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oct 6 99  wed

2000円札

日本政府は、来年 2000円札を発行するそうだ。 2000年だから2000円だとの事で、駄洒落好きのオブチ内閣らしい。 駄洒落以外の理由として、過去、新しい札を発行するといつも景気が好くなるのだという歴史的背景もあるのだそうだ。 例えば新しい千円札と五千円札を発行した時はバブル景気、エトセトラ。

流通している日本銀行券に変化があれば、銀行のATMは修正が必要だ。駅の切符自動販売機など多くの機器が調整あるいは交換要となり、オムロンを始めとする通貨自動判別装置系統を扱う企業は仕事が増え利益を上げることができるが、そういった機械を置く立場の企業の方は新たな出費を強いられる事となる。 金は動くので景気刺激には役にたつのかもしれない。ただし、それが直ちにミレニアム景気に結びつくとは思えないけれど。

ただし、2000円札自体は使い勝手が良い額面だと思う。 米国では20ドル札は良く使われる札で一番便利なデノミネーションかもしれません。20ドルは食料品を買う時は丁度良い金額だし、レストランでの支払でも、ひとり分の支払には好都合の金額だ。ただし、これは基本的生活物価の安い米国だからいえることで、日本における\2000札の使い手は異なるに違いない。 それにしても、偽円札などと既に呼ばれているようでは・・・



oct 7 99  thu

不正使用されたクレジットカード

クレジットカードの不正使用を始めて経験した。 今日届いた先月分の請求書に、わたしが使ったことも無い携帯電話の前払い料金が2回分で合計2万円分くらいチャージされていたのだ。

直ちにカード会社に電話、わたしの使用でないことを告げると、電話に出た係員はキーボードを叩き、わたしの報告した2件のほかに更にもう一件あるという。 カードはキャンセルとしますね、と係員。わたし宛てには新しい番号のカードを再発行し、カード会社は、当該請求を電話会社に差し戻す事になる。 携帯電話の使用料はクレジット・カード不正使用の定番で、電話会社はかなりの損害を被っているとの話を以前にTVの特集番組でみた事があったが、実際に経験する事になった。

わたしは、カード会社に電話をする面倒があっただけで特に金銭的損害を被ることはなかったが、しかし、新しいカードが届くまで、この会社のクレジットカードは使えないことになるので、 もし、カードがこれ一枚しかなかったとしたら、かなりの不便が生活に生じていただろう。そういう意味でも、やはり、クレジットカードは複数枚所有が必要なのだ。 ちなみに、わたしは3枚もっていて、そのうち2枚は普段よく使うもの。今回不正使用にあったのは、めったに使わないバックアップ用のカードだったのだ。 過去一年でも使ったのは数えるほどで、直接その支払先にて使用したものばかりで、インターネットはおろか、電話による通信販売ですら使ったことのないクレジットカードだったのだ。 したがって番号を盗まれた可能性はかなりしぼれる(別に追求はしないけれど)。

不正を考える悪人がいるおかげでクレジットカードはバックアップを含めて数枚持たなければならないし、また、同様の理由で電子メールのアドレスも転送サービスなどを利用して複数の管理をしなければならず、まことに面倒である。 世の中に悪事を考える人さえ居なければ、暮らしはずっとシンプルになるのに。



oct 10 99  sun

猫並み

わたしは「猫並み」なのだそうだ。

思えば、猫はいろいろな方面で表現上のツールとして用いられている。
猫の手も借りたい、といえば、多忙な状態を表すが、この場合、「猫」は役に立たない存在を代表している。 役立たずの猫ですら何やらの手伝いになるかもしれない。
猫の額(ひたい)。これは、狭い庭などを表現する時に用いる比喩で、普通は謙遜する環境にて用いられる言葉だ。
猫またぎ。魚の食べ方が上手な人。全ての実を上手に骨の部分から分離して食べ、皿の上に残るのは骨オンリー。これでは、猫も見向きもせずまたいでいってしまうさ、というもの。 なんか、猫って意地汚なそうといった印象だ。
この様に猫はあまりノーブルな位置づけはされていない様だ。

