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1998年9月30日 水曜日

ポルボロン

スペインに休暇に行っていた社員が今日から出社し、お土産をもらいました。そのなかに混じっていたものと思いがけない再会をしたのでした!  ひとつひとつ包まれた一口サイズのお菓子、一つ目は四角いふんわりクッキーが出てきました。美味しかった。そして、二つ目、包みをあけると、お菓子はけっこう砕けてしまっていてモトの形はわからないいほど。でも、かけらをひとつそっとつまんで口に入れたら、その途端に気絶しそうになりました。 子供の頃によく食べた、大好物のお菓子の味が口の中に蘇った。 「こ、これは。。。。」とラッパーを見ると、確かに"ポルボロン"とある。こわれやすいわけだ(「ポルボロン」はスペイン語で「こわれやすい」という意味)。まわりの人に、わたしが如何に感動してるか説明したが、どの位わかってもらえたか。


1998年9月28日 月曜日

記憶は均等ではない

ドイツ総選挙は予想どおりSPD(社会民主党)の勝利におわり 16年間続いたコール政権(CDU・CSU:キリスト教民主・社会同盟)に終止符が打たれた。

16年前、ちょうどコール政権が誕生した頃わたしはドイツにいた。 随分前の出来事だ。
16年前の記憶は断片的にいやにくっきりしている。 記憶というものは均等ではない。鮮明な部分はまるで昨日の事のようだが、すっかり忘れ去ってしまっている部分もある。 クラスルームで私とおなじスニーカーズを履いていた人の足元、食堂のパンの味、住んでいたアパートのドアに施されていた彫刻やアールデコ風ガラス細工、などは超リアルに画像が蘇る。 一方で、人の名前はほとんど思い出せない。 スニーカーを履いていた子の顔は思い出すが、名前はわからない。食堂でいつも 一緒のテーブルでパンを食べていたスイスから来ていたふたりの顔は思い出すが、 名前は、あたかも始めから無かったかのごとく、記憶に無いのだ。休みの時にスイスの家まで泊りにさえ行ったというのに。 もっとも、名前と顔の一致は生まれつき不得手で、現在進行中の人々でも名前と顔を一致出来ていないことがままあるので、必ずしも記憶力の問題ではないのかもしれない。


1998年9月27日 日曜日

レイト・残暑 〜 今日の気温は30℃

昨日に続いて霧っぽい湿度の高い日で、窓を閉め、シェードもぴったりと閉めてクーラーをフル回転して何とかしのいだ。「インディアン・サマー」という言葉がある。 これは、秋になり涼しい日々の合間に突然暑い日が戻ってくることだ。今年の様に、いつまでも暑いのは、やはり残暑という表現が最適だ。但し、通常は無い現象なので英語では該当する言葉は見当たらない様だ。

うなぎ』鑑賞。
妻の浮気現場をみて妻を殺害した男性(役所広司)が8年の刑務所生活を終えて仮出所してきた。 理髪店を始めるが、殺害時のトラウマから逃れることが出来ず、人生の再出発は難航していた。心を開いて話しが出来るのはペットのうなぎに対してだけだった。しかし、ある事情によりそこで働くこととなった女性との交流を通じて、過去と決別していくことができる様になっていく。
地味な話しだが、流れが良く、観たあとの満足感が大きい作品だった。97年カンヌ国際映画祭で特別賞を受賞しただけのことはある。 (1997年作品、今村昌平監督)


1998年9月26日 土曜日

霧の似合わない街

起床して外を見ると、窓の外は白っぽく、エアブラシ20%をまんべんなくかけたといった感じ。サンフランシスコって確かこんな感じだった様に思うが、はっきりとは思い出せない。 でも、シスコはいかにも「霧」という感じだったが、今日のNYは「湿度」という感じで、単に気温の差なのかもしれないが、NYに霧は似合わない。NYは快晴かどしゃ降りといったはっきりした空気が合う街なのだ。

