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jan 01 00 sat
お正月
コンピュータ2000年問題による都市機能停止といったことも無く、従い、大停電となり懐中電灯を手に読書三昧の時を過ごすというわたしの計画も実行に移されることなく新年を迎えた。
昨晩の喧燥が嘘の様に、いつもどおりの顔を見せる街。 待機していた清掃局の車とスタッフがあっという間に2百万人分のゴミをきれいにしてしまったので昨晩の大騒ぎは実はなかったのではないかとすら錯誤しそうだ。 ジュリアーニ市長が誇らしげに「ニューヨークの警察は極めて優秀なので街はこんなに安全なのだ」と演説をしていたが、昨日の夕方、カウントダウン前の緊張した様子とは違い自信たっぷりの声が印象的だった。
日本ではお正月には、親戚や親を訪問したりするファミリー・リユニオンの習慣や、正月スペシャル「おせち料理」で訪問客をもてなしたり、と、社会の経済機能は一時停止させて「日本のお正月」の雰囲気を盛り上げる。 また、TVでは、去年のうちに撮影しているのに、やたら新年の雰囲気を強調した正月スペシャル番組が朝から夜まで連なり、特に積極的というほどでもないが何となく眺めているという漫然的視聴者を増やしている様だ。
わたしはそういった行事に参加しない環境で育ったので全ては伝聞だけれど、長い正月休みをそうやって伝統的(?)な風習を守り過ごすというのは、世の中がいくら変わっていても不変の根強いものがあるのだろうなあ、と感心した。◇
Year 2000は、20世紀最後の年であり、ミレニアムの終りの年なのだけれど、世間では「新しい世紀がやってきた」などという表現も多い。 一世紀は100年なのだから、どうしても2000年を新世紀としたいのならば、20世紀は99年で我慢してもらうしかないのだ。ミレニアムだって、最初の千年が 1AD〜1000ADだったのだから、今度だって、ちゃんと1001ADから2000ADまで千年勘定してあげないといけないのだ。 でも、どうしても2000年を新しい千年紀の始まりとしたいのなら、一つ前のミレニアムは1999年しかないけれど、妥協してもらうしかない。 新世紀、新しい時代はそうやって、過去の犠牲の上に成り立つのだ。
来年になってしまえば、このカウント方法の問題もどうでも良くなるので、今年一年間は数字の数え方については黙っていよう。 (敢えて議論をするような内容でもないものね)
jan 02 00 sun
我家のY2K
友人からメールが来た。 題して「我家のY2K」。
そちらは何事もありませんでしたか。私の千円台の安物腕時計は元旦に時刻を合わせようとモードボタンを押したらジージー音を立てて壊れてしまいました。 これってY2K? あまりのタイミングよさにそう信じています。腕時計で音がするなんて聞いたこと無いよね。これは、Y2Kでも、時計の時刻を合わせようとした人が、Y2K未対応だったといえそうなケースです。
♯ Today's BGM = LET IT BE by The Beatles
jan 03 00 mon
Business As Usual
月曜日の今日から今年のビジネスは始まる。
コンピュータ2000年問題だって、実はこれからが本番なのだ。 時計の針がミッドナイトをまわって少ししたら「安全宣言」などを平然としてしまう一国の首相も東洋には居たらしいが、社会生活に関連した全てのシステムが2000年を経験するのには時間がかかるのだ。 千億ドルといわれている大金と膨大な時間をかけて準備してきたのだから、2000年になった途端に時差に合わせて世界中がどんどん停電していき、飛行機が次から次へと墜落し、海上の原子力空母からはミサイルの誤発射が相次ぎ、などということがある訳はない。 そうはいうものの、それなりの秩序が保たれた事に世界中の担当者達は胸をなで下ろしたには違いない。◇
主要な日本人には朝イチで新年の挨拶をしようと、昨夜から、忘れない様に気を付けていたのだ。
「あけましておめでとうございます。本年も宜しく。」
「こちらこそ宜しく。」