そこで、「猫並み」という表現だが、実は以下の様な比喩に使われるのだ。
猫は大変に毛が抜けやすい動物であることは猫を飼っている人がいつも服やら家具やらが毛だらけの状態であることからもよく分かる。 しかし、猫が丸坊主になってしまうという事は無い。 それだけ毎日、新しい毛が生えて来ているのだ。つまり、毛の生え変わりの活発な喩といったところだ。
わたしがどういう風に猫並みかというと、以下に述べるような事実に基づいているのだ。毎朝の洗髪の都度おどろくほどの髪が抜ける。部屋の掃除をしても2〜3時間で床のあちこちに抜け毛が目立つようになってしまう。 こんなに毛髪が抜けても髪の毛の量は一向に減る気配もなく、髪の毛の量がとても多くて、さっぱりとした感じのヘアに纏めるのに苦心しているのだ。 こんな話をしたところ、会社の猫好きの人に「猫並み」と言われたとい次第だ。

さて、そこで「わたしの頭は猫並みらしい。」と事情を知らない人に語ってみたとすると、きっと、この人は役立たずなのだろうな、とか、きっと意地汚いに違いない、とかケチなのだろう、とか思われるに違いない。 或いは、何やらイカガワシイ事を想像する人も居るかもしれない。実に楽しみだ。
「わたしって猫並みと言われたんだけど。」



oct 11 99  mon

馬の尻尾

マンハッタンでは騎馬警官をよく見る。 つややかなサラブレッドにまたがり颯爽と街をいく姿はなかなか素敵だ。 近くで見る馬は想像以上に大きく馬のボディーは歩行者であるわたしの身長よりはるかに高いところにあり、脚や尻尾が丁度目線のあたりとなる。 馬の尻尾はさらりとした豊富な毛が引力に従って垂れ下がっていて、人間のヘアスタイルの名称に用いられるているが、こっちが本家「ポニーテール」だ。

目の前に信号待ちをしている馬を眺めていて、意外な事に気づいた。馬の尻尾がそれまで漠然と思っていたイメージと大分異なっていたのだ。 わたしは、馬の尻尾は馬の臀部から豊かな毛がふさふさと生えているものだと思っていた。 ところが、目の前の馬のお尻は様子が違っていて、ポニーテールの根っこがあるべき胴体部分からは指の様なものが伸びていて、そこから毛が生えていた。 習字用の筆の様にとでも例えればよいのであろうか。

新発見に興奮したわたしは早速この事を友人に話したところ、なんとしたことか、わたし以外の人々には周知の事実だった。 考えてみれば、当たり前の事だ。犬や豚やねずみの尻尾、みんな同じように脊椎の最後の骨が伸びているものだ。 人間だって尾てい骨としてその名残があるではないか。ましてや、馬だけ例外の訳が無い。 たまたま、馬の尻尾には豊かな毛が生えていたにすぎない。

何で馬の尻尾は胴体からいきなりポニーテールになるなんて思っていたのか、考えると可笑しい。 こんな思い違い、他にも幾つもあるんだろう、と思うと笑いがこみ上げてくる。



oct 12 99  tue

パキスタンのクーデターと予知能力

12日、パキスタンでクーデター、軍が征圧し全権を掌握、シャリフ首相は解任されたとのニュース。 ブット前首相から政権を奪ったシャリフ氏は、最近では政権の私物化などが目立つようにもなってきていたが、今回、かねてから意見の対立をしていた軍の参謀総長を解任したことが引き金となり起きたクーデターにより僅か2年で失脚となったのだ。
現在のパキスタンの状況は平静であるとのことだが、核を持つ国での全面クーデーターが起きたのは始めてであり、重苦しい恐怖感を感じる。