マッド・シティー』鑑賞。
ネットワークの有能なレポーターだったが、過去に感情的な報道を行った事が原因で、今はどさ回りにまわされている主人公が、自然博物館の取材を終えたところで、事件に遭遇する。 博物館の元警備員が、自分をクビにした博物館長に再雇用を掛け合うため、鞄いっぱいのダイナマイトとガンを持ってやって来たのだ。 だが、館長は取り合わず、元警備員は成行きで見学に来ていた子供たちを人質に博物館に篭もる事となった。 TVレポーターは、この人質事件をきっかけにナショナル・ネットワークに復帰しようと報道に身を入れる・・・
こう書くと面白そうなのだけど、それは最初の30分だけで、それ以降が大いにだれた。元警備員の死で終わるエンディングは、陳腐そのもの。


1998年9月25日 金曜日

パーティーでヨガ

パーティーは苦手だが、今夜は会社の四半期毎のものなので出席。 もっとも、この会社はお酒を飲まない人が多く、「酒を飲まない大人」に市民権があるという素晴らしい組織なので、わたしも安心していられるのだ。
オフィスを離れての集いは、人々のいつもと違う面が見える場合が多くて面白い。Aさんは、オフィスでは静かな人である。実はヨガをするとのこと。 会社でも精神集中のために脚を頭のうしろで組んだポーズをしたりするのだ、などという話しに成る程、と納得したのだが、そのうち、 フロアの真ん中で、ヨガのポーズをいくつかきめてみせ観衆の喝采にキッスで応え、なんだかヨガというよりマジックショーの雰囲気。 誰からともなく出た、End of Year Party(忘年会)では、体を小さく折りたたんで鎖でしばり、水を満たした60センチ四方の箱にいれて、そこからの脱出ショーを、といったあやしいリクエストにも喜んで応えそうで、彼のイメージもヨガのイメージもちょっと変わった。



1998年9月24日 木曜日

幸福感につつまれて

今朝の最低気温は8℃、出勤時で10℃と快適な過ごしやすい気温になってきた。この位涼しくなると、ノースリーブや半袖の夏服で歩いている人が何だか色褪せて見える。 気の早い人は薄いコートみたいなものを羽織っている。 ウールのジャケットの人も見かけるが、わたしを含む大方の人は、夏物のスーツのままだ。わたしは、徒歩通勤なのだが、通勤の途中も涼しくなってきたのがうれしくて歩きながらついにこにこしてしまう。 幸福感を感じる時は人によって様々だろうが、秋の始まり、夕暮れ、などはわたしにとり心がおどる時だ。秋の始まりは私に元気を与え、日没は私を感動させる。


1998年9月21日 月曜日

スキャンダルの行方

モニカ・ルゥィンスキーさんとの関係をめぐるクリントン米大統領の連邦大陪審での証言(8/17)ビデオが今朝公開された。 TVネットワークでは2社が朝9時からノーカット放映、一社も編集版を放映した。わたしは、みていないのだが、先般インターネット公開されたスター・レポートをしのぐ生生しさとのことで、TV放映には反感を示す人々が多かった。 大統領の行った不適切な行動は、支持されるべきものではない。しかし、また、「プライベートな事」だから触れるべきではない、と言う事もできない。なぜなら、ホワイトハウスは彼の住居であると同時に執務の場であり、更に重要なこととして、彼自身の所有物ではなく、公共的建造物である、ということだ。納税者の家なのである。 しかし、たとえ、公共の場所(ホワイトハウス)で公人(米国大統領)が公務(議員との電話)中の出来事であったとしても、その詳細を公共の電波で公開する事こそ不適切だ。 納税者の知る権利は、公開手段を選ばないものとは思えない。かなり具体的な「親密接触」についての描写は、だれでもが簡単に目に出来る場所にわざわざ公開する類(たぐい)のものではないと思う。情報開示は重要だが、情報の内容に応じた方法はあると思う。

こんなもので本当に政権奪回が出来ると考えているのなら、共和党は真の間抜けで、そんなパーティーに国を任すことは出来ない。 今回のビデオ公開は、彼にとり非常に哀れな部分が世間の目にさらされた事にはちがいなく、歴代もっとも哀れな大統領になったことに間違いはないが、政権争奪戦という観点からみると、むしろクリントンに有利に傾きつつあると見た。