などと挨拶を交わす。もっとも本当は、年内に現金決済を完了しないといけない昔の商人でもないのに、年度が変わると何故めでたいのか、と思っているのだが、勿論、そんな事は言わないで挨拶終了。◇
今日の最高気温は摂氏18度くらいにまで上がった。 暖冬という言葉はもはや当てはまらない。地球、大丈夫かなあと思いながらも、いつもどおりの一日が過ぎていく。
♯ Today's BGM = PARIS, TEXAS by Ry Cooder
jan 04 00 tue
ミレニアムとオゾンホール
暑い日が続いている。 1月だというのに、昨日の最高気温は摂氏18度、今日も16度を越えたらしい。 最低気温も10度くらいあり、コートは不要。 4月下旬くらいの気候だ。
東京も暖冬らしい。 こんなに暖かい日が続くのは、地球温暖化なのだろうか。 このまま北半球に冬が戻らなくて極地の氷が溶けて水位上昇、現在の陸地の大部分は水没してしまうのかもしれない、などと言っているうちに、人類は次のミレニアムも大騒ぎで迎えることが出来るのだろうか、という話になった。 主流はふたつの説。核兵器のボタンを押しちゃうなり、その他の人的災害によるなどで、もうじき滅びるだろう、という説。或いは、異常気象で水位上昇や地球が高温化となり人類の生存できなくなってしまい滅びるという説。 どちらにせよ、もうじき滅びるという予測だ。
ところが、ひとりだけ異論を唱える人がいた。 その人によると、核兵器なり、オゾンホールなり、何かの影響で地球の環境は、現在とは異なったものになりそう、というところまでは同じ。 但し、人間がそれに応じて進化するだろう、というものだ。 水位が上がってきたら、人類の指の間には水掻きが復活し、エラ呼吸も可能になるのだろう。 オゾン・レイヤーが無くなってきたら、人類の皮膚はアルマジロばりの強固なものになっていくのに違いない。 美的基準も今のものとは変わり、水掻きの幅や厚みを競うようになるのかもしれない。
但し、全ての人類が進化するのでは無くて、弱い種族は進化できずに滅びるらしい。 未来のアルマジロ型人類の美的センスについて夢想しているわたしなど、進化しそこなう生命力の弱い種の最たるものに違いない。
♯ Today's BGM = Watercolors by Pat Metheny
jan 05 00 wed
2000年の誓い
今年の目標、New Year's Resolution、新年の誓い、国が変われど、人の考えることに あまり差はないらしく、年初になにやら自分自身に誓いをたててみたりしたくなるらしい。
2000年の目標、というと、何だか2000年間は到達しなそうで、気が遠くなる。 やはり、今年の・・・と短期型インターバルでいきたい。
そこで、わたしの今年の新年の誓いなのだが、人に話すとダメになるらしいという説を聞いたので、自分の中に秘めておくこととしよう。 今年こそは、と堅い決心で。
# Today's BGM = Chopin Sonata No. 3 by V. Ashkenazy
jan 06 00 thu
デスク・カレンダー
今年のデスク・カレンダー選びがようやく終わった。 わたしがデスクカレンダーに求める要件はとても明確な基準があり、それらを満たすものにはなかなか出会えない。
デスクカレンダーの必須条件:
というのが主な条件なのだが、これら全てをクリアする物がなかなか無い。 以前は自分の好みに合うものを作って使っていたが最近は既存のもので結構よいものがあったので自作から遠ざかっていた。 去年と一昨年はY生命のものがほぼパーフェクトだったので、引き続き日本から取り寄せたが、今年はデザイナーが変わったのか、毎日の日付の横に赤口とか先勝とかいろいろ記入されていて、肝心の日付が見ずらくなってしまいがっかり。 K社のものは、フォントがイタリックなのが難点だが、レイアウトは我慢できる範囲なので、これを自宅用に、 F航空のものが、サイズはやや大き目だが、レイアウトは去年同様に感じが良いので仕事場用に。、今年はこれら二つがメイン・カレンダーとなった。
- 全体のサイズは小ぶりで、
- 書込みが出来る様に毎日が15ミリメートル四方くらいの枠で区切られており、
- 絵や写真の入らない文字だけのシンプルなデザインで、