先月、茨城県東海村のウラン加工施設(JCO)で起きた事故の時に「Doomsday Clock」の話をちょっと書いたら、またもや本格的な格危機で、時計の針はますます進む可能性が高まった。 パキスタンの隣の核保有国であるインドは今回のクーデーターで戒厳体勢にはいったとのこと。 前回、時計の針は96年の14分前から9分前にまで進んだが、今回の危機はこのまま静かに収まり、2年連続の終末への接近は無いという読みで良いのか、そもそも、「9分前」を指している時計はあっているのか、不安だ。


それにしても、わたしには予知能力みたいなものがあるのではないかと思ってしまう。 今回も、上述したように、9月末に触れたばかりの「Doomsday Clock」の話題が更に大きくなるような出来事があったし、 つい先日も、「SONY」の企業としての優秀性やマネジメント(主に盛田昭夫氏)の柔軟な先見性などについて知人と話していたら、翌日に盛田氏の訃報を知った。 その前にも、久しぶりにクーブリック監督の映画(『2001年宇宙の旅』)を観て、監督の話をしたら数日後に訃報が、という事があった。

こうしてみると、わたしの「予知能力」は危機あるいはアンハッピーを事前に感知するという共通点がある様だ。 どうも、何かがくすぶっていると、その波動を捉えて“久しぶり”に話題にしたくなるらしい。

さてさて、そういえば久しぶりに・・・・・



oct 14 99  thu

CTBT批准否決

13日、米国上院における本会議でCTBT(Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty:核実験全面禁止条約)批准案が否決となってしまった。 世界最大の核保有国である米国における批准否決が、その他の核保有国のCTBT署名に影響を与えるのは必須だろう。

米国上院が、このような国際条約に対して否認評決を出したのは第一次世界大戦の後、国連への加盟を拒否して以来実に80年ぶりとのこと。
核実験を肯定する背景には、核兵器をもって国際間安全保障を維持するというパワー政治への決意がみられ、次期大統領選での民主党勝利の可能性が希薄になりつつある証拠でもあろう。

条約発効には、原発を保有するなど核開発能力を持つ44ヶ国の署名が必要で、そのうち、26ヶ国が批准を終えている。 但し、格保有国では英国とフランスのみが批准国であり、インド、パキスタンは未署名となっている。



oct 17 99  sun

カレーを食べて知るインドの神秘

ランチを食べながら嫌な予感を払拭できないでいた。そして、やはり不幸は起きてしまった。
予知能力」など無ければ良いのにと思う事も多い昨今なのだ。

細心の注意をはらっていたにもかかわらず、着ていた真っ白なTシャツの裾のあたりに「ぴちゃっ」とカレーがはねたのだ。 それも3ヶ所も。純白の世界に突然現われたカレー色をしばし呆然として見つめていたが、不幸中の幸いはランドリーの直前だったということだ。


カレーはすっかり日本人の食卓の定番になったいるが、もとはといえばインドから渡来した食べ物だ。 もちろんインドでも好まれて食べられている。しかし、ふと気づいたのが、インドの人の服装との関連だ。 女性のサリーはなかなかカラフルだが、男性の場合、名前は知らないが白っぽいだぶだぶっとした服が多い様に思う。 彼らはそんな白っぽい服装で平然とカレーなどを食してしまうのだ。カレーが飛び散り黄土色っぽい水玉模様になった服のインド人など居なそうで、みんな無地の服だろう。