1998年9月20日 日曜日

「コイン・ランドリー」は死語になる

日曜日は洗濯日だ。 大きな袋に一週間分のランドリーを詰めてビルの中にいくつかあるランドリー・ルームのひとつに持って行くのだ。以前はコイン式で、洗濯、乾燥に其々25セント玉6個ずつ、つまり12個が必要となっていたので、おつりで25セント玉がくると使わずに貯めておいたものだ。しかし、今回1年3ヶ月ぶりで帰ってきたらカード式に変っていて、折角プールしておいた大量のコインは不要となっていた。 普通のクレジットカードの様な形のプラスティックのカードだが、残高が減ってくると、ビル内に一台設置してある機械にて、残高を補充することが出来る。カード式お財布といった感じで、英国で実用化されている「電子マネー」の感覚に近いものがある。カード式に切り替えるにあたり、しっかり便乗値上げされていたが、その分便利になったのだからヨシとするか。

大昔、自給自足の時代の次には、物々交換が生活の基本だった。しばらくして、石のお金が登場した。塩が貴重で、給金は塩(サラリー)で支払われるという時代を経て、金貨が登場する。今、おもえば、金というそれ自体に価値のあるものが決済ツールとなっていて一番健全だったのではないかという気がする。 しばらくして、お金は紙に印刷されたものとなった。さらに、最近では、クレジットカードやインターネット決済など、ワイヤーを通してバーチャルなお金が飛び交っている。洗濯すらカードになり日本では「コイン・ランドリー」(←これは日本語)は死語になるだろう。コインやおさつを全く使わなくなる日も近いのかもしれない。街角で演奏しているミュジッシャンへの「おひねり」もバーチャル・マネーになるのだろうか。


1998年9月19日 土曜日

The Devil's Advocate

期待しないで観たのだが、これがなかなか面白かった。
フロリダの若手弁護士(キアヌー・リーブス)は、ニューヨークの超高級法律事務所に引き抜かれる。マンハッタンの一等地にあるアパートも住まいとして提供される。 ところが、その事務所はどうも怪しい・・・ という導入部は J. グリシャムの The Firm にそっくり。 しかし、似ているのは最初の部分だけで、あとは全く別の話になる。

法律事務所オーナー役のミルトン(アル・パチーノ)の悪魔的メイキャップと演技は流石。 オーナーはあの手この手をつかい弁護士を誘惑するが誘惑に負けじと抵抗するも、自分の出生の秘密を知り、悪魔の誘惑に打ち勝つ為にピストルの引き金をひくが・・・やはり悪魔が勝ちそうなラストシーンは、人間の虚栄と欲望は悪魔が支配するのに実に都合の良いものだという、ブラック・ファンタジーにふさわしいものでした。
なお、モーフィングが多用されてるけど、ところどころ、やたら大袈裟でチープなのが、かえって良かったように思った。 邦題は『ディアボロス>』。聖書の中に出てくる言葉で悪魔のことだそうだが、原題のままの方がわかりやすかったのではないだろうか。


1998年9月16日 水曜日

結局『SPHERE』を観た。

これは、実に不思議な映画だった。話が不思議というのではないのだけれど。

ストーリーは、グアム島の近くの海で、300年近く海底に沈んでいたと見られる宇宙船が発見され、その調査の為に、様々な分野のスペシャリストが集められた。 その宇宙船の中にはかなり大きい不思議なSPHERE(スフィア=球体)があった。調査チームは、コンピュータを通じて SPHEREとの会話に成功するが(まるで「チャット」みたいで笑ってしまった)、そのうち、超常現象が起き始める。それは、実は、各人の潜在意識に関係があった。SPHEREがある目的の為に不思議な力をコンタクトした人間に与えていたのだ。SPHEREの目的は・・・

