもりは微塵もない。わたしとは違う世界の存在をひとつ学んだという事である。そして自分に強要されないかぎり違う価値観をリスペクトしたいと思う。
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Today's BGM = INNERVISIONS by STEVIE WONDER
2002.05.13 mon
水陸両用車
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夕方になり豪雨。マンハッタンでは沢山雨が降ると交差点はたちまち「池」になる。
例えば歩行者が靴の中を水浸しにせずに横断歩道を渡るのは困難になり、車は水しぶきをあげて走るモーターボート状態になる。ジェームスボンドの映画に出てくる水陸両用車を連想して楽しい。
街角には、どこからともなく現れた「傘売り」が立ち、すぐに壊れるであろう折り畳み傘を売っている。買う人を見かけないが、それでも「ワン・ダラー、ワン・ダラー」なんて声を張り上げている。
雨の月曜日はステキだ。Rainy days don't turn me down.
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Today's BGM = RAIN (from PAST MASTERS VOL 2) by THE BEATLES
2002.05.15 wed
相対性方向感覚論
朝、いつもの道のりをとことこと会社に向かって歩いていたら、どこかで見かけた人が向こうから歩いてくる。向こうもそう思っているようで互いに怪訝な表情ですれ違う。すこし気になって振り返ってみたら、向こうも振り返る。そして、どうやら互いに相手の正体を理解したといった表情に変わった。
「Where are you goin'? (どこに行くの?)」 と相手が言う。
「Work!(もちろん会社)。Where are YOU going? (あなたこそどこへ行くの?)」 とわたし。
「???」
相手は不思議といった表情でわたしの方に歩いてきて言った。
「えっ、会社ってこっちの方向?」
実は、彼女はおなじオフィスに働く社員。特に親しくはなく互いに顔を知っている程度の関係。彼女の説明によると、いつも乗る地下鉄が途中で故障したので(ニューヨーク・サブウェイではよくある出来事)、いつもと違う路線に乗りいつもと違う駅で降りたので何だか分からなくなったのだとの事。
「You're lucky you met me (わたしと会ってよかったね)」
会社まで2ブロックほどの距離を一緒に歩いたが、「Oh, that's the building (あれが会社のビルだ)」 などと全く違うビルを嬉しそうに指差して交差点をわたりそうになるので 「ちがう、ちがう、会社はまっすぐだよ」などと会社まで連れて行った。
わたしは自分を方向音痴と分類していたが、彼女を見てからは自分はGPS並の性能の方向感覚を持っているのかもしれないなどと錯誤しそうになったのだった。
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Today's BGM = WHY CAN'T WE BE FRIENDS by WAR
2002.05.16 thu
パッキング
休暇の前に必ず訪れる試練、それはパッキング。得意な人には何でもない作業なのだろうが、わたしにとっては最大の憂鬱のひとつ。
でも今回は荷物が少ないので実際には15分程度で詰め終わった。恒例の記念撮影をして気づいたのが撮影向きでない色調でパッキングしてしまったこと。ちょっと残念だがやり直すエネルギーはのこっていない。
明日の為のメモ:
- 目覚ましアラームを解除していくこと(留守中、毎日8時にアラームをならしつづけた前科がある)。
- 穴のあいていないソックスをはく事(空港のセキュリティーチェックで靴を脱がされる事があるらしい為)。
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Today's BGM = TAKING THE LONG WAY HOME by TUCK & PATTI
2002.05.17 thu
波乱万丈の出発
7:30起床、朝食を買いに出る。いつものデ゙リでいつものスクランブルエッグ・サンドイッチといつものコーヒー。
帰宅して日本語テレビニューをみたりメールチェックをしたりしているうちに9時をまわった。迎えの車は9:30に来るので、急いで機内持込手荷物のパッキング。
グリーンカード
9:25にロビーに降りたが、エレベーターの中で「あ、グリーンカード!」と思い出した。
グリーンカード(米国永住権のカード)が無いと米国再入国の際に面倒なことになる。よくもぎりぎりのところで思い出したものだ。
トランクをフロントデスクにあずけて部屋に戻りグリーンカードを持ち再び階下へ。ちょうど車が来たところだった。
大渋滞
ふつう自宅アパートからJFKまでは45分程度なのだが、今日はどうした事かどこもかしこも大渋滞で、歩いて10分の距離を進むのに30分もかかる始末。
テロ以降教化された空港のセキュリティー・チェックに時間を要するのでフライトの三時間前に空港に来ることが奨励されている。
前回、生真面目に言われたとおり三時間前に空港に着くようにしたらまだANAカウンターの係員がきていなかったという悲しい体験があるので、今回余裕をもった二時間半前到着をターゲットにした。
45分経過してもまだマンハッタン、E36/ Park Ave. 迄ようやくたどり着いたところ。
「フライト何時?」とドライバー。
「I have a plenty of time. It's one o'clock」
もしかしたら間に合わないかもしれないなあ、という考えが頭をよぎったがドライバーの気持ちを乱さないようにのんびりと構える。もっとも、実際にあせったって交通状況が改善されるわけでないので神経をすり減らすだけ損である。