山奥での修行の賜なのだろうか。やはりインドは神秘の国なのだ。



oct 22 99  fri

ブルース・ギターを弾いて15年

	「ここって、よく上映時間が違っているんですよね」
会社の帰りに家の近くの映画館で、上映時間スケジュールをチェックしていたら、なにか話しかけくる人がいる。 深めに被った帽子の両脇から出た、ふわふわとカールした茶色い髪が肩くらいにまでかかり、帽子と同じ感じのハーフコートを着たその人は、結構寒そうにしていた。 映画の始まる時間が、新聞に出ていた時間とちがうので1時間以上待っているのだそうだ。
	「そうなんですよね。あと、前の日に確認しても日によってタイムスケジュールが変わったりね」
実際に、そこの映画館の上映時間スケジュールときたら結構な気ままさで、わたしも、何回か無駄足をしたものだった。 ただ、わたしの場合は家が近いので、時間が違ったら一旦帰宅して出直すのだがこの人は電車に乗ってやってきたとの事でそうも行かない。 彼女は、ひとなつっこい人で、いろいろ話しかけてくる。
	「今、仕事の帰りですか? 会社?」
	「そうです」
	「どんな会社?」
	「金融関係で・・・」
	「良いなぁ。」
	「良くないですよ。宮仕えは辛いですよ。」
	「わたし、ブルース・ギター弾いているんです」  (いきなり)
	「へー、素晴らしいですね。才能があると自由業が出来て良いですね」
はなしのはこびが面白くて、ついハナシに乗る。
	「でも、会社勤めに憧れてるんです」
	「そうですか? 会社員なんて自由時間の切り売りみたいですけどね」	
	「どうやったら金融関係の会社に入れるのですか?」
	「え、どうやってって、Personnel Agencyに行くと、面接とかのアレンジしてくれますよ」
	「なるほど」
	「コンピュータとか出来ますか?」
	「なんとか」
	「それでバイリンガルならすぐにみつかると思うけど」
	「でも、面接の時に過去の経験とか聞かれるでしょうね」
	「それは、やっぱりそうですね」
	「ブルース・ギターを15年弾いています、って言って雇ってもらえるでしょうか・・・」


いや、じつに楽しい方でした。もっとお話したかったのだが、用事があったので切り上げざるを得なかったのがいまだに残念でならない。 せめて電話番号でも聞いておくのだった。浮世離れした天然ボケはかなりいけてたのだ。
来週、ダウンタウンにある「シカゴ・ブルース」という店でのセッションするそうですが、素のノリがいけてる演奏なんじゃないかと思います。



oct 23 99  sat

目のやり場に困る時

見知らぬ異性とエレベーターでふたりっきりになった時、その人が下着姿だった・・・

アパートの5階にあるランドリールームへ行くエレベーターで妙な男性と乗り合わせてしまった。 どこが奇妙だったのかというと、かなり汚れたTシャツを着た小柄で痩せ型のその人は、どうしたことか、ズボンをはき忘れているとしか思えないのだが、 それなのに、ズボンなり短パンなりを履いていないという自分に全く気づいていないか、或いは、気にしていないという感じなのだった。 エレベーターの行き先ボタンの前あたりの壁にぴったりとはりついた様子も変だし、そういえば、目つきも何かに取り憑かれたような感じで妙だ。 そうこうしているうちにエレベーターは目的地に到着した。彼も同じ階で降りたが行き先は左右に分かれた。

洗濯サイクルが終了した洗い物を洗濯機からドライヤーに移し、一時間の乾燥サイクルをスタートさせてエレベーター・ホールに戻ると、なんと、下着姿の彼と再び遭遇。 5階にはエレベーターを挟んで南北に2ヶ所のランドリー・ルームがあるが、彼はわたしと逆側の方で洗濯していたのだ。どうしてそう思うのかというと、さっきは手ぶらだったが、今度は、両手一杯に洗濯物を抱えていたからだ。 しかし、またもや何かおかしいのだ。 全てが極めて精密な感じに折り畳まれていて、布というよりまるで折り紙の様だ。ちょっと普通じゃないと思ったが単に人並みはずれた几帳面なたちなだけなのかもしれない。 たとえ、ズボンははかなくても、着ているTシャツは汚れていても洗濯物だけはちゃんとしないと気が済まない洗濯オタクなのかもしれない。 更に変なのが、ふつうならあるべき洗濯籠などの容器なりフクロなりには入っておらず、畳まれた洗濯物を山盛りに重ねて両腕で抱えている。 洗濯する前も、こうして畳んで持ってきたのかしら・・・ わたしが洗濯機からドライヤーに移しただけの、短い時間で、どうやってこれだけ畳んじゃったんだろう・・・