- 文字はできたらSANS系が望ましくイタリック体は減点、
- レイアウト的には、当月を中心に、当月より小さいフォントサイズで前月と翌月が見やすく配置されたカレンダー、
日本の机はもっと小さいだろうに、どうしてどの会社のデスク・カレンダーも大型化の傾向なのか不思議でならないのだ。
♯ Today's BGM = Chopin Mazurkas by V. Ashkenazy
jan 07 00 fri
気が小さい人のダイエット
混んだ映画館や電車などでかならず席に座れない人というのが居る。 これは、人を押しのけるのが嫌だとか、要領が悪いのだという見方も出来るが、要は気が小さいのだ。
そういう人がダイエットをするとどうなるかというと、会社までの道順を変えたりするのだ。
わたしは食べても太らない体質なのだが、年末だけは別だ。 お菓子などのいただき物が多く、例年の様に年末あたりから、スーツのウエストがきつくなってきた。 そこで、ダイエットを開始して10日ほど経過した。 どんなダイエットかというと、朝食の内容を変えるだけで、昼や夜の食事には特に制限をつけないというものだ。 ドーナッツ一個というのが毎朝の食事だったのだが、太る代表選手らしいドーナッツを止めて、ふつうのパンやヨーグルトなどにした。 健康的な内容の朝食になったので、おやつなども量を控えるなど生活が少し変わった気がする。
しかし、生活が変わった最大のものは、通勤経路の変更だ。 それまで、毎日ドーナッツを買っていた売店のある道を通れないのだ。 なんだか申し訳なくて、まったく近寄ることが出来ない。 確かに、そのドーナッツ・ヴェンダーはとっても感じ良くて顔馴染みになってはいたが、普通の大人ならその店の真ん前は通りにくいかもしれないが、そのブロックに足を踏み入れないという事はないだろう。 それが、わたしの場合は遠くからその店が見えただけでも胸が痛んでしまうほどなのだ。
物に動じない大人というのは恰好がよいなあと憧れるが、わたしには一生到達することが出来ない境地にちがいないと思う。
♯ Today's BGM = Heart of a Woman by Etta James
jan 08 00 sat
腕時計型デジカメ
カシオがリストウオッチ型デジカメを今年の5月から販売するとのこと。 内蔵メモリ1MBで28千画素のモノクロ画像が約100枚が撮影可能とある。 電源はCR2032。 また、リストウォッチ型MP3対応オーディオ・プレーヤーも3月より発売するという。 どちらも、カメラやプレーヤーとして使わないときは普通の時計としての機能もある、というのがミソ。
しかし、これは、一般生活においては、便利な様で実はイマイチだなあと思う。 何故かというと、デジカメやオーディオプレーヤーを腕に巻きつける必要性が無いからだ。 肌身離さずという事に違和感があるのではないかなと思う。 腕時計を身に付けている時間に対して一体どのくらいカメラを使いたい時があるだろうか。 アウトドアで強力に便利そうな、GPS機能を搭載した腕時計とはちょっと違うのだ。
持ち運びに便利なので製品の小型化は歓迎だ。 でも、腕に巻かなくってもよいではないかと思ってしまう。 それに性能が中途半端だ。 それより、性能をもう少し上げて、カメラならせめて20万画素くらいはいけるようにし、サイズはポケットに入れても容積や重量を感じないほどに小型化したような製品があったら、わたしなら、すぐに買いたい。
但し、今回のカシオ製品は値段が3万円程度と手頃なのでギャジェット(オモチャ)感覚で結構売れるかなとも思う。
♯ Today's BGM = The Secret Life of Plants by Stevie Wonder
jan 09 00 sun
アマゾンから御年賀
日本では、物々交換の習慣が残っている様でお歳暮とかの名称で個人も企業も交換に必要となる「ギフト商品」の購入にやっきになり百貨店の売り上げ増に寄与している。 年末、年始、その他様々なオケージョンにおいて、個人も企業も品物をプレゼントをするという贈答文化があるからだ。 企業の場合は、品物の流通は一方通行的。一般人が企業に何かをプレゼントするという事はない様だ。
