『JM』

Johnny Mnemonic (1995)  USA 1hr36min.



頭の中に埋め込まれたデータ・ストレージに格納したパッケージ(データ)を運んでいるデータ・クーリエのジョニーは、パッケージのオーバーロードで死ぬか、ヤクザに殺されるかのどちらかが起きる前にデータを届けなければならない。

ウィリアム・ギブソンの短編「ジョニー・ナモーニック(記憶屋ジョニー)」の映画化。1995年製作の近未来サイバー・パンク・アクション映画。

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2021年、全世界が巨大なインターネットで接続されており、人口のほぼ半数が NAS(Nerve Attenuation Syndrome:神経衰弱症候群)という電磁波により引き起こされる障害に苦しんでいるという時代。

ジョニーは脳内にデータ保存装置をインプラントされてデータを運ぶという仕事をしていた。

彼は脳内に埋め込まれた装置を除去したがってたが、組織はあと1回の仕事をすることを勧めた。 北京からニューアーク(NJ)へ運ぶ情報の量は、ジョニーの脳内記憶装置のキャパシティー160GBを超える320GB...

しかしジョニーは迷うことなく320Gigのデータを脳内装置にアップロードする。容量オーバーなので48時間以内に取り出さないと本人の命が危ない。

そんなジョニーは何者かに追われることになる。データは巨大企業PharmaKomインダストリーズから流出したNASの治療法だったが、同社は、情報を取り戻すためにヤクザを使って彼を捕まえようとするのだった。 一方、ジョニーは偶然知り合ったJ-ボーンと彼が率いる反巨大企業のレジスタンス集団であるLo-Teksグループにコンタクト、ジョニーが運ぶNASの治療法をダウンロードするためにミッシング・コードを破ろうとする。ジョニーは48時間以内にデータを取り出すことができるのか、NASの治療法が世界に行き渡り人類は救われるのか・・・

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世界が巨大企業に支配されているという未来のディストピアが良い感じ表現されている。

一般的な評判がよくない作品だが、その理由としては、リーブスの「wooden acting」によるところが大きく、演技派主演の映画を求める人には確かに向かないものの、リーブスならではの存在感が(或いは”非存在感”)このサイバー・パンク・アクション・スリラーを魅力的にしている。

つまり、大いに過小評価されている作品なのだが、実は、これは「ブレードランナー」から「マトリックス」へのSF映画のトランジションに大きな役割を担っている。

1999年のSF金字塔作品となったマトリックスのプロトタイプのように見えてしまう。マトリックス製作に於いてはウォシャウスキーきょうだいもキアヌ・リーブスも本作品に多大な影響を受けていたことは疑う余地もない。この映画なくして 「マトリックス」は存在しなかったと思う。

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主な出演者:

Keanu Reeves ... Johnny Mnemonic
Dina Meyer ... Jane
Ice-T ... J-Bone
Takeshi Kitano ... Takahashi (as Takeshi)
Denis Akiyama ... Shinji
Dolph Lundgren ... Street Preacher

Director: Robert Longo


(24FEB20)


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