index >> menu >> back number  >> latest
   d i a r y      F E B    2 0 0 2  

 
next >> 
 

2002.02.01 fri

癒し // 耳に残るは君の歌声



「癒し」という言葉は好きでない。正確にいうなら、現在よく使用されている「癒し」の用法が好きではない。 これだけ「癒しの音楽」とか「癒し効果」といった使われ方で世の中に「癒し」ブランドが氾濫しすぎるとなんだか言葉は本来の意味を離れて一人歩きしている感じがする。 ほんとうは気分が沈んだときに元気にしてもらえる「癒し」は素晴らしい事なのに。

挫折したら普通はそこから立ち直りたいと思う。心が傷つくにいたるトレランス・レベル(許容範囲)には幅があり、所謂うたれ強い人からガラスの様にもろい人まで様々だ。 だから、立ち直るための手段もいろいろあってしかるべきな訳だ。 よって、癒しの手段もいろいろあって良いのだろう。現に、こういって世の中に「癒し」ラベルを貼り付けた商品が蔓延し、それがビジネスになっているという事はそれらを求める需要があるということなのだろう。 需要と供給という経済の原則によった現象なのだろうか。でも、何にでも便乗すれば良いと思う安直な商売のセンスには苦笑せざるをえないというのが本心。

***

定時離社してレンタル・ビデオ・ショップへ。『耳に残るは君の歌声 』 ( The Man Who Cried )のゲットに成功した。これは二回目のチャレンジ。先週は出遅れたので10本ぐらいあるものが全てレンタル中だったのだ。

映画は、ロシアで迫害されたユダヤ人少女が国から逃げてアメリカに向かう十数年の間を描いたもので、歌の上手いヒロインがクリスティーナ・リッチ、ヒロインの初恋の相手としてパリで出会うジプシー青年にジョニー・デップ。 ストーリー自体は暗いのだが映像が美しく詩的。音楽が効果的に用いられたサリー・ポッター監督の作品。目当てのジョニー・デップは、白馬にのって1940年代のパリの街を駈ける姿がステキ。でも、金歯は止めて欲しかったのだ。


♯  Today's BGM = THE WOMAN I AM by CHAKA KHAN

(s=2430-0805; esb=blue,white,red; h:65/ 18C, l:34F/ 1C Hum: 100% Pressure: 1002 hPa 雨 )
to top

 

2002.02.02 sat

今年のグラウンドホッグ // 節分



今日はグラウンドホッグ・ディ。冬眠から覚めたグラウンドホッグが自分の影を見たか見ないかで春の到来の予報をするという日である。

春がどこまで来ているかを知るのは誰に聞くかによってちがう結果となった。 天気予報士のグランドホッグとしてはフィラデルフィアの Phil が有名である。今朝、多くが見守る中、巣穴から引きずり出されたPhilはしっかりと自分の影を見たので、まだ 6週間は冬が続くとの予報になった。 ところが、ニューヨーク、スタッテン島のチャックの場合は穴からはい出したが影を見ることは無かった。よって春はもうそこまできているという予報となり、彼を抱きあげたマイケル・ブルーンバーグNY市長もチャックの予報を確認した。 フィラデルフィアもNYも自分たちのモグラは正しいと譲らずにこにこしていた。

最近のNYは気温が毎日大きく変動して、ローラーコースターのようだと天気番組でいわれている。フィルもチャックも判断に困ったのかも知れない。

最高気温だけをみても、火:19度、水:15度、木:3度、金:18度、土:2度、と上がったり下がったりが著しい。

***

節分の豆を食べた。2〜3日前に日本から届いたもので、90グラム入りのパッケージはおやつポーションに丁度良かった。 食べ終わって豆の入っていた外装を眺めていたら、厚紙になにやら細工がしてあるのに気付いた。鬼の絵の周りにパーフォレーションがついていて、そのとおりに切り取るとなんと鬼のお面が出来上がるのだった。耳の辺りには紐か輪ゴムを通す為の小さな穴まである。気付くのが遅すぎた。豆は全て食べてしまったあとで豆も無いのに鬼の面を被っても仕方無い。だから折角つくった赤いのと緑の鬼の面は本棚の辞書の前に立てかけられる事になった。