Tシャツの下はパンツだけという男性とエレベーターでふたりきりの状態で、目のやり場に困っているうちに彼はいつの間にかいなくなっていた。 どこか途中の階で降りたのだろうか。それとも、ワームホールがあって、時空を超えてどこか別の世界に帰って行ったのではなかろうか。



oct 24 99  sun

名刺がわり

わたしは日本に居る母親と比較的頻繁に手紙のやり取りをしているのだが、最近落手した母親からの手紙にちょっと面白い記述があったので以下に抜粋する。

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郵便局からと、2人の男がやってきた。名刺を見ると局長と総務主任とある。 年配の局長が窓口に座っているだけではダメな時代になりました、と言い、主任がいろいろパンフレットを出して説明する。 愛想良く対応したから嬉しかったのか、名刺代わりにと言いながら(名刺は出したじゃないか)50円切手5枚入りの小さな包みを差し出す。
世の中ほんとうに変わった。昔、郵便局、区役所、警察は横柄で笑ったら損みたいに無愛想だったのに。

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そういえば、去年、東京の某区役所に行った時に、「次のお客様」と呼ばれたのには驚いた。 丁寧なのは良いけれど、役所に用事で行ったので「客」ではないだろうに、と思った。 もっとも、役所の勤め人にしてみれば、自分の給料は税金によりまかなわれているのであり、納税者である我々は「お客様」に見えるのだろう。

郵便局も営業をする時代になった様だ。切手という有価物をくれるのは意外。 こんどは、銀行が名刺代わりにお金を景品に渡すようになるのだろうかというと、プライベート・セクターの場合は事情も違うし規制も厳しいので、そういう事は難しそうだけれど。



oct 25 99  mon

秋の味覚

秋の味覚の代表といったら何だろうか。秋刀魚や松茸をあげる人もいるだろうが、わたしとしては柿を強く推奨したい。

柿はもちろん季節的に秋に出回る果実であるが、視覚的にも、その色あいがパンプキンと同様な鮮やかなオレンジ色で、黄葉した木々の葉などと共通した系統の色彩で秋の雰囲気が盛り上がる。

今日は今年になり始めて柿を食べた。 目の前に4つの柿を並べてみる。ひとつひとつ色も形も微妙にちがう。 柿右衛門ならずとも魅了される色合い。そして何より美味しい。これが一番重要な点だ。
噛んだ時にぱりんと音がする状態が好きだが、油断するとあっという間に熟してしまい柔らかくなってしまう。 まるで、秋という季節の短さを象徴している様でもある。
以上の様に、味覚、視覚、更に、はかなさの象徴までこなす柿を秋の味覚の代表として推薦することにわたしは全く躊躇しないのだ。



oct 26 99  tue

最近事故が多い様でやるせない

また小型飛行機が墜落、USオープンの覇者でもあるプロゴルファー、ペイン・スチュワートさんを含む6人の死亡が確認された。

米国は国土が広いこともあり移動には小型飛行機の使用が盛んであり、事故の発生率からみると特に安全極まりない移動手段とはいえない。 しかし、今回事故のあった小型ジェット機「リア35」は8人乗り、作られてから23年経っているが飛行記録にこれといったトラブルはなかったとのこと。

飛行中に何らかの理由で、機内に発生した急激な気圧変化のためパイロットを含む全ての人が失神したが、自動操縦により千四百キロも飛行を続け燃料切れで墜落したと見られる。 飛行中に機内に気圧変化が生じた場合、10秒以内に酸素マスクをつけないと意識を失うといわれているが、リア機を含む大抵の飛行機はその様な状況下では2秒で酸素マスクが使用可能な状態になるというが、今回は酸素マスクの準備機能も故障したと思われる。 悲劇はいくつかのアクシデントが重なった時に回避が出来ないレベルに達してしまった。

