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2003.02.01 sat

Space Shuttle "Columbia"


スペースシャトル 「コロンビア」 が地球への帰還直前にテキサス上空で爆発、墜落。7名のクルー全員が生きて地球に戻ることは無かった。 アマチュア・カメラマンの撮影した映像が何回もあらゆるテレビ局で流される。 青空を斜めに落下していく大きな光の塊、それが爆発して大きな火の玉と幾つかの大小の光の粒になって長い白煙をひきながら落下していく。悲しい映像だ。

スペースシャトルは 113回目の飛行、コロンビア自体にとっては28回目の飛行だった。スペースシャトルは100回は使えるという設計ではあるものの、全部で4機あるシャトルのうち今回のコロンビアは一番 古く22年前に作られたものという事から亀裂がみつかったりと老朽化が問題になっていたそうだ。 新しい設計の新型機を導入したくてもバジェットカットでオールドマシンの継続使用しかなかったという。

バジェットを詳細に検討するのは健康な経済の維持の為にあらゆるアドミニストレーションにとり重要な事だ。政府も企業も同様である。しかし、行き過ぎたバジェット・カットの為にスタッフの士気が下がったりするのはありがちな事だけに組織の責任者が最も気を配らなければならない物のひとつと確信する。今回の事故の原因についてはこれからの調査で明らかになっていくだろうが、昨今のバジェット・カットが無関係とは思えないのだ。

今までに起きた、アポロ1号の事故(1967)の時は二年半後にアポロ11号月面着陸を果たして宇宙計画は復活し、86年1月のチャレンジャーの事故の時は次のスペースシャトルが飛ぶまでに2年8ヶ月を要した。 今回も、原因究明や対策などが確立されるまで宇宙プロジェクトは凍結されるのだろう(2名の米国人が居るスペースステーションには6月までのサプライがあるという)。米国42年の宇宙開発ヒストリーで、地球へ戻る時に起きた人命を失う事故は初めてだというが、アメリカは今回も復活するだろう。それは力の象徴という意味だけでは無い。

The crew of the shuttle Columbia did not return safely to Earth; yet we can pray that all are safely home. (by George W. Bush on Feb. 1, 2003)

♯  Today's BGM = GYPSY SUITE by ANTHONY PHILLIPS & HARRY WILLIAMSON

(s=0040-0900; hi: 36.5 F / +2 ℃ , lo: 35 F / +1 ℃ Hum= 93% P=1010 hPa Wind=8 mph / 13 km/h 雨 )

 

2003.02.02 sun

節分、中国の正月、グラウンド・ホッグ・デイ


節分なので東京から送られてきた鬼打ち豆を食べる。年齢の数+1を食べるというのが正式らしいが、わたしは一袋全部食べた。数百個はあっただろう。煎った大豆はおいしくて大好きなのだ。

節分とはもともとは、春夏秋冬すべての季節の変わる前の日がそう呼ばれていたのだけれど、立春、つまり一年の始まりの一日前となる2月の節分が特に大切として豆をまいたりする風習が定着したと言われている。 豆をまくのは鬼を追い払う為だが、鬼とは恨みなどの邪悪な心ということで、これらを煎った豆で清めてから新年を迎えるという正月の行事のひとつであったのという説が有力に思う。

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この時期は中国のお正月でもあり、今年は2月1日がお正月。豚の前足を料理する風習があるという。豚の前足はお金をかき集めるという象徴とのこと。形は似ていても後ろ足はダメ。お金を蹴ってしまうからだそうだ。

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今日はグラウンドホッグ・デイでもある。冬眠中のグラウンドホッグが穴から這い出して自分の影をみたかどうかで冬があとどのくらいかを判断するというもの。今日は快晴、フィラデルフィアのグラウンドホッグ、Philはしっかり自分の影をみたので、あと6週間は冬が継続。春はもう少し先ということだ。

♯  Today's BGM = BORDERLINE by RY COODER

(s=0115-0920; hi: 45 F / +7 ℃ , lo: 37 F / +3 ℃ Hum= 60% P=1004 hPa Wind=18 mph / 30 km/h 晴れ )

 

2003.02.03 mon

4桁増えて11桁に。 11-Digit Dialing


2月からニューヨーク市内の電話番号は11桁になった。いままでは同じ市外局番の圏内だったら“市外局番”の部分は不要で、7桁をダイアルすれば良かったのだが今後は、1 + Area Code(市外局番、例えば212) + telephone number の11桁となる訳でちょっと面倒。