♯  Today's BGM = EAT A PEACH by ALLMAN BROTHERS BAND

(s=0200-1030; esb=blue,white,red; h:36/ 2C, l:26F/ -3C Hum: 38% Pressure: 1025 hPa 晴 )
to top



2002.02.04 mon

大豆の問題



米国における大豆製品に関して新たな事実が解明された記念すべき日となった。わが身を呈した人体実験の結果である。

以前、米国のスーパーマーケットでも納豆がおいてあるのをみつけて早速購入して食べたところひどいアレルギー症状が出た。以降2回、店や購入ブランドを変えて合計三回試したけれど三回とも強烈なアレルギーがおきてしまったのだった。全ては日本からの輸入品だった為、その時は、納豆を輸入する際に何かの薬品散布を行い、それにわたしはアレルギーがあるのだろうと思っていたのだった。よって、米国での納豆は諦め対象食品と認定したのだった。

それから年月は経過し、数週間前の出来事になる。冷凍の枝豆がおいしいと人から聞いたのでいそいそと買ってきた。茹でた物が冷凍になっていて、ただ解凍しただけでも食べられるしさっとマイクロウエーブしてもおいしい。ところが、ところがである。これがまた惨めな結果を招いたのだった。目はうるうるの涙目、くしゃみ、鼻詰まりなどですっかり人間としての尊厳は崩壊してしまったのだった。その時は、ひょっとして、という思いはあったのだが、枝豆を食べたのはそれ一回だったので、わたしの仮説を立証する為には、どうしてももう一回のサンプルが欲しい。そこで身を呈した人体実験が行われることになったのだ。冷凍庫に入っている枝豆の残りを取り出して小ボウルにうつし自然解凍して食べた。そして一時間ほど経ったら核爆発が起きたのだった。 そうだったのか、問題は納豆ではなくて大豆だったのだ。大豆が冷凍されることにより何やら成分に変化が起こり、それがわたしにとってはアレルギーになるという事だったということがこれにより証明されたのである。

豆腐も問題ないし、節分の時に食べた福豆も問題なかったので大豆そのものにアレルギーがあるという事ではなく、あくまでも冷凍したことにより変化する成分に反応してしまうという事なのだ。

遺伝子操作でもなんでもよいからアレルギーの発生を根治する治療方が待たれる。

***

昨晩のスーパーボウル、ポール・マッカートニーが老人っぽくなっていたのにも驚いた(59歳にはみえない)が米国の国民的イベントで外人が歌ったのも意外だった。


♯  Today's BGM = ALTERNATING CURRENTS by SPYRO GYRA

(s=2445-0815; esb=blue,white,red; h:42/ 5C, l:18F/ -7C Hum: 50% Pressure: 1007 hPa 晴 )
to top



2002.02.06 wed

少し知っている人



会社のエレベーターホールで見かけた人が気になった。見覚えがあるが誰だったか思い出せず、記憶の糸を手繰(たぐ)りつつじろじろ眺めてしまったが、先方も同じように思っていたようでちらちらとこちらを見ていた。

そうだ、本店勤務の時に同じ階の別の部に居た人だ。出張でこちらに来ているのだろう。おなじ会社なのだから見かけても不思議はないしさほどの意外性も無い。

そのうちわたしの待っていたエレベーターが来たので乗ってしまったが、すぐに思い出せる程は良く知らなが、どこかでみた事あるといった程度の人って、何となく目が合った時の対応に困る。 これが、同じ会社の東京とNY拠点では無くて、例えばイエローナイフで見かけたのだとしたら「なんという奇遇!」とすぐに声をかけただろう。つまり、少し知っている人に対する態度はどこで会うかにより変わると言うことだ。