もし間に合わなかったら明日のフライトで出直しだな、まあいいやと Take it easyに。
空港は順調
渋滞の原因は何箇所かで行われていた工事だったようで、イーストリバーのトンネルに入ってから車の流れはスムースになりJFK着11:00。
トランクを開けてこまかくチェックするので空港が大混乱というニュースを前に見たが、その方式はやめたようで預けるトランクはノーチェック。
キャリーオン・バッゲージと人間のチェックは前より入念。
「Laptop 持っている?」
と聞かれ、持っていると言うと、鞄から出してそれだけ別にX線の機械に通せと言う。VAIOはお盆みたいのに乗せ、PCカバン、バックパックはそのままベルトに乗せてX線にかける。
人間は金属探知機のゲートをくぐったあと係員が精密金属探知機の棒で体中をスキャン。小銭や時計が反応して鳴る。けっこうセンシティブなセンサー。
「さわりますよ」と宣言してからウエスト、脚は手で武器所有の無い事を確認する。結構プロフェッショナルな感じ。
わたしは靴は脱がされなかったが(せっかく程度のよい靴下を履いたのに)、何人かに一人は靴を脱がされて靴だけエックス線マシンに通されていた。
こうしてセキュリティー・チェックもたいした時間を要することなくクリア。搭乗までは90分ほどある。退屈。
UALのターミナルには Laptop 用の電源とモジュラージャックが設備されている。目の前は窓でジャンボやコンコルドが通るのをながめながらこれを書いている次第。
モジュラーケーブルを持ってきていないのでアップロードはできないけれど、バッテリー残量を気にせずPCを使えるのは嬉しい。
航空機関連のサービス、わたしにとっては米国のキャリアーが性に会う。
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タービュランス
今回はじめて乗る777は、巨大なエンジンが翼の下にひとつずつセットされていて外観にスマートさは無い。乗った感想は、飛行中の騒音レベルは低いような気がするが狭い(シーティングは2-5-2)。もっとも満席だったので狭く感じたという事もあるのかもしれない。
隣の席は小柄なアジア系女性。成田到着90分前の頃タービュランス。ちょうど食事がサーブされたところだったが、食べるどころでない。周りをみまわしてもみんな同様にフォークをおいていている。
ところがふと横を見ると隣の席の人、悠然と食事を続けているではないか。なんと勇敢な人かと尊敬してしまった。
UA801便はいつもどおり定刻着。
この季節の日本は5年ぶり、湿度の高さにちょっとぐったり。でも無事に到着して一安心。
次回の為のメモ:
- Caarry-on baggage のパッキングも事前に終了させておくこと。とくに重要物は前の日までに。
- 三時間前に空港に着く必要はないが、少し早めに出るのは good idea。
- モジュラー・ケーブル持参のこと。
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Today's BGM = I FEEL FOR YOU by CHAKA KHAN
2002.05.21 tue
サイクリング
昭和記念公園でサイクリング。自転車に乗るのは数年ぶりで、もともと上手ではないのでちゃんと乗れるだろうかと心配だったがそれは危惧に終わった。
むしろイメージトレーニングのおかげなのか以前より上手になっていて極めて快適なバイク・ライドを楽しめた。
水泳や自転車は一回覚えたらわすれることは無いというのは本当だった。さらに、自転車が下手というのは慣れていないだけというのも真理だったようだ。
公園入園料: ¥400、レンタル・バイクは \410。
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Today's BGM = JAZZ by QUEEN
2002.05.22 wed
八景島シーパラダイス
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神奈川県横浜市にある「八景島シーパラダイス」は広い敷地に水族館をメインに公園、遊園地、レストラン、モールなどからなる海浜レジャー・コンプレックス。
水族館は五階建てで、「海に帰ってきた動物たち」「氷の海の人気者」「オーシャン・パノラマ」「海の生き物たちの暮らし」「海の花たち」「川の生き物」6つのゾーンからなる。
どれも面白いが、マンボウやエイほか多数の魚が泳ぐ水深8メートルの大水槽「オーシャン・パノラマ」は真中をエスカレーターでくぐれて感動、「川の生き物」の大ナマズやウミガメにうっとり。
わたしにとっては水族館が目的だったが海からの涼風に吹かれながら公園を散歩するのは気持ちよく最高の休日となった。
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Today's BGM = I FEEL FOR YOU by CHAKA KHAN
2002.05.24 fri
ブルー・ポピー
神奈川県箱根町の「箱根湿生花園(かえん)」は湿原、川、沼に育つ植物を集めた植物園。
植物の種類は低地から高山のものまで多岐にわたる。箱根の山をバックに季節により異なる草花を観察することが出来る気持ちよい場所である。
今秋、園内の順路で最初に出現したのが「ブルー・ポピー」。ヒマラヤの高山にのみ咲くといわれている幻の花である。
わたしがこの花の存在を知ったのはテレビ番組。
画家・堀文子氏がブルーポピーを描くためにヒマラヤに向かい大変な苦労の末に高い山の岩間に咲くブルーポピーとめぐり合うものだった。
激しい自然のなかに咲く青い芥子、気高く清らかな存在に圧倒された。
