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mar 31 99  wednesday

乾杯

多くの日本企業にとり今日は年度末である。わたしの行っている会社も今日が今期の最後の日。 何の因果か、入社以来、勤務地、部門は変われど、常に決算に関与するポジションで、従い、3月末になると常に超多忙という人生を送っているのだ。
決算の日は「乾杯」という行事をするのが当社の習慣である。本社勤務だった時は、オフィスパーティー形式で、机の上に、ポテトチップス、鮨、フライドチキン、ポテトサラダ、などが並べられ、ビールや日本酒、ウィスキーなどで「乾杯」だった。 そして「どーも、どーも、今期はお世話になりました」「来期も宜しく」などと挨拶を交わす集いだ。
ニューヨークでは、会社内でのパーティーは無く、今年の場合は有志一同が近所の中華レストランに出向き飲み食いした。 会話も「どーもどーも」「いやはや宜しく」といった類ではなく、音楽、映画、スポーツから各自の出生地などのローカル・ネタまで幅広く、楽しいひとときであった。

「乾杯」、半年後もできるのかな。
金融ビッグバン、日本の銀行業界はかつてない過渡期を迎える。


mar 27 99  saturday

スプリング・パーティー

会社の友人8人でパーティー。夜中まで騒いだ。
参加者は、あらかじめ、「アピタイザー」「つまみ」「デザート」など担当を決めて、食べ物、飲み物を持ちよるスタイル。 完成品を持参した人が殆どだが、但し、一組だけが、材料、鍋、調味料持参で、我家で調理の腕を振るった。その夫婦は、会社のお母さんみたいな人と、その中国系アメリカ人の夫。 ドクター(医学博士)の彼は料理好きで、大きな「ひらめ」のグリル、中華風海老入り野菜炒め、チキン&サザエのスープの三点を拙宅にて調理。 どれも大変美味しかったが、特に魚料理が絶品。シャドネ(白ワイン)で美味しくいただきました。食後は参加者のひとりの手作りプディング、わたしのとって置きのイノダコーヒー。 あとは、件の夫婦持参のコニャックとホワイトホースで話ははずみ、エンパイヤステートビルディングの明かり(24:00消灯)が消えたのも気づかない夜でした。

会社の年度末、且、金融機関の過渡期にあることからも、仕事は異常な量が押し寄せ、毎日続いた残業によりストレスが随分と溜まっていたが、吹っ飛んだ。 ネットも良いけど、気心の知れた人たちで集まるアナログのコミュニケーションも楽しい。


mar 19 99  friday

2000年問題

日本の金融機関は海外撤退の方針を打ち出しているところが多く、わたしの働いている会社もその例に漏れず、海外の「銀行業務」からは全面撤退中である。 業界人以外にはわかりにくいと思うが、銀行は「銀行業務」以外も行っており、それは撤退しないのでニューヨーク市にあるオフィスもポジションも残るのである。 ただしダウンサイジングには違いなく、一時に比べて随分オフィスの面積も人数もこじんまりとしたものとなった。

そんな事情もあってか、Y2Kの報告書をつくるという仕事が、突然わたしの処に回ってきた。 日本の親会社の要請による報告書は、けっこう requirementが細かく、毎日、遅くまでオフィスに残って調査をしたが、一週間で先方が満足するような形での報告は出来そうに無い事が明確にわかっただけであった。
そういう訳で、以下を記述した一ページ物の報告書でも提出しようかと思っている。

「1999年7月には大魔王がやってきて地球は滅びるのであるから、2000年を迎えることはなく、従い、コンプライアンスは不要である」


mar 18 99  thursday

ドレス・コード

人事からメモが回ってきた。「最近服装の乱れが見られる。添付したドレス・コードを良く読むこと。」といった内容で、該当の「人事通達」のページが添付してある。 曰く、「ビジネスに相応しい服装であること。職場に相応しくない例としては、破れた服、スニーカーズ等。」 「カジュアル・フライデーの場合は、文字の書いてあるTシャツ、ショーツ、スエット・スーツの類、ジーンズ等は認められない。」 といった内容で、3年くらい前に更新されたものだ。

メモは全部門に対して配布されたものの問題の対象となっているのはオペレーションズ(事務入力部門)らしい。 そこは、他の部門とはかなり雰囲気が違う部署で、服装も銀行員のイメージからは程遠い。 カジュアル・フライデーに禁止されているジーンズやTシャツで出勤してきて、家に帰された社員もいる。 普段の日でも、カラダよりふたまわりは小さいと思われるシャツを着てきてボタンがちぎれそうだったり、段腹がくっきりわかるシャツだったりと、あまり上品な見かけではない。

どうちらかというとブルーカラー的性格をもつ(とわたしは思っている)証券オペレーション部門などは、銀行の他の部門と同じコードを当てはめる事に無理があるのではないかとも思う。



mar 14 99  sunday

人類の退化について

実家の押入れなどに入っている「小学校の時の工作の時間の作品」などを見ると感心することがある。 木彫り、絵皿など、どう考えてもいま同じ物が作れるとは思えない。昔は彫刻の能力があったのだ。焼き物だって出来たのだ。 さらに思い起こしてみると、暗算だって出来た。PCのスプレッドシートなぞはなかったので、手作業で様々な計算を成し遂げていたのだ。 大変に尊敬できる人物だった様に思えてならない。