ためしに会社の電話から自宅に7桁の番号で電話してみたらちゃんと繋がった。この件は前からアナウンスされ、1月が猶予期間で2月から完全実施のはずだったのに、少しの間は移行期間ということで7桁も許している模様。 それにしても猶予期間がどんどん延びるというのは米国的。

♯  Today's BGM = TELEPHONE AND RUBBER BAND by PENGUIN CAFE ORCHESTRA

s=0200-0810; hi: 48 F / +9 ℃ , lo: 37 F / +3 ℃ Hum= 45% P=1010 hPa 晴のち曇

 

2003.02.04 tue

ウワサ誕生の仕組み。


わたしの勤務先には個性的な人が沢山いて飽きることが無いし、新たな発見が出来たりする事もあるのだ。

朝、隣のデパートメントのマネージャーが寄ってきて声をひそめながら「大丈夫なの?昨日休んでたけど。」と言う。わたしは「?」。昨日は定時出社で定時離社、いつものように会社員の鑑の様だったのに。 実は、昨日会社にいなかったのはそのマネージャー本人。その事を指摘すると「確かに午前中は休んだけれど、午後は出てきた。でもあなたの事は見なかった。」と言い張る。

しばらくして、再びそのオバサンとすれ違ったら今度は「大丈夫? さっきクスリ飲んでいたようだけど。」と言うではないか。わたしは「??」。だって、クスリなんか全然飲んでいない。「いつの話?」と聞いたら、「さっき。」という。何だか分からないが「昨日は休んでないし、今日はクスリ飲んでないよ。」と念をおしておいた。

噂ってこんな混沌とした状況のところから誕生するのかもしれない。つまり、思い込みが激しくておしゃべりなおばさんが「誰々さんって最近休んでいたし、会社にきても薬のんでるのよね〜、どこか悪いんじゃないかしら。」「そういえば最近すこし痩せたみたいだし。」などと尾ひれが付いたりして立派な噂として成長していきそうではないか。

♯  Today's BGM = OUTLAW by WAR

(s=0045-0815; hi: 48 F / +9 ℃ , lo: 37 F / +3 ℃ Hum= 95% P=999 hPa Winds= 9.7 mph / 15.6 km/h, Max Winds = 26.5 mph / 42.6 km/h 雨 )

 

2003.02.05 wed

Evolution of Human Skin


進化には不思議な事が多い。人間はミトコンドリアから40億年という年月を経て現在の姿になったけれど、その過程でいかなる理由で現在の皮膚が出来上がったのかが不思議でならない。何もこんなに薄い膜で体を覆わなくても良いではないか、何故もう少し厚手のスキンを持つ生物にならなかったのだろうか。象並の皮膚だったとしたら、ちょっとのことでは怪我しないで済みそうで、ペーパー・カットなんて無縁でいられただろうに。

人類は皮膚が薄いことから独特の感覚インプット方式が発達したと思われる。 環境の変化を認知するのに視覚や聴覚と同様に皮膚も、触覚・痛覚・圧覚・温覚・冷覚といった多彩なセンサー・ファンクションを持っているインプット・デバイスとして進化した。 中でも痛覚は、生命の維持にクリティカルな役割を果たしていると言えよう。痛覚がないと大きな怪我をしても気付かずにいて手当てをする事が出来ないからだ。これらの機能は皮膚が薄くなってしまったので、追従する形で発達したような気がする。 犀のような皮膚を持っていたらちょっとやそっとの外的要因では生命の危険にさらされることはなさそうだから、触覚・痛覚・圧覚・温覚・冷覚も現在の人類より鈍くて問題なさそうではないか。 やはり厚手の丈夫な皮膚の方が合理的に感じるのだ。つまり、人類は進化の途中で遺伝子が何かの都合で誤った組み合わせになって毛や鱗が無くなり、そして皮膚が薄くなってしまった欠陥生物なのではないかとすら思うのだ。来世はスキンの厚い生物に生まれたい。