原作はマイケル・クライトン、監督はバリー・レヴィンソン、出演はダスティン・ホフマンの他、シャロン・ストーン、サミュエル・ジャクスン、とつい期待したくなる組み合わせだが、これが、とにかく面白くなかったのだ。 わたしは、SFも海洋モノも大好きなジャンルだし、また、この作品は特殊撮影が実に美しかった。それなのに、つまらなかったのだ。シャロン・ストーンは理知的なメディカル・スペシャリストにはとっても見えなかったし、S.ジャクスンは、パルプ・フィクションっぽくて、18歳にして博士号を取得の秀才には見えなかったという、ミスキャスト説も考えられるが、 やはり、脚本が悪いのだろう。とても不思議につまらない映画でありました。


1998年9月15日 火曜日

どこも工事中

工事中のところがとても多い。といっても、Website の事ではない。わたしの生活している街、ニューヨーク市はどこもかしこも工事中だ。 日本の様に、道路の掘り返しと埋め戻しというのはあまり見かけないが、建造物の工事がいまでかつて無い勢いなのだ。新築ビルディングとリノベーションがとても盛んに行われている。

わたしの通っている会社の入っているビルも、一階ロビーが大模様替え工事中だ。建物の外側の一階と二階部分はすっぽりと白い遮蔽板で覆い、3つある出入口のうち、二つは臨時に閉鎖して工事に励んでいる。それだけでは無い。 わたしのオフィスは8階にあるが、そこも、例にもれず改装工事中だ。壁を作ったり、削ったり、配線工事をしたり、で騒音と埃に囲まれた労働環境なのだ。 もちろん、通勤途中も、あちこちで工事中だから、頭上や足元を注意しながらの毎日なのだ。

それだけでは無かった。数日前にアパートのロビーに展示パネルがおいてあるのに気づいた。それは、ロビーの改装プランについての説明が書いてあって、今度の壁紙の見本、こんどの絨毯の見本、木の部分の見本なども貼り付けてある。ここでも間もなく工事が始まるという訳で、まったく、やれやれの毎日なのである。


1998年9月13日 日曜日

最近観た映画

最近観た映画のなかで良かったのは『In & Out』。 シェークスピアと詩を愛するハワード(ケビン・クライン)は、米国田舎町のニートな高校英語教師。昔の教え子で俳優になり成功したキャメロン(マット・ディロン)がオスカー・ベスト・アクターの受賞の席で、高校のときの先生への感謝を述べ、最後に「そして、彼はゲイです」とつけ加えたものだから、3日後に結婚式を控えたハワードの人生が突如大騒ぎになる。 はじめは「違う!」と抵抗していた彼も(自分では気づいていなかった)、いつしか、come-out(過去から自由になる事)して・・・ というストーリー。 映画は、ゲイとは自由である、という事を主張し、「こうあるべき」「取り繕うこと」「風習」などにとらわれている人々を開放していく。 ドタバタ仕立てではあるが、ほろっとくる後味の良い映画だった。注:Gay(ゲイ)は、日本では男性の同性愛について用いられる様だが、米国では男女ともに用いられる。
その他に観た映画は、『チェーン・リアクション』。水からクリーンなエネルギーを作るのに成功したが、研究所が何者かに爆破され、研究チームのひとり(キアヌー・リーブス)は、美人ドクターと共に FBIに追われるというサスペンスだが、研究所の爆発シーン以外はかなり退屈した。特にラストシーンの馬鹿馬鹿しさには「時間かえせー」といいたくなった。
『スノーホワイト』これは、グリム童話の白雪姫の大人向け解釈のヴァージョンで、エンディングがドリアン・グレイみたいで恐かった。 なりゆきで観た『マイガール』はジェミー・リー・カーチスの存在感が良かった。


1998年9月11日 金曜日

だからネットはやめられない

人の個性はいろいろなところに垣間みることが出来て面白い。 インターネットでいうなら、ホームページ自体にくっきりと個性が表現されているのは当然だが、他に個性を見出す場所として、わたしが好きなのが、「リンク」の紹介文。 わたしのサイトをリンクしてくれてる個人のうち、7人がテキスト付き(バナーだけの人もいる)だ。それぞれの文章が、実にその人らしくて楽しいのだ。 勿論、実際には会ったことも無い人たちだから、ほんとうに「その人らしい」のかどうかは不明なのだけれど、少なくとも、ネットで話し、その人の作品(HP)から感じる個性は、紹介文にはっきりと表れているのだ。 もっとも、中には意外な文章の人も居たりで、その場合、この人って、これこれの人だと思っていたけど、ほんとうは、こうなのかも・・・などと想像するのも楽しい。 自分の個性を表現しつつ想像力が膨らむネットは、だから止められない。