そんな特別な花と思いがけずに出会えることが出来て感動した。もっとも箱根のブルーポピーは不思議な雰囲気はかもし出してはいたが、
やはりヒマラヤの高地に咲いていた厳しさはなくてやさしいブルーポピーであった。
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Today's BGM = SECRET LIFE OF PLANTS by STEVIE WONDER
2002.05.27 mon
横浜中華街
横浜中華街で飲茶(Dim Sum)。ここの飲茶はカウンターに設置された動くベルト状の移動装置の上に乗せられてやってくる。
店の人が独自判断で選んだディッシュが目の前を通過する。気に入ったものがあればそれを取って食べるという仕組み。行った事は無いが「回転鮨」とおなじシステムだと思われる。
現物を見て気に入ったらテイクというシステムは合理的なのだろうが、誰も選ばなかったものはどうなるのだろうかと心配になる。
食欲はそんな心配とは無関係に料理を選び続けデザート 2皿までたいらげて満腹。
店を出て中華街をぶらぶらしていたら奇妙な声が聞こえる。
声の方向を見るとガラス・ケースの中に入った変なロボットが身振り手振りを交えてチャイナタウンのみどころについて熱弁をふるっている。
そばの地面には紐に繋がれたミニチュア・サイズのパンダのオモチャがうろうろと歩き廻っており、ニューヨークのチャイナタウンとは違い妙に人工的な日本のチャイナタウンの雰囲気に何やらにやしてしまった。
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Today's BGM = CHINATOWN (from LIVIN' ON THE FAULT LINE) by THE DOOBIE BROTHERS
2002.05.30 thu
東京〜NYC
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東京でのパッキング、実は生まれて始めて自分で行った。いつも東京ではパッキングの達人にお願いしていたのだが、今回その人の都合がつかなかったのだ。
今回は持ち帰り品が比較的少ないことから自分でマネージできた。
フライトは夕方なので早お昼を済ませ、JR「成田EXPRESS」にて成田空港へ。トランクは一日前に宅配業者によりピックアップ、成田に送ってあるので身軽。
空港でトランクをピックアップ、United Air のチェックイン。JFKと異なり、成田は預ける荷物をチェックイン前にX線にて検査する。ここでケースを開けるようにと言われる。
「ぎっちりと詰ったケースはX線で透視しきれないので開けてもらうことになっているのです」と係員。
X線でわたしの鞄の中身が映し出されたディスプレイ画面をみると、怪しげな金属のカタマリが沢山入っている。その正体はというと実は缶詰。蜜豆缶詰ほかいろいろな缶詰が合計20個ほど入っているのだ。
それにイノダコーヒーの缶が二個。係員も満足したらしくて直ぐにケースは閉じられて閉じられて無罪放免。
チェックインの後の Carry on baggage のチェックは簡単。但し、ボーディング・パスをわたして飛行機に乗り込む直前に人によっては呼び止められて手荷物を調べられたり靴を脱がされたりしていた。わたしはノーチェック。
飛行機はわたしの予想に反して満席。
ワールドカップが始まる直前の日本、外国から来る人はたくさん居ても日本から外国に行く人は少なかろうと思ったのだが、それは大きな誤算だったのだ。
17:00テイクオフ。定刻どおり。となりの席は超大柄の中国人女性。ピッチを詰めたボーイング777のエコノミー・シーティングは彼女には狭すぎて脚がつかえてしまう。でも体が柔らかいらしくて、寝る時は丸まって椅子におさまっていた。
米国でグラフィックデザインを学ぶ学生だという彼女との会話が興味深かった。
「Are you a Chinese?」
「No, a Japanese」
「NYで働いているの?」
「Yes, 日本の金融機関で。」
「どうして?日本はビューティフルなのに。中国みたく環境が悪いと外国で働くのも分るけれど、日本はテクノロジーも進んでいるしキレイだし。」
そういう見方もあるのか、と思った。
Job market は結構タイトなのだといった「内部事情」を説明したり、彼女から中国移民の話を聞いたりしているうちに眼下にマンハッタンが見えてきた。
JFK着は16:20。UAの到着ターミナルはリノベートされていてすっかりきれいになっていた。何より嬉しかったのは車寄せに屋根が出来ていたこと。これで到着の時の天気を気にしないで済むようになった。
Yellow Cab: JFK - Anywhere in Manhattan は、$35 (+ toll + tip) 。
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Today's BGM = AS TIMES GOES BY by TUCK & PATTI
2002.05.31 fri
グラウンド・ゼロ:クロージング・セレモニー
30日、WTCの倒壊現場(グラウンド・ゼロ)での作業が終了し、NY市によるクロージングセレモニーが行われた。
今後は、この場所に新たな建造物がつくられることになる。
マリアン・パール(アフガニスタンで誘拐されたのち殺害されたウォール・ストリート・ジャーナル記者、ダニエル・パールの未亡人)がベイビー・ボーイをパリで出産とのニュース。
こうして911に関連する出来事は時の流れに織り込まれていく。しかし忘れることは無い。
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Today's BGM = OUTLAW by WAR
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