現在のペーパー・カット数5個(左右の手合計)。こんなマイナーな怪我で不便するなんて人類は弱すぎ。絶滅しないのが不思議なくらいだ。

♯  Today's BGM = AJA by STEELY DAN

( s=0015-0815; hi: 36 F / 2 ℃ , lo: 27 F / -3 ℃ Hum= 35% P=1029 hPa   Winds = 10.9 mph / 17.6 km/h 晴 )

 

2003.02.06 thu

隠蔽工作の証拠開示に思う。


国連安全保障理事会(2月5日)で、米国のコリン・パウエル国務長官はイラクが大量破壊兵器の保有およびその隠蔽をしているとの証拠を提示し、国連決議に違反していると主張した。 証拠として示したのは、ミサイルや特殊車輌などが写っている基地の衛星写真と査察直前に武器類を避難させるよう指示している電話会話傍受記録。

今回の記録類は、当然のことながら米国が持てる最高の情報では無い。そんな手の内は見せるわけが無いし、最高の技術を駆使して集められた最高機密情報をオープンにすれば諜報や科学テクノロジーのレベルまで見せることになる。ある程度イラクが約束を守っていないという動かぬ証拠の体裁を取りつつも、そこそこのレベルの情報ということで選ばれたのだろう。

ブッシュ大統領の目的はイラク攻撃を国連や諸外国に認めてもらう事なので、今回のパウエル国務長官のアドレスは、イラクが武器を隠蔽して国連査察を妨害しているというところに焦点を合わせたもので、なかなかストラテジカルだ。

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今回の衛星写真と衛星傍受記録、それらの証拠能力としての質の高さは受け手により評価も異なるだろうが、わたしが感じたのは、その技術的精度の高さ。衛星写真が地上に落ちたコインまで識別できる能力を持つまでになっているのは知っていたが、実際にピンポイントで目的物を捉え識別しているのを目の当たりにすると捜査活動の進歩が実感として迫る。

地球上のどこで何をしていても、その気になれば、衛星写真、衛星傍受でモニター可能であるし、髪の毛一本あればDNA情報から、どこの誰かは分る時代になったのだ。 もうすこし研究が進めば、いかなる遮蔽物も存在しないのと同じになり、どこで何をしているのも直ぐに検索できるようになるのだろうなあ。現在のインターネット検索のような操作で、地球検索ができるようになる時代は夢ではなさそうだ。夢でいて欲しい、実現したら悪夢の世界になりそうだ。

♯  Today's BGM = THE SLIDER by T.REX

( s=0015-0815; hi: 32 F / 0 ℃ , lo: 21 F / -6 ℃ Hum= 40% P=1027 hPa   Winds = 7 mph / 13 km/h 晴 )

 

2003.02.07 fri

雪の日、窓の外の怪しい Maneuver // ビートルズ


maneuver
天気予報どおり雪。夜中のうちに降り出した雪は出勤の時には既にすこし積もっていたが、その後も休み無く降り続き昼頃には窓の外はふんわりとした白いブランケットで覆われた世界になっていた。

53丁目に面しているオフィスの窓から雪景色を撮影。そのうちの何枚かにあやしい人影のようなものが写っている。サングラスをかけた人が羊の群れにマヌーバの説明をしているところに見えなくも無いが、その正体は、エアコン設備の一部。ちょっと角度を変えてみるとサングラスに見えたのは四角い大きな金属の箱なのだとわかる。 雪の中、こんな人がテラスに佇んでいたら怖い。

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1964年の今日は、ビートルズが初めて米国に上陸した日だそうだ。 何千人ものファンが英国からやってきたビートルズを迎える為にケネディー空港に押しよせたという。 それから39年の間に、ひとりは射殺され、ひとりは病死。メンバーは半分になってしまい、世の中も随分変ったけれど、でも、彼らの作った音楽はいまでも変らずステキだ。

♯  Today's BGM = PLEASE PLEASE ME by THE BEATLES

( s=0015-0815; hi: 33 F / 1 ℃ , lo: 24 F / -4 ℃ Hum= 40% P=1014 hPa   Winds = 7 mph / 11 km/h 雪のち曇 )

 

2003.02.09 sun

アルカリ電池の寿命


風が強いけれど気温が氷点下ではないので、インラインスケートでセントラルパークへ出向いた。 気温は丁度摂氏零度くらいなのだけれど、MP3プレーヤーの様子がおかしい。電池はごく最近替えたばかりなのに、ロウ・バッテリーのマークが出る。プレイバックも一曲の半分くらいで止まってしまう。プレイボタンを押すとエラーコードが表示される。