♯  Today's BGM = SPLENDIDO HOTEL by AL DI MEOLA

(s=0200-0820; esb=blue,white,red; h:44/ 6C, l:34F/ 1C Hum: 45% Pressure: 1023 hPa 晴 )
to top



2002.02.07 thu

昼と夜のはざま



会社の帰りに近くの書店に寄った。毎日のように通る道なのだが今日はまるで違う景色に感じた。ビルディングの並び方はもちろん変わりは無いのだが、いつもの見慣れた景色とは違うものだったのだ。パラレルワールドに迷い込んだのではないかというような錯覚に陥った。

理由はじきに分かった。光線が違っていたのだ。最近まで会社の帰りというと真っ暗だったのが最近は明るい。更に今日は夕方になのに霧が出ていて、昼と夜の間のほんの一瞬の光線の変化が霧に覆われていて、まるで紗のカーテンを通してみたような、あるいは、20%くらいのエアブラシをかけたような(色は#cdcdcdくらい)そういった風景だったのだ。

その景色は長持ちせず、書店に到着する前に普通の夕方になってしまった。昼と夜の間は約5分のグラデーションであった。


♯  Today's BGM = ANTHOLOGY by FOUR TOPS

(s=2430-0810; esb=blue,white,red; h:42/ 5C, l:32F/ 0C Hum: 75% Pressure: 1015 hPa 雨のち曇のち晴 )
to top



2002.02.08 fri

押しボタンの数



現代人の生活にはボタンを押すという行動が多く含まれる。 まず朝のアラームを止めるボタンから始まりTVの電源ボタンなどが続く。 会社につけば部屋に入るための暗証番号のボタンを押し、Voice Mail のチェックのためのボタンを押し、PCの電源を居れてPWを入力する。そして一日が始まる。

この夥(おびただ)しいボタン類だが、単機能のボタンとひとつのボタンに多機能を持たせたものとがある。例えば目覚し時計のアラームを止めるボタンは他の機能を持たない単機能だが、腕時計の時間あわせのためのボタンは押下する継続時間の長さによりモード変更を行うなどボタン自体の操作方法により機能変化するも多機能タイプのものが多い。

わたしは、この多機能方式のボタンが好きでないのだ。ワンボタン・ワン機能で居て欲しい。少ない数のボタンが押す回数により機能が変わったり何秒押すかにより別の機能を持ったりするというのを覚えるのが面倒なのだ。単機能とした場合は当然ボタンの数が増えるが、いくら増えても夫々のボタンが持つ機能は難なく覚えられる。例えばPCのキーボードは109キーもあるが、キーの配列や役目など問題なく覚えている。特にQWERTY部分(アルファベットのキー)は喋るのと同じ感覚でタイピングが出来るほど馴染んでいる。それらのボタン(キー)の位置と役目を関連付けて覚えているという訳だ。

TVやビデオなどのリモコンは大抵の家に数個ありごちゃごちゃしている場合が多そうだ。ユニバーサル・リモコンなどと称して一個で全てをまかなえるものも売られているがやはりその機器独自の機能をあやつる場合には専門の付属リモコンが便利だったりするので普及はイマイチなのだろう。我が家の場合はコーヒーテーブルの上に四つのリモコンが置いてある。左からステレオ、ビデオ1、ケーブルBOX兼ビデオ2、TVとなる。そしてこれらは定位置にあり配置関係は絶対的なものである。操作するときもコーヒーテーブルの上に置いたままであり、よそへ動かすことは無い。そうすると四つのリモコンにある合計184個(左から50-49-49-36)のボタンも快適操作が行えるという訳である。

ボタンを押したらすぐに目的の動作となって欲しいという心理がはたらいていると思う。 要は面倒なのが嫌いなのである。もちろん、Click回数だって最小限がよい。


♯  Today's BGM = MAIDEN VOYAGE by HERBIE HANCOCK

(s=0200-0820; esb=blue,white,red; h:53/ 11C, l:34F/ 1C Hum: 37% Pressure: 1015 hPa 晴 )
to top