最近の日本人は顎が細くなってきているという。あまり噛まないで済むものばかりたべているので、咀嚼能力の退化に伴い顎が変形してきたのだそうだ。 すると、手書きの文字を書かなくなり、キーボードばかり使っている人類はそのうち、手が小さく退化していくのではないだろうか。 そうすれば、PCのキーボードの更なる小型化は可能になるというものだ。そして、それは人類の更なる機械依存に拍車をかけて・・・


mar 12 99  friday

花粉

動物は40億年かけて進化をしてきて人間までたどりついた途端に退化を始めた。人間は地球という星の破壊を熱心に進め、ある程度目処がたったところで、とうとう、人類自身の破壊に着手した。 人間の努力と研究の成果は大いに上がり破壊は成功して人間はどんどんひ弱になってきた。 人類の中でもソフィスティケイトされた類の者は、さまざまな物質にアレルギー反応を起こすようになってきた。 例えばホコリ、花粉が代表的なものである。

2月から3月は花粉症にとり最悪の季節。症状を押さえる為のクスリは効くけど副作用が強くて継続出来ないもの、効かなくておまけに副作用が強いもの、効くし副作用も殆ど無いもの、などいろいろで、それを見つけるのは、自分自身の人体実験しかない。

先日、花粉症の先輩とチャットした。チャットはヴォイスによる会話とちがい、花粉症大爆発中でもコミュニケートできるので便利だ。 その彼は、家の中の環境改善から始めた。窓を開けないのは勿論だが、外から侵入した花粉やダストを除去するには、「キッチン用・アルコール除菌スプレー」というものを部屋中に散布するのが一番という結論に達した。 除ホコリ、除花粉の効果はかなり素晴らしいものらしいが、ひとつ注意を要する事項がある。このアルコールスプレーと全くそっくりの容器で「アイロンかけ用のり」も売り出されていて、これを間違うと、空気中のホコリや花粉が糊付けされてしまうという大変な事になるのだそうだ。
糊付けされて何が悪いのか、というと、まあ、床の外観的問題ということらしい。


mar 8 99  monday

スタンリー・キューブリック

スタンリー・キューブリック監督の訃報を聞いた。昨日ロンドンで死亡、70歳だった。
彼は、わたしの最も好きな映画監督のひとりであり、つい数日前も何年ぶりかに何回目かの『2001年宇宙の旅』を観たところだったのでなおさら驚いた。
それにしても、2000年問題の答えを待たずにいってしまった。がっかりです。


mar 7 99  sunday

ペットの達人(3) 悲愴

ペットの達人はカナリヤを飼っていたこともあった。そのつがいは、さすがに鳥かごに入れて可愛がっていた。 ある日外出から帰ってくるといつも迎えてくれる歌声が聞こえない。寝てるわけもないし、と篭を見て愕然とした。近くの野良猫に食われてしまったのだ。 一羽は連れ去られ、残りは篭の下で血まみれになり既にこときれていたのだそうだ。
かくして彼女は自然の摂理(弱肉強食)を学んだのだった。

しばらくして金魚を飼った。金魚も結構人になつくもので、水槽に手を入れて水を揺らしてやるとると、寄ってきて手にすりすりするようになるので可愛い。 ところが、この金魚が再び、例の野良猫の餌食になってしまったのだ。あわれ、頭部だけが水槽に残されボディー部分は骨すら残っていなかったとのこと。
さすがの達人も、それからしばらくはペットを飼わなかったらしい。



mar 6 99  saturday

ペットの達人(2)

ペットの達人は、もちろん「あげは」だって飼った。しかし、そこは達人のことだから、一般人とはやや異なる飼育方法だった。 なにしろ、飼育用の箱など使わないというナチュラル志向なのだから。

飼っていた場所は、庭の山椒の木。それって、飼っていたというよりは観察していたのではないかという気もするが、その発想がすでに達人と一般人をわけるものなのだろう。 あげはの幼虫はいつも同じ木の同じ葉っぱのあたりにいたそうだから、達人とココロの交流もあった模様。さて、あげはの変態時期がやってきた。

幼虫は猛スピードで木を駆け降り、達人を従えて庭を2往復ほどした後、木に戻りサナギになった。 ずっとリアルタイムで観察し続けた達人は、サナギになった時は深い感動を覚えたのだった。 サナギとずっと一緒に居たいので、木の枝ごと室内に転居を計画。のこぎりでサナギの眠る木の枝を切り始めた。
「ぎーこ、ぎーこ、ぎこぎこ」
サナギが目を覚まさないようにそーっと切る。それでも木の枝は振動し、その瞬間、何と、サナギがぽろっと木の枝から取れてしまったのだ。 随分探したが、周りは、草むらで、サナギが落ちた場所はとうとう見つからなかった。
あのサナギは無事に成虫になれたのだろうか。いまだに気になる達人であった。


mar 5 99  friday

ペットの達人(1)