実は、低温だと電池の消耗が激しいのだ。アルカリ乾電池の寿命は温度が下がると急激に下がり、摂氏0度で摂氏20℃の時の半分、マイナス20℃では1/10程度になってしまうといわれている。電池を替えたあとマイナス5度かそれ以下の気温の時にも使用したのだから電池の寿命が尽きても不思議は全く無い。冬は電池を替えたばかりでもスペア電池を持って歩く。この時もポケットに入れていた電池を入れ替えたらすぐにプレーヤーは元気になった。

常温で低音ブーストなどしない場合最高で40時間もつという設計なので、サウンドコントロールをオンにして零下5度で使っても数時間はもつ。連続で2〜3時間プレイできれば実のところ実用にはOKなのだ。ただスペア電池をわすれないようにするだけ。

♯  Today's BGM = GREEN ONIONS by BOOKER T. & THE MG'S

( s=0200-0900; hi: 36 F / 2 ℃ , lo: 22 F / -6 ℃ Hum= 50% P=1010 hPa   Winds = 13.8 mph / 22 km/h 晴 )

 

2003.02.11 tue

眼の検査


生まれて初めて眼の検査というものをした。

最近、急に視力が落ちたので、眼底出血、白内障、緑内障、あるいは脳梗塞による視力障害のどれに該当するのだろうかと神妙に検査に挑んだ。これらの眼の疾患はインターネットで「視力が急に落ちたとき」を検索したら出てきた病状。

検査の結果は極めて健康な目というもので拍子抜け。遠視が進んでいるとのことで、新しい眼鏡の処方箋をもらいおしまい。このスピードで視力が落ちたら年内には視力がゼロになるのかもしれないと思ったので、失明してもできる運動は水泳だと考えて水着まで買ったのに。

尚、眼の検査は遅い午後が良いとわかった。なぜなら、眼底検査のために点眼される散瞳剤のおかげで検査のあと2時間くらいは視界が非常にぼやけてしまうので文字を読むことなどは出来ないため、帰宅して家でくつろぐのが適当だと思われるから。今回は、14:30の予約だったので、検査が終了して15:30くらいには会社に戻ったのだけれど、会社でぼーっとして過ごすことになった。ドクターのところから会社までの道のりはまだ良かったのだけれど、オフィスに入ったらその明るさにくらくら。軽い吐き気をもよおすほど。同僚に話したら、「Oh, わたしも先週その検査したばかり。視力がもどるのに数時間かかる。サングラスが必要ね。」と言っていた。知らなかった・・・ 次回、眼底検査をする時はサングラス持参で行くことにしよう。それも夕方。

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小さい頃から眼鏡に憧れ、わざと暗いところで本を読んだりして近視になるように努力を重ねた。子供の間にはその願いが叶うことは無かったが、大人になって遠視と乱視がデベロップされた。近視にはなれなかったが眼鏡を使う人生という事では目標達成を果たしたと言えるのだろう。

実際に願いが叶ってみれば、眼鏡なんて邪魔なだけで何も良いことはなかったのだけれど。

♯  Today's BGM = EYES IN THE SKY by ALAN PARSONS PROJECT

( s=0030-0810; hi: 32 F / 0 ℃ , lo: 15 F / -9 ℃ Hum= 50% P=1008 hPa  Winds = 9.7 mph / 15.6 km/h, Max 26.5 mph / 42.6 km/h Gust 41.4 mph / 66.7 km/h  晴 )

 

2003.02.13 thu

地下鉄に乗るNY市長 // 安全対策心得


アル・カイーダによるテロが今週後半あたりに行われる可能性があるとのことで、米国は全国的に警戒色が強まっている。ターゲットは米国ということでNYとは限らないのだけれど、NYではないという論拠が成立するわけでもない。

ニューヨーク市ではあちこちで警備にあたる制服警官の姿を目にすることが多くなった。今回は地下鉄が狙われるのではないかという予測がある事から地下鉄にも沢山の警官が配備されたそうだ。ブルームバーグ市長は、「NY市では16,000名もの警官を動員して最高の警備体制をしいている。地下鉄も例外ではない。地下鉄は安全な乗り物である。」とプレス・コンファレンスで語り、自ら地下鉄に乗って見せた。億万長者の現市長、市長になる前は地下鉄になんて乗った事が無かったのだろうと思うので、いかにも取って付けたように見えてしまう。日本でもカイワレダイコンは安全です、と食べて見せた政治家が居たけれど、あれも、今思うと好き嫌いとかあったのかもしれないなあと思ったり。