米国では、会社間のコーポレート・ギフトは別として、個人の場合は季節が変わったからといって品物を貰うという事が殆ど無い。 ブローカレッジ会社が、宣伝を兼ねて自社のロゴやマンガのついたマウスパッドを送り付けてくるくらいで、これも「ギフト」というよりは、パンフレットに近い宣材の位置づけだろう。 ましてや、既に自分が顧客になっている場合、日本の様に自分が個人口座を開いている銀行からクッキー詰めあわせが届くことも無い。
ところが、最近、amazon.com からギフトが届き、ちょっとした驚きを感じている。 縦長の箱に入っていたのはプラスティック製のコーヒー・タンブラー。ボディーは二重になっていてコーヒーが冷めない様になっていて、蓋には飲む穴がついているという、よくあるスタイルで色々なコーヒー店でも3ドルくらいで売っているものだ。 レターが同封されていて、“ 1995にビジネスを開始したころからは想像もできないほどの成長となり嬉しい。サポート有難う。これは私たちの感謝のシルシです。” といった様な事が書かれている。 アマゾン・ドット・コムから買物をしている知り合いにきいてみても、誰のところにも届いていないという。 1999年一年間でわたしが Amazon.comから購入した代金は 500ドルから1,000ドルの間だと思う。そこで、多分500ドルくらいが threshold lineなのかな、などと彼らの企画書を想像したりしている。
♯ Today's BGM = Alone/ But Never Alone by Larry Carlton
jan 10 00 mon
用済みクリスマス・ツリーの抵抗 / AOL、タイム・ワーナーを買収
1月に入ると、用済みになったクリスマス・ツリーが沢山棄てられるようになる。 今日あたりはそのピークなのかもしれない。 切り出してからかなりの日数が経過しているのでモミの木は枯れかかっていて、針葉樹特有の尖った葉っぱを散らしながら歩道の脇に沢山横たわりゴミ収集の車が回収するのを待っている。こちらの家庭に飾られるのは一般的に背丈より遥かに大きいものなので、そんなのがごろごろ棄ててあるのだからかなり邪魔だ。 中には、黒いゴミ袋で覆われている木もあるが、袋の所々を突き破り枝が飛び出していたりして注意深くない歩行者のコートにかぎ裂きをつくりそうになったりする場面もある。
そんな残骸化したツリーだが、家の近くでは、その何体かがひとりでに車道を渡り始め、おそれをなした車が進行をやめたりしているシーンが目撃された。
今日は夜になり大変に風が強くなり、まっすぐ歩くのが困難なほどだった。 あまりの強風に、かなり重量があるツリーも歩道から車道へと転がり出し、車道のど真ん中で立ち止まったりしながら向こう方面に渡っていくという変わった風景となったのだった。 何しろ風まかせなので、いつどの方向にツリーが動き出すのかがはっきりしない為、中には、衝突を恐れるあまり、遠くで止まってしまい様子を眺めている車も見られる。 信号が青になったら、一気に突破しようという魂胆のようだ。 そんな車は、大抵、高価そうなスポーツカーだったりするのが可笑しい。◇
AOLがタイムワーナーを1800億ドルで買収、3000億ドルを越える巨大新会社「AOL-タイム・ワーナー」の設立に合意したとのこと。
片や出版(タイム誌)、テレビ(CNN)、映画・音楽(ワーナー・ブラザース)の総合メディア大手、一方はネットスケープを傘下に持つインターネット・サービス・プロバイダーの最大手の合併は、この業界において史上最大のものとなる。 比率は、タイムワーナー株1に対して新会社1.5株、AOL株1に対して新会社1株となり、新会社の会長はAOLのケース会長、CEOはタイム・ワーナーのレビン会長が就任予定。 CNN創設者のテッド・ターナー氏は新会社の副会長となる予定。 既存メディアと新進メディアの合併は色々な意味で大きく注目されている。
昨年9月のバイアコムとCBSの合併、SONYの銀行業進出、などメディアの融合、大型化が進んでいるが、 混沌としている現代の垣間から、21世紀のビジョンが見えてきたようで楽しい。
♯ Today's BGM = RETAIL THERAPY by T.D.F.