1998年9月9日 水曜日

物理的移動12時間と神秘体験

4日間の東京滞在を終え、10,800kmの距離を約12時間かけて移動して NewYorkに戻ってきた。 ドア to ドアでは18時間。内訳は東京から成田空港まで2時間、空港での待ち時間2時間(2時間前にチェックインすることになっている)、フライト12時間、JFK空港での入国、バゲージ・クレームに1時間、空港から自宅が1時間、となっている。成田と比べて、JFKは飛行機から預けた荷物が出てくるのが著しく遅い。成田はターミナルが別れたこともあり乗客より荷物の方が先だったりする程はやいのだが、JFKときたら、今回の様に1時間もかかったりする。

機内はいつも格好の睡眠時間摂取場所だ。 今まで、一番の記録は、飛行機に乗り込み着席、離陸もしないうちから睡眠モード、次に気づいたのは着陸直前というもの。 食事以外は寝ているというのが通常のパターンで今回も同様であったという事だ。

西に飛ぶ(NY〜東京)時はずっと昼間だが、東への飛行は殆ど夜だ。偶然目覚めたとき、運良く夜明けと遭遇、濃紺の空が徐々にブルーに変わってくる神秘的色合いに見とれた。急いでバックパックからデジカメを取り出して記録に残した。 ギャラリーに展示したが、現実の美しさが少しでも伝わったら、と思う。


1998年9月6日 日曜日

東京のごみ箱事情

世の中の皆は知っていて、自分だけが知らない事を突然知るのはかなりの驚きを伴う。 例えば東京のゴミ箱。投入口の形体に何種類かあるのは気づいていた。四角いもの、丸いもの、などである。それらはデザインの関係だと思っていた。 ところが、今日わかったのは、捨てるモノ別に投入口のカタチが違うのだということだ。某パソコン・ショップで紙屑をもよりのごみ箱に捨てたところ、近くに立っていた男の子が「それは・・・・」とつぶやく。 「?」と私。彼いわく、投入口の円形のごみ箱は缶を捨てる専用のもので、その他のごみは向かいに設置してある投入口の四角い方に捨てるのだそうだ。全然知らなかった。 どちらのごみ箱にも、「リサイクル」とか「缶専用」とか「紙専用」とかの区分についての説明は無かったが、どの位の人がこのルールを知っているのか、と思ったが、どうも殆どに人が熟知しているらしい。


1998年9月4日 金曜日

ジョン・レノンの新譜

無事到着した東京は意外に涼しかった。何年か前にちょうど同じ頃来たことがあるが、その時は暑くて呼吸も出来ないほどだったのに。日本から四季が無くなりつつあるのだ、という説をどこかで読んだ事があるが、これがその前兆なのだろうか。

今年の12月で没後18年になるジョン・レノンの新譜が年内にリリースされるそうだ。 これは、彼がソロで収録した未発表の曲100以上を集めた4枚組とのことで、60頁からなる解説のブックレットも付くとのこと。 楽しみではあるが、4枚組みとのことで、変形ケース入りとなるのではないかと心配だ。Jeff Beckの「Beckology」の時の様なケースは、CDラックに格納不可能で、保存に往生するからだ。


1998年9月3日 木曜日

整然としたトレー

おとといの日記に書いた様にわたしは災害に近い存在らしい。 今日も、行き先である日本で大地震のニュース。昨日岩手でかなりの規模の地震があったとのこと。東京ではないにせよ、日本は地震国だし、関東地方にだっていつ地震がおきるかもしれない。 おまけに、NY発東京行きの飛行機に乗るというのに、NY発スイス行きの飛行機が落ちたニュースまである。行き先は違うとはいうもののなんか嫌な感じ。