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一般人の安全対策として、生物化学兵器が用いられた時のドアの目張り用にガムテ−プを用意しておくように、とかの注意がうながされているけれど、ガムテ−プで防げる程度の生物兵器なのかと疑問だ。ほかに、三日分の食料、医者の処方箋、眼鏡、水は一日一ガロン必要など細かいインストラクションに恐怖が増幅される。もっとも、恐怖感というのは結構マヒするもので、我々NYに住む者は2001年9月11日以降、恐怖との共存方法を学習してきているように思う。こんなの学習したくない。

テロしたい人、戦争をしかけたい人、そういう人たちはどこかで集まって勝手にやって欲しい。我々一般人を巻き込まないで。一般人は、フツーに平和に暮らしたいだけなんだから。

♯  Today's BGM = NIGHT AND DAY by JOE JACKSON

( s=0015-0810; hi: 25 F / -4 ℃ , lo: 19 F / -7 ℃ Hum= 50% P=1015 hPa 晴 )

 

2003.02.14 fri

ヴァレンタインズ・デーに社会の縮図をみた


ヴァレンタインズ・デー、一年でいちばん花が売れる日、一年でいちばんレストランの予約が殺到する日、そして多分、一年でいちばんチョコレートが行き交う日。

この日に貰うチョコレートには、形に趣向をこらしたものが目立つ。チョコレート自体の形を工夫したものは可愛すぎて食べるのがちょっと勿体無かったりする事もある。ハートをあしらったきれいなラッピングでも中は普通のチョコレートだと惜しげなく食べられる。みるからに美味しそうな質感の生チョコレートも食べてしまうのに躊躇は無い。

choco
ヘンなチョコレートのチャンピオンは、力士チョコレート。形がユーモラスというだけではない。角界というスーパー階級社会の様子がチョコレートにまで克明に反映されているのだ。箱全体には横綱と平の力士の二種類のスモウ・レスラーのチョコレートが詰め合わせになっているのだが、横綱は化粧回しをしているだけでなく、サイズが平の何倍もあるのだ。この差はおそらく角界における横綱と平の力関係に基づいているのに違いない。更に、横綱のチョコレートにはアーモンドが入っているという付加価値まであって、もう差別化がすごい。社会の縮図みたいなチョコレートだが、味のほうはというと奇をてらわないクラシックなチョコレートの味でなかなかおいしかったりする。

チョコレートは、特に好きな食べ物では無いのだけれど貰うと嬉しいのは、マヤの神秘のせいなのだろうか。

♯  Today's BGM = SALONGO by RAMSEY LEWIS

( s=0200-0810; hi: 30.20 F / -1.0 ℃ , lo: 15.80 F / -9.0 ℃ Hum= 45% P=1020 hPa  Winds = 8.1 mph / 13.0 km/h 晴 )

 

2003.02.15 sat

World Wide Day, World Wide Protest


今日は、World Wide Day。 世界各地でブッシュのイラク攻撃に反対するラリーが行われた。ロンドン、ローマ、ベルリン、アムステルダムほかの欧州の主要都市、中近東の国々、香港などのアジアの都市でも大規模な集会がひらかれた。また東京でも5000人程度の人が集まったと報道されているが、但し「ピース・パレード」とのことでお祭り気分で他の都市とは違なる趣だったのかもしれないと思ったり。

ニューヨーク市でも朝からマンハッタンのあちこちでプラカード等を持った人々が集まり始めた。グループで待ち合わせてから国連の前に向かい今日予定されている大規模な反戦ラリーに参加するのだろう。59丁目とCPWのセントラルパーク入り口前ではバンドがプロテストソングを演奏、70年代のベトナム反対運動の映画を観ている様だった。

12:00に国連(マンハッタン、51丁目とFirst Avenue)の前に集まったのは100,000人以上。イラク戦争反対のメッセージを書いたサインを持ち10ブロックから20ブロックを埋め尽くしたというプロテスターたちは、16:30までFirst Avenue をデモ行進して反戦をうったえた。この規模は米国内のラリーとしては最大といわれているそうだ。

ひとごみの苦手なわたしは、この手の集会に参加することが出来ない。ギルティーな心境だが、自宅にて平和を祈る。

尚、ニューヨークのラリーについてコメントを求められたジョージ・W・ブッシュ大統領は、プロテスト内容にはふれず「主義主張を自由に表現できるのはデモクラシーでありよろこばしいことだ」と応えた。May worldwide protest reach GWB.