jan 11 00 tue
右か左か
右か左かというのは、論議になる事が多い。思想しかり、車両交通の向き、利き手、など枚挙にいとまが無い。 回転させるモノについて回す方向に関しての左右問題も長いこと難しいと思われていた。
スイッチなど類(たぐい)は、右に回すことを時計方向(clockwise)にと表現し、左に回すことは時計周りと反対に(couter clockwise)と言う。 時計は右に回りながら時が進み(時間が増える)、逆回りは時間が戻る(減る)が、全てのものが時計と同じ方向で増えたり減ったりするのでは無いのだ。 この件については、以下の様に理論的な分類をしたことにより回転界における左右問題は解決したかに見える。
時計系統 (時計と同じ)… 右に回すと増えるケース:ネジ系統 (時計と逆)… 右に回すと減るケース:
- つまみの類。ステレオのつまみでスライドやボタン式ではなくて回す式なら、例えば、音量なら右に回すと大きくなる(増え)、左に回すと小さくなり最後は無音になってしまうのだから「閉まる」みたいなものだ。
- スイッチの類。ランプなどで、回転スイッチがついていて回すと明るさが無段階的に変わるものがあるが、これは、右に回すと明かりが増え、左に回すことで、徐々に暗くなる。
つまり、時計的なものとネジ的なものにわけられるということが明白になった。
- ネジ。右に回すと絞まり、左に回すのは緩める時だ。
- 水道の蛇口。右回りにすると閉まり、逆に左に回すほど開いて、水が出る。
- ラジエター調整バルブ。右回りにすると閉まり、逆に左に回すと開いてスチームが入ってくる。
- ペットボトルの蓋。左に回して開き、右に回してしめる。
普段あまり使わないものなどで、どちらに回したら良いのか迷う事があるが、実は、この事実を認識すると、見分け方は簡単なのだ。 つまり、開閉が主目的の場合はネジ式、増減が主目的の場合は時計式なのだ。
ところが、鍵はどうかというと、開閉が目的なのだからネジ式でありながらも、左に回して閉め、右に回して開ける。 すると、鍵式という区分を新たに築ける必要があるという事か。あぁ、やはり右か左かの問題は奥が深かった。
♯ Today's BGM = MAMOUNA by Brian Ferry
jan 12 00 wed
変な部屋の隣は狙い目
同じビルの同じラインを垂直移動で3回引越しているのだけれど、 いつもお隣さんは空き家という幸運に恵まれている。
どういう幸運なのかというと、深夜の音楽や映画、ビデオなども音量を気にすることない生活が確保されるというもの。 もともと、このビルディングは部屋同士の音は殆ど漏れない設計になってはいるが、やはり、夜中24:00過ぎに大音量の音楽はちょっと躊躇したりする。
その点、書斎に面した隣のユニットが空き家というのは実に自由な気持ちになれて良い。 一般人が寝静まった時間に好きな音楽をかけながら原稿を書いたり、ビデオ等で映画を観たりする時も音量を気にしないですむので、一般的にこそこそを強いられる事の多い夜行性生活者がおおらかになれるパラダイスなのだ。 こういう夜中を気にしないで良いという生活に慣れてしまうと、隣に入居者があった時はさぞや鬱陶しい事だろう。 ただ、その確率はそんなには高くない。なぜかというと隣のユニットはビルの角にあり、設計上必要だという直径1メートル以上もある極太の柱が窓際にどーんとあるのでレイアウト的に極めて不人気なのだ。
住居選びの時は、変なレイアウトのユニットの隣というのが狙い目なのだ。
♯ Today's BGM = CALL ME by Aretha Franklin
jan 13 00 thu
今日の刷り込み
今朝は漸く雪。昨夜の天気予報で今朝から降るといわれていたので、昨晩は窓のシェードを開けておいたのだ。 だから、今朝、目覚めて最初に見たものは外の雪景色となった。この朝の“刷り込み”が功を奏したのか、今日は一日中心身ともに好調に過ごせたのだった。
… * … * … * …
そこで刷り込みについて前向きに考えてみた。 朝がつらくて、覚醒するまで何時間もかかるのは低血圧のせいで仕方ないものだと思っていたが、工夫によりもっと爽やかな一日のスタートが可能なのではないかと考えたのだ。
毎朝、わたしが一番最初に目にするのは、目覚し時計の赤い文字だ。7:30という文字をみて、ほぼ自動的に手を伸ばして「Snooze」ボタンを押す。 その後は10分おきに3個ある目覚まし時計のアラームが次々にオフになっていくのだが、最初の 7:30という赤い文字はかなり暴力的な絶望感があることは自明だ。 どう考えても、これは、一日のスタートとしての爽快さには程遠い「眺め」ではないか。 それに比べ、目覚めの景色が空(そら)というのは如何にも気分良い一日を示唆する感じだ。毎晩、寝る前には窓のシェードを開けておくというのも手だが、出掛ける前に閉め忘れると部屋が灼熱地獄と化してしまうので問題だ。 そこで、ベッドのサイドテーブルの上にある3つのアラームクロック群に、ドラえもん目覚し時計を加えるという案が浮上した。 これなら、夢もあるし、朝一番に目にする物として適性があるに違いない。