2002.02.10 sun

SALTLAKE 2002 冬季オリンピック



金曜日から始まった冬季オリンピックの様子をテレビではじめてみた。メニューはスノーボード(ハーフパイプ)、ジャンプ、クロスカントリースキー。独占放映を行っているNBCの受信状況が悪く鑑賞は一時間程度が限界。それでも大分目がいたくなった。

一番すきなのはアルペンスキー。 例えばアメリカンフットボールなどはルールを知らないと何が何だか分からないだけだが、雪の上のスポーツは専門的知識が無くても眺めているだけで楽しい。 何年も前にダウンヒルのカーブしたストックを初めて見た時は、それが科学的根拠に基づき曲げられているなど知らずに、転んだので曲がってしまったのかと思っていた。今年もスピーディーなスキー競技が楽しみ。

オリンピックのテレビ番組ではどこの国でも上位入賞者及び自国選手のみを映す事が殆どだろうが、米国の場合、夏季オリンピックはあまりに米国選手団が強力なので他の国の選手をみることが無いほどアメリカ一色になってしまう。 しかし、冬季ゲームは、欧州勢や日本が強くて米国チーム以外の選手の活躍も見ることが出来るので国際競技という感じがする。

開会式はアメリカン・ペトリオティズムが鼻につくものだったようだが、表現方法や手段の賛否はさておき、自国に対して愛国心を持つ事が出来るアメリカ人がちょっと羨ましい。


♯  Today's BGM = ANTHOLOGY by TEMPTATIONS

(s=0200-0930; esb=blue,white,red; h:50/ 10C, l:40F/ 10C Hum: 85% Pressure: 1018 hPa 曇のち雨 )
to top



2002.02.12 tue

Chinese New Year aka Lunar New Year



今日は、中国のお正月。会社でも中国系社員は休暇をとっていたり早退したり。オフィスに居る人もなんとなくそわそわしている。

中国式カレンダーは太陽暦ではなくて太陰暦なので、正月の時期は毎年(太陽暦を使う立場から見ると)変動する。英語では、Lunar New Year とも言うらしい。何となくロマンティックな響きではないか。

しかし、NYのチャイニーズ・ニュー・イヤーはロマンティックな部分は限りなく少ない。皆無といってよいだろう。チャイナタウンでは大きな丸テーブルを囲んでニューイヤーの宴が開催され、新年用の特別料理が供されるのだそうだが、ところが、その特別料理は全てが「お金が儲かる」ということに意味付けがなされているのだとのことで、Lunar New Year という言葉からわたしが勝手に受ける印象とはほど遠い。

チャイニーズ・ニュー・イヤーといえば花火。中国の人は大晦日や正月に爆竹を鳴らすのが大好きなのだが、去年までは保安面改善に力を注いだジュリアーニ市長の方針でニューヨークでは個人ベースの花火や爆竹は禁止されていた。今年は市長がブルーンバーグに変わり、爆竹が復活するのだろうか。

太陰暦は月の暦、新年は当然のことながら月も新しい新月。空に月は無いが、エンパイヤステートビルディングのてっぺんは黄色いイルミネーションで直線の月が窓から見える。


♯  Today's BGM = SEX MACHINE by JAMES BROWN

(s=0140-0830; esb=blue,white,red; h:46/ 7C, l:34F/ 1C Hum: 44% Pressure: 1015 hPa 晴れ )
to top



2002.02.13 wed

大きい方が良い理由



自宅アパートのあるビルディングに入っていた無線インターネット・プロバイダの RexSpeed が無くなったという知らせがコンドミニアムの管理会社から届いた。

わたしの住むアパートメント・ビルディングにはケーブル2系統と無線インターネット接続設備1系統が引き込まれている。 ケーブルは、大手の Time Warner Cableと中規模テレコミュニケーション会社の RCN、それに無線インターネット接続は前記した RexSpeed となる。