飛行機でとなりの席に座ったのは茶髪をデップで立てて耳にはピアス、細目のサングラスをして、たっぷり日焼けした、といったような感じで、今年のワールド・カップにも出場していたサッカー・プレーヤーの中田風ファッションの男性だった。離陸する前から寝てしまい、乗り物に乗ると起きてられないという人はわたしの他にもいるんだなあ、と思っているうちに私も何時の間にか夢の中。
食事の時間になって大変に驚いた事がある。彼の食後が極めて美しいのだ。何も残さずきれいに食べてあるのは、勿論だが、例えば飲み物のミルクのミニ・カートンはきっちりと折り畳まれて三角になったところに角は差し込まれ座布団状態になってる。 ナイフやフォークは入ってきたビニール袋に戻され、端っこをくるくるとコヨり状にして飛び出さない様に、口元はぴっちりと結わえてある。 ドレッシングやバターの入っていた小さな容器は、サラダの入っていたコンテナに行儀良く置いてあるし、ナプキンやら他のビニール袋などもきっちりと始末されていて、とにかく全てが整然としているのだ。こういう食後のトレーを見たのは始めてだ。 それに比して私のトレーときたら、全てのものが半分位のこしてあるし、ビニール袋やナプキンもふわふわと置かれていてだらしない。誤解の無いように書いておくが、わたしは普段は出されたものはすべてきれいに食べ、残さない主義だ。 ただ、飛行機の中では時差ボケ防止のため、食物は極力摂取しないようにしているのだ。そして、わたしはどちらかといいうと、きれいな食べ方をする方なのだ。しかし、となりに、こんなに整然と食後のトレーが置かれていると、わたしの「普通よりはキレイな状態」も形無しだったのだった。


1998年9月2日 水曜日

GOOD WILL HUNTING

久しぶりに良い映画を観た。
世界中から秀才が集まる大学として知られる MIT(マサチューセッツ工科大学)で、教授が課題に出した数学の難問を一晩で解いてしまった者が居た。 清掃係のウイル・ハンティング(マット・デイモン)だ。孤児のウイルは何回も里親を変わり愛を知らずに育ってきたせいか、何回も問題を起こしていて、今も、傷害事件で裁判中なのだ。。 ウイルの才能に気づいた教授は彼をセラピストに通わせる。 最後に出会ったセラピストは教授の大学時代の同窓生で今は大学講師をしているショーン(ロビン・ウイリアムス)。ウイルはショーンと出会ったことにより心を開き愛に目覚めていく、といったストーリー。
1997年度アカデミー脚本賞(ベン・アフレック&マット・デイモン)、サポーティング・アクター賞(ロビン・ウイリアムス)と2つのオスカーをとっただけある。しっかりした脚本は観るものを画面に釘付けにし、実に観ごたえがあったし、観た後が心地よく気分の良い映画だった。


1998年9月1日 火曜日

ミサイルが・・・

株式市場が世界的に暴落したと思ったら、日本には北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)からミサイルが飛んできた。何という日だ。
ミサイルは北朝鮮から日本まで約6分かかるとのこと。再び、こういうことがあった場合、日本は迎撃できるのか?答えは否。自国の軍備を持たない日本は、全くお手上げとなるそうだ。自分で自分を守れない国は国家とは言えない。首相をはじめとする日本の"国の代表者"が世界中で謝ってばかりいる理由は、日本が国家ではないからだ。
更に、ミサイルの弾道は、日本−米国の民間航空機のルートと一致している部分があるというではないか。わたしは、あさって、東京行の機上の人となるというのに、嫌な感じだ。 どういうわけか、わたしは、災害に近い存在らしい。昔、欧州〜東京行のコリアン・エアが落ちたとき、わたしは、その翌日の同じ便の予約だったし、また、湾岸戦争で、NY〜東京をキャンセルしたこともあった。 東京へ一時帰国の直前にサリン事件が起きて、成田空港はそれはものものしい警戒だった事もあった。WTC(NYの世界貿易センター)爆破事件のときは当然現場に居合わせ、徒歩による垂直移動を強いられたしね。自然的災害にはあまり縁が無く、台風、大震災などには幸いなことに(まだ)遭遇していない。


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