♯ Today's BGM = AIN'T NO MOUNTAIN HIGH ENOUGH by Diana Ross
jan 14 00 fri
枝豆の正体
会社に来るケータリング・サービスのお弁当にはいつも枝豆がふたつ入っている。 緑の色合いもきれいだし冷凍なので一年中おなじ味が楽しめる便利な食材なのだろう。
先日も、枝豆入り弁当を食べていたところ、別のテーブルで社員が数人で「枝豆とは何か」という議論を白熱させていた。 主流となっている意見は、枝豆は枝に生(な)る豆類を枝ごととってきて茹でてたべるのでそういう名前なので特定の豆とは限らない、というもの。
ウケねらいでも何でもない真面目な会話なところがかなり可笑しい。 しばらくして、わたしのテーブルにまで議論が浸透した段階で、枝豆の正体が詳らかにされた事は言うまでもない。 ちなみに、枝豆とは、大豆の成長過程において、未熟な時に茎ごと切り取りとったもの、と広辞苑にもちゃんと記述がある。
♯ Today's BGM = THE WOMAN I AM by Chak Khan
jan 15 00 sat
旧成人の日
日本では今年から休日に関する法律が一部改訂されて成人式をはじめとするいくつかの祭日が日にち指定から曜日指定に変わった。 成人の日の場合、従来の1月15日という DATE指定から、1月の第二月曜日という DAY指定になったという事で、米国では大抵の祭日に適用されている方式だ。
日本の新聞では、1月10日に津津浦浦で開催された成人式の祭典で、新成人達が式場に入らないで入口付近にたむろしていたとか、式場に入った人々も私語・携帯電話ばかりで演説(?)を聞く人は居なかったと問題視した報道がなされていた。 こういった現象は今年から突然始まったというのでは無く、きっと、ここ数年の事だと思う。 成人式に来る人たちは「友達に会いに来る」というのが目的との事なので、行政側の意図は何だかわからないが、この際、成人式をパーティー方式にしたらどうなのだろうかと思った。 「新成人の集い」として、勝手に談話なり電話なりをして楽しむ会にすれば何ら問題はなくなるのでは?
TVの日本語ニュースでも金髪や銀髪に染めた髪を思い思いのスタイルに固めた和服姿の20歳男女がインタビューに答える様子が取り上げられていた。「今後の夢はなんですか?」 健康そうな彼がにっこり笑って答えていた。 夢が無くても楽しく暮らせる。平和な国、ニッポン。
「夢ぇ? 無いっすよ。」
マスコミが喜びそうなネタに事欠かない成人式会場風景だった。
♯ Today's BGM = TONIN by The Manhattan Transfer
jan 16 00 sun
冬ごもりの秘訣
月曜日がキング牧師の誕生日(ナショナルホリデー)につき、この週末は三連休。 天気予報ではずっと寒い日が続くとのことなので、部屋でぬくぬくと過ごそうと画策。準備万端で現在は冬ごもり進行中。
金曜日の帰りに零下10度という気温をも厭わず近所のグローサリー店に寄り食料品を調達してあるので3日間一歩も部屋から出ない生活が可能なのだ。 これを忘れるとコートや帽子などを身に纏って外の世界に出て行かねばならない。寒い中を歩くのは実は好きなのだが、そういったヘビー・ギアの衣類を身に付ける手間が面倒なのだ。 更に面倒なのが、外から戻って来てさっき着用したばかりのレイヤーをひとつずつ元の場所に戻すという作業だ。 折角なので、そのままで居ると、もこもこ衣料は室内での快適さを考慮しないで作られており、防寒を目的とした衣類とくつろぎを目的とした衣類に共通性が無いことが良く分かるし、更に、それらの衣料は室内では暑いという致命的なデメリットもあるのでレイヤーの削除は必須となる。
だから、寒い冬は外出などせずに冬ごもりするに限る。もっとも、春でも夏でも秋でも外出はおっくうなので単なる出不精なのかもしれないという見方も出来る。
冬ごもりには、CDチェンジャーが役に立つ。買ったときは別に複数のCDなど入らないでも良いと思ったのだが、とんでもない間違いであった。 冬ごもりモードの時には、好みのCDをチェンジャーにセットしてカウチに寝ながら本を読む。 こうすると、 3時間以上カウチから離れずに済むので冬ごもりは更に充実し、セミ冬眠モードさえも味わえるのだ。
本当は冬眠をしたいのだが、熊とは異なる進化をしてしまったらしくて、20時間以上の連続睡眠は叶わないハビットなのが残念だ。 昨日と今日の睡眠時間は夫々たっぷり8時間、とりあえず一日の 1/3は睡眠に費やした。 憧れの冬眠に少しでも近づく為にはもっと寝る習慣をつけても良いのだが、せっかくの三連休を寝ているだけでは勿体無いなどと熊なら絶対有り得ない発想をしてしまう。 進化が未熟なのだ。
♯ Today's BGM = AMBIENT #2 by Brian Eno
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