RexSpeed は会社がつぶれたので既存顧客へのサービスはいきなり中止となったそうだ。 無線にしたければ家庭内LANを無線にするので、インターネット接続自体が無線(ビル内のみ)であることには特に興味が無いのだが、しかし、途端にサービス消滅というのは嫌な感じだ。

わたしが利用している接続は、Time Warner (Road Runner)のケーブル接続である。上記三つの中では一番はやく導入されたもので、価格は一番高い。 Road Runner にして一年くらいしたら別の二社も選択肢となった。 どちらも既存の Road Runner よりお得なパッケージを下げての乗り込みであった。値段は安いし、ケーブルテレビも様々のプレミアム・チャンネルが追加の費用無しでみられる。でも、わたしは Time Warner のままである。

大手と小さな会社が選択肢にあった場合大きい方を選ぶことが多い。大手の方が値段が高めに設定してあることが多いが、大手は仮に経営不振になったからといっていきなり消滅することは無い。 経営体が変わっても大手と契約している多くの顧客は別の会社により同程度のサービスを継続して受けることが出来そうだからだ。 たとえば、RexSpeedに加入していた人は突然プロバイダが無くなってしまった訳で、別のところのショッピング(比較検討)をしたり何かと面倒そうではないか。やはり安定度からも大きい方が良い。 不精な人は大手を選ぶのではないかと思うのだ。

代替業者として「iNYC」というところが有力候補だというメールがビルディングのマネジメントから来たが勿論興味はない。大きさ不足である。


♯  Today's BGM = SONGS IN THE KEY OF LIFE by STEVIE WONDER

(s=0130-0820; esb=blue,white,red; h:40/ 4C, l:22F/ -5C Hum: 45% Pressure: 1015 hPa 晴れ )
to top



2002.02.14 thu

Valentine's Day



ヴァレンタインズディ、朝から花屋の配達が忙しそう。大きな箱を幾つも抱えた花の配達にやって来るメッセンジャーを何回も見かけたし街も花屋のトラックが行き交う。

会社で Godivaのチョコレートを貰った。まずさに定評のある店だけれど今日のはおいしかった。ヴァレンタインズデイ用においしいのをつくったのかもしれない。

日本から届いたのは「チョコあられ」。和風の小さな袋に入った三色のチョコレートには驚いた事に真中に「柿の種」が入っている。形をあられに似せたチョコレートだとばかり思っていたのに、まさかこんな仕掛けがあるとは。これは実際に食べる目的というよりは驚かす為のものなのかなとも思ったけれど少し食べた。ぱりぱりする食感は良いが、奇妙な物だというのが感想。

会社の帰りに前を通った店のショウ・ウインドウで見かけたのは、真っ赤なハート型の容器に入れられた寿司の詰め合わせ。これは奇妙な組み合わせナンバー・ワン。


♯  Today's BGM = MR. BOJANGLES by DAVID BROMBERG

(s=0230-0820; esb=red; h:38/ 3C, l:24F/ -4C Hum: 40% Pressure: 1030 hPa 晴れ )
to top



2002.02.15 fri

オリンピック競技の好み // スポーツ界の政治力 // テロの影響



冬季オリンピックのフィギュアスケート、カナダ・ペアにも金メダルが授与されることになった。

カナダ・ペアは完璧なパフォーマンスだったのにも拘わらず、ミスのあったロシア・ペアが一位となり、カナダは二位となった件は審査不正疑惑という大きな問題に発展した。調査の結果フランスの審査員とロシアの審査員の間に「取引」のあったとされたが、罰せられるのはフランスの審査員だけで、「採点の操作」を頼んだ側のロシアはおとがめ無しらしい。 ああいった「取引」は以前からあるもので、何も今回が特別ということは無くてたまたま表ざたになってしまったというところなのだろう。どんな世界にもポリティックスは存在する。

