SUMMARY:
生涯10本の映画を撮るといっているクエンティン・タランティーノ監督の9作目となるこの映画は、ハリウッドの黄金時代の最後の瞬間を舞台に、大規模なアンサンブルキャストと複数のストーリーラインで当時の映画界へのトリビュートとなっている。
当時の映像や再現映像などで史実に沿いながらも、映画的脚色やフィクションを巧みにブレンドして独自の世界が繰り広げられる。
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STORY:
落ち目のテレビ俳優リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)と、彼の長年のスタント・ダブルで付き人兼運転手のクリフ・ブース(ブラッド・ピット)は、1969年ロサンゼルスのハリウッドの黄金時代の最後の年の間に映画業界で名声と成功を達成するために努力している。
性格が正反対の2人は相性がよくて、関係は兄弟以上、妻未満と自ら認めている。つまり非常に親密。
リックは再び輝く存在になろうとマカロニ・ウエスタンにいやいや出演することに決め、クリフを伴いイタリアで3本の撮影を終えてロス・アンジェルスの自宅に戻ってきた。隣人はロマン・ポランスキーとシャロン・テート。その夜に事件に遭遇する・・・
IMPRESSIONS:
映画の中は1969年、流れる音楽も当時のもの。当時の映像が用いられている他に、現代のアクターが扮するブルース・リー(Mike Moh)やスティーブ・マックゥイーン(Damian Lewis)が登場する。2人ともよく雰囲気が出ていて驚く。
シャロン・テートが序盤から何回も登場し、リックの家の隣人になるし、また、別の場所ではヒッピー集団がコミューンと称する共同生活を送っていたりするわけで、当然のことならがら何かがおきるのだろうと映画を観ている人は思うことになる・・・
REMARKS:
2020年オスカー賞(第92回アカデミー賞)でブラッド・ピットが助演男優賞を受賞。
ブラッド・ピットはオスカー受賞スピーチ、タランティーノ監督は人の良いところを引き出す才能があると語っていたが、たしかに本作品でのピットは今までの作品と少し違い人間の内面の表現がほのかに出るところが実に良かった。
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