19世紀のパリ、高級娼婦であり且つミュージック・ホール「ムーラン・ルージュ」の踊り子サティーン（ニコール・キッドマン）とショウの脚本家クリスチャン（ユアン・マクレガー）の悲恋物語をミュージカル仕立てにした作品。

好き嫌いが分かれる映画の典型かもしれない。

悲恋物語なのに、主役の二人が互いを恋焦がれる感じがさっぱり伝わってこなかったのは選曲も関係ありそう。 ビートルズ、エルトンジョン、スティング、ウィットニー・ヒューストン、マドンナその他沢山の現代のポップスがアレンジされて使われているが、まるでミュージックビデオ・クリップを観ているようで、ミュージカル映画作品として成功しているとは思えなかった。 セッティングは絢爛だしミュージカルとしては新しいカメラアングルを沢山取り入れておりスペクタクルな映像はヴィジュアル的には悪くないのだけれど、悪ふざけのようなスプラッターが毒々しいテイストで、製作側はそれをデカダンの表現としたのかもしれないがわたしにはバーチャルなムーランルージュの世界を台無しにしていたように思えた。

主な出演者：
Nicole Kidman .... Satine
Ewan McGregor .... Christian
Jim Broadbent .... Harold Zidler
John Leguizamo .... Henri Marie Raymond de Toulouse-Lautrec Monfa
Richard Roxburgh .... The Duke of Monroth (Le Duc de Monroth)
　
dir: Baz Luhrmann