***

冬季オリンピック・ゲーム観戦ではフィギュアスケートが好きという声をよく聞く。ところがわたしはフィギュアスケートには興味が無い。 個人的には、芸術点が介入するスポーツには興味が無くて、スポーツは、ゴールに入ったタイムの早い人が一位という客観的に誰がみても文句のない基準で優劣の決まる競技が好き。 オリンピック観戦の場合、好きなのは、夏なら水泳、冬ならアルペンスキー。今年はそこに男子スピード・スケートも加わった。アポロ君 (Apolo Anton Ohno)を要チェックなのだ。

***

スピードスケートやアルペンスキーが見たいのだが、オリンピックの独占放映権を持つNBCが我が家のTVではよく見えない。 ケーブル会社に電話をしたところ、9月11日の影響で、見えないチャンネルがいくつかできてしまったのだという。それまではWTC(ワールド・トレード・センター)で電波の送受信を行っていたが、9月11日以降はその機能をエンパイヤ・ステート・ビルディングに移したものの、WTCに比べて高さが足りず見えにくいチャンネルが出ているのだそうだ。改善のための手をうっているところだとの事だが今回のオリンピック期間中には間に合いそうも無い。


♯  Today's BGM = BLONDS HAVE MORE FUN by ROD STEWART

(s=0130-0820; esb=blue-white-red; h:51/ 11C, l:33F/ 1C Hum: 60% Pressure: 1010 hPa 晴れ )
to top



2002.02.17 sun

NY州のナンバー・プレート



ニューヨーク州で登録した自動車のナンバープレートのデザイン変更が行われ交換期間中となっている。

 YOUR PL8 は、Your Plateと読む。

今までの自由の女神の絵のついた「リバティー・プレート」から、ブルーのバナー・スタイルのモダンなデザインの「エンパイヤ・プレート」にモデル・チェンジされたが、交換されるのは番号ごととなるので自動車保険登録などで番号変更の手続きが必要となる。 従来の番号を維持したい場合は有料($20)となるというのだからDMV(※@)もちゃっかりしている。

ナンバープレートのパーソナライズは以前からあり、好みの文字や数字(最大8キャラ)を登録する事ができる。 費用は普通自動車の場合登録費用が$37.25、年間フィーが$25。自動二輪車の場合は初期費用$25、年間フィーが$15となっている。 普通に給付される番号で用は足りるが余計な費用を払って名前を買うというのは、Web Site のドメイン・ネームと共通したところがあるかもしれない。

ナンバープレート自体については、スタンダードな「エンパイヤ・プレート」のほかに、地域やスポーツ他のシンボルをあしらった様々なデザインが提供されている。もちろん別料金カスタム・プレートオンラインシミュレートできる。

カスタムプレートをつけた車輌はあまり見ないように思うが、もっとも米国のナンバープレートは州ごとに異なるので、見慣れぬプレートがあっても気にもとめないだけかもしれないけれど。

-----
(※@) DMV (Department of Motor Vehicle: 日本の陸運局に該当) ニューヨーク州の自動車登録、自動車運転免許等を管轄する州のエージェンシー。


♯  Today's BGM = STORMY MONDAY by T-BONE WALKER

(s=0130-0945; esb=blue-white-red; h:46/ 7C, l:28F/ -2C Hum: 35% Pressure: 1005 hPa 晴れ )
to top



2002.02.18 mon

体内カレンダー



三連休最後の今日は、Presidents' Day。ワシントンとリンカーンという米国初期の大統領の誕生日を記念する連邦祭日。

8:15頃に一回目が覚めた。せっかく休みだというのに。体内時計というのがあるようにどうも体内カレンダーというものもあるらしい。但し、この体内カレンダーは祭日についてはイマイチ認識度合いが低くてウィークデーだと思って会社のある日と同じいつもの起床時間頃に目が覚めたようだ。体内カレンダーをセットしなおして再び睡眠に戻る。次に目が覚めたのは10:20。休日の起床時間に相応しい。外は快晴で窓から差し込む光がまぶしい。