♯  Today's BGM = GIVE PEACE A CHANCE by JOHN LENNON & PLASTIC ONO BAND

( s=0100-0850; hi: 29 F / 2 ℃ , lo: 14 F / -10 ℃ Hum= 58% P=1025 hPa  Winds = 10 mph / 16 km/h 曇 )

 

2003.02.16 sun

雪の夜 (嵐の始まり)

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1996年以来というメージャーな雪嵐が来た。これから丸一日降りつづけるらしい。

(NYC, Feb. 16, 2003 around 24:00)

♯  Today's BGM = THE PEARL by HAROLD BUDD/ BRIAN ENO

( s=0100-1100; hi: 15.8 F / -9.0 ℃, lo: 8.6 F / -13.0 ℃ Hum= 45-85% P=1036 hPa  Winds = 10.8 mph / 17.4 km/h 曇のち雪 )

 

2003.02.17 mon

Winter Wonderland

Graphic Version
pic
Central Park, NYC
on Feb. 17, 2003 at 14:15

昨晩から降り始めた雪は休む事無く降りつづけ、今日の午後には1フットを越えて18インチの積雪をセントラルパークにもたらした。 このようなメージャーなブリザードは1996年以来7年ぶりとなったが、プレジデンツ・デイ(ジョージ・ワシントンとリンカーンの誕生日)の祭日が重なったので、空港閉鎖による都市機能の麻痺などブリザードによる経済的ネガティブな影響は今日のところは少なくて済んでいるようだ。

ブルームバーグNY市長は「車の運転は控えるように。地下鉄に乗って公園に行こう。」と除雪が遅れている主要道路への車の流入を極力減らすよう呼びかけた。

最寄の公園までは歩いて15分くらい。ブロックによって雪かきがまだされていたりいなかったりして車道と歩道の区別も無い。膝までもぐるふわふわの新雪を歩くのはとても楽しい。 強い北東の風が吹くのにもかかわらず、セントラルパークには多くの雪遊びする人がやって来ていて、そり、スキー、スノーボード、散歩、など束の間のウインター・ワンダーランドを満喫していたようだ。もちろんわたしも例外に非ず。

画像は、脚の部分がすっかり雪に埋もれてしまったセントラル・パークのベンチ。

♯  Today's BGM = UNFORGETTABLE by NATALIE COLE

( s=0100-1100; hi: 27 F / -3 ℃, lo: 14 F / -10 ℃ Hum= 86% P=1019 hPa  20.7 mph / 33.3 km/h 雪 )

 

2003.02.18 tue

一晩で$20百万 // 自慢する人、嘆く人

Graphic Version
pic
背丈より高い雪の山 (雪かきの副産物)。
51st on 6th Ave., NYC
on Feb. 18, 2003 at 09:00

今朝もまだ雪は降り続いていた。すごい。ニューヨーク市での今回のブリザードによる積雪は19.6インチ(約50p)との事で、これは歴代4位(*1)の記録になるのだそうだ。 その大量の雪は、昨晩のうちに1500台の除雪車により除雪が行われマンハッタンの主要道路ではアスファルトの路面が見える状態になっていた。路面にあった雪はどこかに持ち去るのではなく、路肩に寄せるので白い小山が出来る場所もあったりして登山したくなる。 除雪にかかる費用は1インチ百万ドルといわれており、昨晩で今冬の除雪予算20百万ドル(約24億円)を使い切ったことになる。

会社では郊外に住む人達の間で前日の雪かきがいかに大変だったかの自慢話に花が咲いていた。業者に頼み、いかに安い値段で雪かきができたか、自力でシャベルする場合だと何時間かかったかが誇らし気に語れるポイントの様だ。腰痛だと嘆く人もいたけれど。