今回のリア機で何が起こったかは、これから調査が進められていくだろうが、最近、なんだか世界各地で事故が多発している様な気がしてならない。 夏におきた JFK Jr.の操縦する小型機墜落事故は記憶に新しいし、日本に目をやれば、トンネル崩壊事故、つい最近の茨城県東海村での臨界事故しかり。 全て、人間が農耕及び狩りをしていた時代には起こり得ない出来事だ。人間が「文明」と呼ばれるものを手にしてしまい、その文明は人間の管理できる範囲を超えて「進歩」してしまったのだ。 言いかえれば、人間の作り出した機械類は、人間の管理が出来ないような代物になってきたと言う事だ。

人間は完璧ではない。人間は忘れる。人間は間違える。人間は欲が深い。人間は怠ける。だから、メンテナンスも設計者が設計した通りには実行されない。

これからの産業の開発は、もっと人間の愚かさを自覚し、その人間がオペレートせねばならないという面からアプローチしなければいけない。 さもなくば、人類は自滅していくに相違ない。



oct 29 99  fri

野球ファン

昨日オフィスにて。何人かのキュービクル(デスクとキャビネットなどを衝立てで囲ったひとり分のスペース)に ハットとバットを組み合わせたロゴマークに「Yankees 1986、1988、1989」と印刷された紙切れが貼り付けてある。 野球に無関心のわたしでも、ヤンキーズが野球のチームであり、且つ、現在、ワールドシリーズで優勝目指してどこかのチームと何処かで試合をしている時期である事くらいは知ってる。

「どっちが勝つんだろうねー」
などとさり気なく話し掛けたところ、なんだか周りの人がきょとんとしてる。
前日の夜に相手チームを破りチャンピオンが決定していたのだそうだ。通り掛かりの社員にも
「えっ、知らないのって多分○○さんだけだよぉ」などと言われた。

今日、金曜日はカジュアル服の着用が推奨されている日だが、案の定、何人かは「NY Yankees」の野球ユニフォームをデザインしたような服装で出社。 もっと熱心なファンは会社を休んでいる。 今日の午後、ダウンタウンでヤンキーズの優勝パレードが行われるので、見物したいのだろう。 わたしの住む地域でもヤンキーズ・ファンと思しき人々の騒ぎ声が夜遅くまで聞こえていた。

おりしも、日を同じくして、日本でも野球のチャンピオンシップが決定し、王監督の率いるチームが初優勝したらしい。 日本でも野球ファンは熱狂的で、ひいきのチームが勝つと興奮して川に飛び込んだりするようだ。 こちらでは、川に飛び込むには寒すぎるが、ファン意識というのは地元チームを応援する場合が多く共通したものがあるようで、どうしても騒ぎたくなるらしい。

他人がスポーツをしているのを眺めるだけで、どうしてそこまで興奮できるのか不思議だ。



oct 31 99  sun

Spring Forward Fall Back 〜 夏時間自動調整機能

10月最後の週末は、夏時間が終わり、標準時間(冬時間とは言わない)に戻るのだ。 毎年の出来事なのだが、春と秋になると、一時間を損するのだか得するのだか分からなくなるが、実は、ちゃんと標語の様なものがある。
Spring forward Fall back.
土曜日の深夜(正確には日曜日の早朝)、春に一時間すすめた時計の針を戻すのだ。 従い、夕方暗くなる時間はぐっと早まることとなる。

数えてみたら、わたしのアパートには全部で18個の時計がある。 そのうち3個は夏時間自動対応機能があるが、のこりの15個はマニュアルでの調整が必要となる。 マイクロウェーブ・オーブンについている時計など、どうでも良いものを除いて7〜8個の時間を一時間戻す。

夏時間自動調整機能とは、一年に一回、夏時間が終わる時、クロックを自動的に一時間分戻す機能であり、わたしのアパートでその機能を備えたものは、PC(Windows95)、テレビの内蔵時計、そしてわたしである。 わたしは、休みの日は 9:30〜 9:40頃起きるのだが、今日はちゃんと新時間の 9:30(つまり、旧時間の10:30)に目が覚めたのには感心した。 これなら、2000年問題にも問題なく対応しているに違いない。

今夜はハロウィーン。グリニッチ・ビレッジでは例年どおり仮装パレードで賑わう。 人ごみが苦手なのでTV参加としよう。





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