---

『千と千尋の神隠し』がベルリン映画祭でグランプリに相当する金熊賞を受賞したという。これはカンヌなどに並ぶ世界三大映画祭といわれている由緒あるものだそうで、アニメーションに最高賞を与えるというのは極めて珍しいとのこと。

『千...』はわたしにとり2001年に観た映画のベストワンであり、アニメーションであるかどうかというジャンルを超えた位置付けとなっている。他に好きだった映画はというと・・・

わたし映画祭2001
 グランプリ: 『千と千尋の神隠し』
 熱演部門: 『夜になる前に』(Before Night Falls)
 美術部門: 『猿の惑星バートン版』
 喜劇部門: 『隣のヒットマン』(The Whole Nine Yards)
 娯楽部門: 『The Mummy Returns』
 特別部門: 『Chocolat』


♯  Today's BGM = STORMY MONDAY by T-BONE WALKER

(s=0200-1030; esb=blue-white-red; h:42/ 5C, l:30F/ -1C Hum: 40% Pressure: 1005 hPa 晴れ )
to top



2002.02.19 tue

George, Junichiro and Junichi



ブッシュ大統領のアジア・ツアー最初の訪問国、日本での様子をテレビのニュースで見たが、いつもTVで見慣れているブッシュ大統領の背景が日本になっているのが奇妙。現実感が無くて合成写真をみている様な気になってしまう。

流鏑馬をうれしそうに見物したり、居酒屋に行ったり、「コイズミは必ずや改革を実行するだろうから期待している」など言ってお世辞作戦に出たり(本心は「いつまでも不況から脱っせないでいる困った極東の国」くらいに思っているのだろう)は良いとしても、 「ボクは彼が大好きなのだ」との発言は何なのだろうか。信頼関係を強調してみせたのだろうか。スピーチで用いる英語がやたらカジュアルというか平易すぎているのにも違和感をおぼえた。原稿をきちんと覚えていなかったのだろうか。

ファーストレディーのローラ・ブッシュがどこかの小学校を訪問して絵本を読んで聞かせた。選んだ本が「Curious George」。セルフ・パロディーとなかなかハイセンスなユーモアだけれど聞いている小学生には通じないだろうなあ。

ブッシュ大統領歓迎パーティーの招待状が来なかったとかで再び田中真紀子氏の周辺が騒がしいようだが、正しく招待状を受け取った人々のなかの最年少は、12歳のイラストレーター Junichi君。 ニューヨークを訪問した時のイラスト集をみたことがあるが、黒のボールペンで一気に描いていくいうそのイラストは大胆な構図と表現力が素晴らしい。 そんな Junichi君は、ブッシュ大統領に小さな本をプレゼントとして手渡した。本に書き加えたという手書きのメッセージがすごい。
「ブッシュ大統領、ボクはケンカが嫌いです。いろいろな人が傷つくからです。みんなが仲良くなれるように楽しい絵を描いています。」 というような内容。世界一ケンカが好きな大国の大統領に面と向かってこんなメッセージを手渡すなんて、やっぱり Junichi君はただものではないなあと思った。大物だ。


(s=0400-0810; esb=blue-white-red; h:52/ 11C, l:42F/ 5C Hum: 35% Pressure: 1020 hPa 晴れ )
to top



2002.02.22 fri

日本語が通じない



最近の日本語の話し言葉は用法がどんどん変わって来ているようだが、日本国以外に住んでいるとその変遷を知らずにいる事が多い。

比較的最近、日本から赴任してきた上司がわたしに尋ねた。
「Sさんから何か急ぎのメールが来てます?」
受信トレーをみたがSからのメールは「体調が悪いので午前半休する」というものだけだった。
「Sさんからのメールは午前は休むというものだけです。」
すると上司は「ちがう、ちがう」と笑いながら「何か急ぎの照会なんで転送します」と言う。届いたメールを見るとSさんからではなくてSさん宛て(CC 上司)のメールで東京本社が発信元。Sは半休なので、わたしに作業をスタートしておいて欲しいというのが上司の意図だったらしい。また語尾が上がっていたのは疑問形ではなくて「半疑問」の話し方だったのだろう。