大抵の人は子供の頃、虫を飼った経験があるだろう。わたしも、今でこそ、熊をペットにしているが、子供の頃は、あげは、みの虫、あり、などの虫関係を飼っていた。

Bさんもその例に漏れず、スズムシやカブトムシを飼い、生まれた子供は動物園に寄付したりしたそうだ。彼女は、しかし、実は、ペットの達人で、その他にも多くのペットを飼った経験を持ち、その全てがユニークなのだ。 そこで、その一部をシリ−ズで紹介する。

一般的にはペットに選ばれない種類の生き物のひとつに「なめくじ」があげられるだろうが、達人はちゃんと飼っていた事があるのだ。 ナメクジは土に住むので、適当な容器に土を入れ、そこが何匹ものナメクジのお家にだったのだそうだ。(うえ〜)
なんで、何匹も飼ったのかというと、ナメクジというのは群れで生活する生き物なのでいっぱい飼うのだそうだ。 数が多かったので、すべてに名前を付ける事はなかったが、やはり、顔なじみになったヤツとかがいて、それには「1」「2」「3」といった呼び名があったとの事。 しかし、なんと言っても一番驚いたのは、ナメクジは人になつくという点である。 すなわち、「ごはんの時間ですよぉー」などと声をかけると、土の中から現われてきておねだりするそうだから。(う〜む)


mar 4 99  thursday

添付人間

サーモン・テリヤキ弁当の昼食後、ぼんやりと新聞を眺めていたら、にこやかに慌ただしく接近してくる人が視界に入ってきた。どうやら目的地はわたしらしい。
「今、メールを転送したんだけど」
「はい」 と事情がわからないわたし。
とりあえず、"配信"ボタンを押す。メールは10分毎の自動チェックにセットしてあるので「たった今送ったメール」は手動受信しないと配信されない。
「あ、これですね」 クリックするわたし。内容は、本社からのメールの転送だったが、わたしも既に受信済であることはCC欄のネームで分かる。
「そーそー。あの、ここに文章を書こうと思ったら手が滑って送信しちゃったの」
「はぁ〜」
そういう訳で、その親父は文章を書いたのを再送するなり電話するなりする代わりに添付ファイルとして自分がメールよりも早くやってきたのだ。 う〜ん、可愛い・・・・

#はじめてのおつかい


mar 3 99  wednesday

風向きが変わった

天気予報があたり、午後から雨。夜になると強い風を伴う雷雨になった。窓を開けてライブの光と音響を楽しんだが、こういう事は、つい最近まで出来なかったので嬉しい。 どういうことかというと、PCやTVが置いてある居間兼書斎には東と南に窓がある。 前は、風が南から吹きつけていたので、雨の日の窓は開けるとしても極細状態以外は無理だったのだ。つまり、雨の日には窓を殆ど開けることができなかった。 それが、今日は、東側の窓に激しく打ち付ける雨を横目に、南側の窓を思う存分開けていられるのだ。 この建物にはのべ4年以上住んでいるが、今までに無かった現象なのだ。風向きが変わってきたらしい。

地軸がずれて来ているのかしら。それともやはり大魔王の・・・?
原因は何にせよ、取敢えずわたしには歓迎すべき事なのだ。何故かというと、東側の窓は死ぬほどかたくてほぼ開閉不可能状態なので、いくら風雨が打ち付けようと「どうぞ」といった感じなのだ。そして、開閉自在の南側の窓から降り込まなくなったのはかなり喜ばしい出来事なのだ。


mar 1 99  monday

不思議なボタン

コートは三着持っていて、天候により着用する対象が決まる。その中で、一番使用頻度が少ないコートがある。これは、めったやたらに寒い時以外に着ると暑すぎて不快になるという代物。 寒い日には強い味方なのだが、暖冬な今年は数回の出番しかなかった。さて、今朝、めずらしく、このコートを着てでかけようとしたら、テーブルの上にぽろりと黒いボタンが落ちた。 コートやスーツのボタンはワイシャツとちがい、どれでも同じという訳にもいかないので、無くすと大変だ。とれたのが、家にいる時で良かった。 どのボタンがとれたのかと見ると、それが、全部ちゃんと付いているのだ。

「あれ?」

でも、確かに、たった今、ぽろっと落ちたのだ。よく、スペアボタンが裏にひっそりと付けてあったりすることがあるが、それが取れたのかもしれない。しかし、良く観察するうちに妙なことに気づいた。 そのコートはステンカラーのシンプルなもので、ボタンは一種類のタイプが比翼仕立てのところに付いているが、そのサイズが違うのだ。落ちたボタンは付いているボタン群よりあきらかに小さい。

「あれっ??」

そういえば、前にもこのコートを着ていた時に全く同じ事があった。ポケットをまさぐると、その時取れたボタンがちゃんと入っている。今日取れたのと色もサイズも全く同じものだ。そして、コートにはどこにもついていない種類の。

「・・・・・」

もう一回同じ事があったら、このコートはかなり恐い。いや、既に大分恐いのだが。



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