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メリーランドなど南部の州でもは50インチも降ったところがあり、地球温暖化はどうなったのだろうかと思う。これは、気象を思いのままに変化させるというテロ組織の新しい武器によるものではないだろうか、というのは映画『アベンジャーズ』の話。実際には天候を変える事が出来るほどの技術があったら何もテロに走らずとも自分達の手で自分たちが望む世界を作ることが出来そうだ。

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(*1) NY市の積雪記録: (1)1947年12月 26.4 inches、(2) 1988年3月 21 inches、(3)1996年1月 20.2 inches、(4)2003年2月 19.8 inches。

♯  Today's BGM = SUNLIGHT by HERBIE HANCOCK

( s=0015-0815; hi: 32 F / 0 ℃, lo: 23 F / -5 ℃ Hum= 80% P=1020 hPa  3.5 mph / 5.6 km/h 雪のち晴 )

 

2003.02.22 sat

雨の種類と名称


朝から一日中雨。 週末の雨、普段は歓迎しないのだけれど今回は別。月曜日の大雪により街のあちこちに出来た雪の小山やら沼やら池やらが洗い流されるだろうから。 幸いなことに最低気温でも氷点下にならないという暖かさなので路肩の雪塊はどんどん小さくなっていった。

午後になり霙に変ったようで雨が白っぽい感じになってきた。このまま雪になって再び積もったら嫌だなあと思ったがじきに霞になったので心配することも無かった。マンハッタンの道路は随分ときれいになり、スラッシーな場所はもう無くなったようで、mother nature のクリーニングはたいしたものだと思った次第。

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Weather Vocabulary that related to moist
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空中の水分は気温などの影響によりその形体が異なる。それらの名称と状態については漠然とわかるが今ひとつはっきりしないものもあったので以下に纏めた。「あられ」のデフィニッションが分らなかったのだがクリアーになりうれしい。

【 降るもの、空中に漂うもの 】

あられ 霰 (hail)
  空から降る氷の粒。雹(ひょう)より小さい

ひょう 雹 (hail)
  空から降る氷の粒。あられよりも大。

みぞれ 霙 (sleet)
  雨まじりの雪。

かすみ 霞 (haze, mist)
  地表に立ち込める細かい水滴。霧(fog)と同義語。

【 降った結果 】

ぬかるみ 泥濘 slush
  雪どけ、ぬかるみ。

♯  Today's BGM = LUCK OF THE DRAW by BONNIE RAITT

( s=0100-0915; hi: 42 F / 5.6 ℃, lo: 36 F / 2.2 ℃ Hum= 100% P=1005 hPa  11 mph / 18 km/h 雨のち霞 )

 

2003.02.28 fri

気に入っているものが無くなって行く


親からたまに海苔を貰う。メーカーは山本海苔と決まっている。カットした焼海苔が深緑に金色をあしらった缶に入っている。わたしは物心ついた時から、そのブランドのその種類の海苔を食べて育ったので、海苔といえばもうそれなのだ。 ところが、最近、その海苔が製造中止になってしまったのだそうだ。
「わたしの気に入っているものはみんな無くなってしまう」と親。
他にも、しょっちゅう行っていたお好み焼き屋とか、好きでよく買っていたスパゲティーとか、馴染みのものがどんどん無くなっていくのだと言う。

これは勿論、馴染みのものばかりが無くなって行くのではなくて、自分の知らないものもどんどん無くなっているのだが、それは認識しないだけ。一方で、自分の慣れ親しんだ物は無くなった時の印象が強いという事だ。世のなかとは変遷が伴うものということに過ぎない。

世の中が変っていくという事なので、馴染んでいたものが無くなっても、結局は、それと同等か更に気に入ったものが見つかることが多い。だから、お気に入りが物の場合、買いだめとかはしない方が良いのだ。レストランなどの場合、そこが閉店してしまったのなら、それを機に他の場所を開拓することが出来るという新たなチャンスを得るきっかけでもあり、今迄に愛用していたものが無くなるというのは時の経過に伴う環境の新陳代謝なのだと思うのだ。

♯  Today's BGM = INNERVISIONS by STEVIE WONDER

( s=0130-0815; hi: 38.0 F / 3.3 ℃ , lo: 28.0 F / -2.2 ℃ Hum= 50% P=1020 hPa  3.5 mph / 5.6 km/h 晴れ )


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