わたしは「〜から」というのは「From」の意味でしか使わないが、この上司はどうも「To」の意味で使うらしい。

そういえば、日本では買物をして支払いをする時、例えば700円の品に対して1000円を出すと「1000円からお預かりします」と言うのだと読んだ事がある。この場合も「〜から」は「From」ではない。これは「を」の意味だろう。700円の支払いに対して700円を出すと「丁度からおあずかりします」というのだそうだから、難しい。

只でさえ、おやぢの発想は理解不能なことが多いというのに最近は話す言葉のバージョン相違までありコミュニケーションがとれるわけがないのだ。


(s=2430-0750; esb=blue-white-red; h:52/ 11C, l:34F/ 1C Hum: 43% Pressure: 1015 hPa 晴れ )
to top



2002.02.24 sun

/ SALTLAKE 2002



最大の警備体制のなか開催された冬季オリンピック・ゲームSALTLAKE 2002、何の事件もおきずに無事に17日間が終わった。 始まった頃はイマイチ盛り上がりに欠けていたが、フィギュアスケートの審査員の判定疑惑が皮肉にもゲーム全体への注目度をも高める結果となったようだ。 審査員の判定に関しては他の競技でも何かとニュースになったが、異なる文化圏から人が集まるのだからプレゼンテーションの差、ルールの解釈相違などがあるのは避けられない事なのかもしれない。 審査員の判定結果を絶対なものとしているルールが前提である以上おなじ様な事はこれからもあるのだろう。

もともとスポーツ鑑賞には興味が無いのでオリンピックのテレビ番組も殆どみないのだが今年は、ショート・トラック・スピード・スケートのアポロ君(Apolo Anton Ohno)の活躍がリマーカブルで我が家的視聴率は上昇した。 結果は、1000mで銀、1500mで金、500mは失格、リレーは四位。事前に可能性としてささやかれていた4つゴールドには及ばなかったものの高い期待のプレッシャーに押しつぶされることもなくリラックスした態度は訓練された精神力の強さというよりは天性のもののように見受ける。

勝てば素直に歓びを表現するし、負けたときも状況をアクセプトして爽やか。オリンピックに出場して勝つのが悲願みたいな切羽詰った感じが無く、真剣だが、楽しんでスポーツをしているという姿勢が観ていて心地よいのだ。


(s=0130-0900; esb=blue-white-red; h:48/ 8C, l:40F/ 4C Hum: 58% Pressure: 1025 hPa 晴れ )
to top



2002.02.26 tue

9th Anniversary  // Drought



WTCの第一回目テロ事件から今日で9年。あの日は雪だったし、その後も雪が多い冬だった。スノーブーツで通った臨時オフィスへの通勤路を想いだす。

---

今年はかつてない暖冬で雪が殆ど降らない。ニューヨークではリザボア(貯水池)の水位が通常の半分以下になり、地域の人々に節水への協力が呼びかけられている。 その内容はというと・・・
  1. No カーウォッシュ。
  2. 植木に水をやるのは控えめに。
  3. レストランでは客が要求するまでは水を出さないように。
1. と 2. は分かるけれど、3.は「?」である。だって、当地のレストランは元々たのまないと水は出てこないのだから。




(s=2430-0815; esb=blue-white-red; h:58/ 14C, l:42F/ 5C Hum: 75% Pressure: 1005 hPa 晴れ )
to top


  BBS | MENU | TOP | SITE MAP | FAQ | CGI MAIL FORM

Copyright © Lunar Magic